この記事は2026年10月15日時点の公式情報に基づきます。
「客室の水まわりを入れ替えたい」「入口の段差をなくしてバリアフリーにしたい」。和歌山県御坊市で旅館・民宿・飲食店・観光施設を営んでいると、設備の老朽化は待ってくれません。
ところが「御坊市 観光施設 宿泊施設 改修 補助」で検索しても、出てくるのは他県や他市の制度ばかり。補助金まとめサイトを何ページ見ても「御坊市でどれに出せるのか」がわからず、結局見積書を机に置いたまま先延ばしになっている方は少なくありません。
結論から申し上げます。2026年10月15日時点で、御坊市には「観光施設・宿泊施設の改修」を名称に掲げた市独自の補助金は確認できません。ただし、改修費の負担を軽くする制度は市と国に複数あります。
① 御坊市独自の「観光・宿泊施設改修補助金」は公式サイトで確認できず、産業振興課の商工関係の補助・補給制度は5本(うち2本は商店街団体向け)。
② 新規開業なら御坊市創業者応援事業補助金(店舗等改修費・補助率3/4・上限40万円/商店街地域は50万円)が唯一「改修費」を名指しで対象にしている制度。
③ 既存施設の改修は、観光庁のユニバーサルツーリズム促進事業・小規模事業者持続化補助金(第20回は2026年12月15日17時締切)+市の利子補給・信用保証料補給の組み合わせで考えるのが現実的。
この記事では、御坊市と国の公式ページの原文だけを使って、「誰が・いくら・いつまで・どこへ」を5制度分まとめました。読み終えたら、明日かける電話番号(産業振興課 0738-23-5510/御坊商工会議所 0738-22-1008)まで決まります。

御坊市に「観光施設・宿泊施設改修補助金」はあるのか
御坊市の商工関係の補助・補給制度は5本で、観光施設・宿泊施設の改修を単独で支援する補助金は確認できませんでした。
御坊市の商工業の窓口は産業建設部 産業振興課(〒644-8686 和歌山県御坊市薗350番地2/電話 0738-23-5510)です。課のページに掲げられた業務内容は22項目で、「商業振興に関すること」「中小企業信用保証料補給及び小規模事業者経営改善資金等利子補給に関すること」「観光の振興及び広報に関すること」などが並びますが、観光施設や宿泊施設の改修補助に関する記載はありません。課の「観光」のページにも補助金の案内はなく、掲載されているのは観光情報・パンフレット・「泊まる」などの紹介ページだけです。
公式サイトで案内されている市独自の補助・補給制度は、次の5本です(商店街関係の2本は商店街団体向けで、個々の事業者は申請できません)。
- 御坊市創業者応援事業補助金(店舗等改修費を含む創業経費を補助)
- 御坊市中小企業信用保証料補給金
- 御坊市小規模事業者経営改善資金等利子補給金
- 御坊市商店街団体事業運営費補助金(共同施設=街路灯の電気料金実績の10割以内/商店街団体向け)
- 御坊市商業振興共同施設費補助金(街路灯・アーケード・駐車場等の共同施設を設置する場合、事業に要する経費の3割以内/商店街団体向け)
つまり、御坊市内ですでに営業している宿や観光施設の改修工事そのものに、市から直接お金が出る制度は見つかりません。改修を考えるなら、国の補助金に出すか、借入+市の補給制度でコストを下げるかの二択になります。
なお制度は年度途中で新設・変更されることがあります。工事前には必ず御坊市 産業振興課のページと電話で最新の状況をご確認ください。
御坊市の宿・観光施設が改修費に使える5制度マップ
市の制度2本・国の制度3本に整理すると、自社がどこに出せるかが一目で分かります。
| 制度名 | 御坊市創業者応援事業補助金 |
|---|---|
| 実施主体 | 御坊市(産業建設部 産業振興課) |
| 対象者 | 事業認定申請時までに市内住民登録があり、事業認定年度内に市内で創業し、恒常的な事業所を設置する方(要件は全8項目) |
| 補助率・上限 | 補助率3/4、上限40万円(1千円未満の端数は切り捨て。事務所等を商店街地域に設置する場合は上限50万円) |
| 申請期間 | 公式サイトに受付期間の記載なし。必ず創業前に「事業認定申請」が必要 |
| 窓口 | 御坊市 産業建設部 産業振興課 電話 0738-23-5510 |
| 公式URL | 御坊市創業者応援事業補助金 |
| 制度名 | 実施主体 | 改修費の扱い | 補助率・上限 | 受付・締切(令和8年度) |
|---|---|---|---|---|
| 御坊市創業者応援事業補助金 | 御坊市 | 「店舗等改修費」が対象経費に明記 | 3/4・40万円(商店街地域50万円) | 受付期間の記載なし/創業前に認定申請 |
| 観光地・観光産業におけるユニバーサルツーリズム促進事業 | 観光庁(令和7年補正予算) | ①施設改修・②客室改修(建設工事費・設計費等)・③備品購入 | 令和8年度公募要領:補助率1/2・上限1,500万円(自治体と防災協定を締結する宿泊事業者は5,000万円) | 令和8年3月31日〜5月15日17:00(受付終了。2次公募の実施は申請状況をみて検討とされています) |
| 小規模事業者持続化補助金〈一般型 通常枠〉第20回 | 小規模事業者持続化補助金事務局(商工会議所地区) | 第20回公募要領の「⑧委託・外注費」の対象経費例に「店舗改装・バリアフリー化工事」「利用客向けトイレの改装工事」 | 補助率2/3(賃金引上げ特例の赤字事業者は3/4)・上限50万円+特例上乗せ最大200万円 | 2026年11月5日〜12月15日17:00 |
| 中小企業省力化投資補助金(一般型) | 中小機構 | 機械装置・システム構築費が必須。建物費・改修工事の記載なし | 5人以下750万円〜101人以上8,000万円/中小1/2・小規模等2/3 | 「一般型とは」のページに公募期間の記載なし。中小企業省力化投資補助金(中小機構)の公式サイト・公募要領でご確認ください |
| 市の利子補給・信用保証料補給 | 御坊市 | 改修資金の借入コストを下げる | 利子1.0%補給/保証料1年分・20万円限度 | 保証料は融資を受けた日から60日以内に申請 |
【市の制度】創業者応援事業補助金は「店舗等改修費」が対象
御坊市で新たに宿泊施設・飲食店・観光関連の店舗を開く方は、改修費そのものが3/4補助の対象になります。
御坊市創業者応援事業補助金の対象経費は、公式ページで次の5つが示されています。
- 店舗等借入費(駐車場、敷金、礼金、保証金等を除く)
- 店舗等購入費(土地代を除く)
- 店舗等改修費
- 事業用設備・機器・備品等購入費(一般車両、パソコン等汎用性の高いもの、税抜1万円未満を除く)
- 広報費
古民家や空き店舗を改修してゲストハウス・カフェを始めるケースは、この「店舗等改修費」に当てはまる可能性があります。対象者の要件は8項目で、「特定創業支援等事業受講証明書を取得すること」「商工会議所が適切な事業計画と認めること」が含まれるため、御坊商工会議所での計画相談が実質的な入口になります。市町村民税の滞納がないこと、創業後3年以上の継続見込み、当補助金の交付経歴がないことも要件です。
この補助金は「補助金交付を受けるには、必ず創業前に事業認定申請を行う必要があります」とされています。すでに開業済みの既存施設の改修には使えません。工事契約を先に結んでしまうと対象外になる恐れがあるため、見積段階で産業振興課(0738-23-5510)に相談してください。
【国の制度】観光庁のバリアフリー改修と持続化補助金
既存の宿・観光施設の改修でまず検討したいのは観光庁の事業、小さな改修なら持続化補助金です。
観光地・観光産業におけるユニバーサルツーリズム促進事業
観光庁の令和7年補正予算「観光地・観光産業におけるユニバーサルツーリズム促進事業」は、観光施設や宿泊施設のバリアフリー化に必要な施設改修や備品導入を支援するものです。補助対象者は原文で次のように整理されています。
- 宿泊事業者=「令和8年3月1日時点で旅館業法(昭和23年法律第138号)第3条第1項に規定する許可を受けている事業者」
- 観光事業者=「令和8年3月1日時点で観光施設を所有または運営する事業者」
令和8年度の公募受付期間は令和8年3月31日(火)から5月15日(金)17:00までで、この記事の確認時点では受付が終了しています。公募ページに補助率・上限額の記載はありませんが、令和8年度の公募要領では補助対象経費の1/2を補助、補助上限額は1施設あたり1,500万円(うち「③備品購入」は250万円まで)、自治体と防災協定を締結する宿泊事業者は5,000万円(うち「③備品購入」は500万円まで)とされています。補助メニューは①施設改修・②客室改修・③備品購入で、備品購入のみでの申請はできません。公募ページには「2次公募の実施の有無については、公募の申請状況をみて検討いたします」と記載があるため、お問い合わせ先(事務局 050-3644-8984/観光庁観光産業課 03-5253-8111)で情報を取りに行きつつ、工事計画を次の公募に合わせて準備しておくのが現実的です。
小規模事業者持続化補助金〈一般型 通常枠〉第20回
従業員規模の小さい宿・飲食・小売の販路開拓なら、小規模事業者持続化補助金の事務局サイトが窓口です。第20回公募は2026年11月5日から12月15日(火)17:00まで、申請に必要な様式4(事業支援計画書)の発行受付締切は2026年12月4日です。商工会議所の押印をもらう書類なので、締切の11日前が実質的な勝負どころになります。
第20回公募要領(第8版・2026年7月21日改版)では補助率2/3(賃金引上げ特例のうち赤字事業者は3/4)、補助上限50万円です。特例の上乗せはインボイス特例が50万円、賃金引上げ特例が150万円、両特例の要件をともに満たす場合は200万円で、上限は最大250万円になります。工事費については、補助対象経費「⑧委託・外注費」の対象となる経費例に「店舗改装・バリアフリー化工事」「利用客向けトイレの改装工事」が挙げられています。一方で、販路開拓や業務効率化に結びつかない工事(単なる店舗移転を目的とした旧店舗・新店舗の解体・建設工事、住宅兼店舗の改装工事における住宅部分など)や「建物の増築・増床」は対象外です。住宅宿泊事業者が改装を行う場合は、住宅のうち事業の用に供する部分の面積により按分した金額が対象になります。事務局サイトには「本補助金は採択審査があり、不採択となる場合がございます。」と明記されています。
中小企業省力化投資補助金(一般型)は「工事」に弱い
中小企業省力化投資補助金(一般型)の補助上限は従業員5人以下750万円(大幅賃上げ特例適用時1,000万円)から101人以上8,000万円(同1億円)まで、補助率は中小企業1/2・小規模企業者/小規模事業者・再生事業者2/3(最低賃金引上げ特例に該当する中小企業は2/3に引上げ)です。ただし補助対象経費は「機械装置・システム構築費(必須)、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費」で、建物費や改修工事費の記載はありません。配膳ロボットや自動チェックイン機のような省力化機器の導入には向きますが、「客室を直す」目的では使いにくい制度です。

改修資金は「借入+市の2つの補給制度」で軽くする
補助金が間に合わないときは、融資の利息と保証料を御坊市が一部負担してくれる制度が使えます。
1つ目は御坊市小規模事業者経営改善資金等利子補給金です。日本政策金融公庫の小規模事業者経営改善資金(マル経融資)と、令和7年4月1日以降に実行された生活衛生関係営業経営改善資金が対象で、利子補給利率は「1.0%(1.0%未満の場合は年間支払利息額)」。旅館・ホテル・飲食店は生活衛生関係営業にあたるため、設備資金の借入とあわせて確認する価値があります。要件は市内の事業所で同一事業を1年以上継続していること、市税を完納していることです。
2つ目は御坊市中小企業信用保証料補給金で、補給額は「借入に伴い支払った信用保証料の1年分に相当する額(ただし、20万円を超えた場合は20万円を限度額とし、千円未満は切捨てとする)」。申請は「資金融資を受けた日から60日以内」で、申請時に市税完納証明書の提出が必要です。対象者には「市が行う貸付金を滞納していない方」も含まれます。対象となる資金は和歌山県中小企業融資制度のうち経営支援資金(一般・セーフティ・危機対応・経営力強化・予兆管理)および小企業応援資金(一般・小口・特小)を運転資金として融資を受けた方とされているため、改修工事の設備資金に使えるかどうかは産業振興課(0738-23-5510)へご確認ください。
御坊市での申請の流れ(商工会議所が入口)
市・国どちらの制度も、計画書の確認役として御坊商工会議所が関わります。
- 改修内容と見積を整理(工事費・備品費・設計費を分けて書く)
- 御坊商工会議所に相談(〒644-0002 和歌山県御坊市薗350-28/電話 0738-22-1008)。持続化補助金の様式4や、創業者応援事業補助金の事業計画の確認はここ
- 御坊市 産業振興課に制度の適用可否を確認(0738-23-5510)。創業前の事業認定申請、利子補給・保証料補給の該当有無をここで確定
- 公募要領を読み、交付決定前に契約・着工しないことを確認して申請
- 交付決定後に契約・着工 → 実績報告 → 入金
御坊商工会議所の補助金お知らせ欄には「御坊市創業者応援事業補助金」(2024.04.01)やIT導入補助金の案内が掲載されています。最新の受付状況は御坊商工会議所の補助金申請のお知らせでご確認ください。
よくある落とし穴5つ
御坊市の事業者が改修補助でつまずきやすいのは、制度の中身より「順番」と「経費科目」です。
- 先に契約・着工してしまう…多くの補助金は交付決定前の契約が対象外です。見積をもらった段階で窓口に相談してください。
- 「改修」という名前で制度を探してしまう…御坊市には該当する単独制度がありません。創業なら「創業者応援」、バリアフリーなら「ユニバーサルツーリズム」、販路開拓なら「持続化」と、目的で探すのが正解です。
- 工事費が対象経費に入っていない…省力化投資補助金(一般型)の対象経費に建物費・改修工事費の記載はありません。設備系の補助金は「機械は出るが工事は出ない」ことがあります。
- 旅館業法の許可日という基準を見落とす…観光庁の事業では「令和8年3月1日時点で旅館業法第3条第1項の許可を受けている事業者」が宿泊事業者の定義でした。開業直後の施設は基準日に注意が必要です。
- 他の補助金との重複…御坊市の創業支援では、国・県・他の団体の補助金の交付を受けている経費は対象外となる旨が案内されています。同じ工事に2つの補助金は原則使えないと考え、窓口で確認してください。
よくある質問
御坊市に宿泊施設の改修専用の補助金はありますか?
2026年10月15日時点、御坊市の公式サイトでは宿泊施設の改修を専用に支援する市独自の補助金は確認できませんでした。市の商工関係の補助・補給制度は創業者応援事業補助金・中小企業信用保証料補給金・小規模事業者経営改善資金等利子補給金・商店街団体事業運営費補助金・商業振興共同施設費補助金の5本で、後の2本は商店街団体向けです。最新の状況は産業振興課(0738-23-5510)にご確認ください。
既存の旅館のバリアフリー改修に使える国の制度は何ですか?
観光庁の「観光地・観光産業におけるユニバーサルツーリズム促進事業」が、観光施設・宿泊施設のバリアフリー化に必要な施設改修や備品導入を支援しています。令和8年度の公募受付は令和8年3月31日から5月15日17:00までで終了しました。令和8年度の公募要領では補助率1/2、補助上限額は1施設あたり1,500万円(自治体と防災協定を締結する宿泊事業者は5,000万円)です。2次公募の実施の有無は申請状況をみて検討するとされているため、事務局(050-3644-8984)でご確認ください。
持続化補助金で店舗の外装工事はできますか?
第20回公募要領では、補助対象経費「⑧委託・外注費」の対象となる経費例に「店舗改装・バリアフリー化工事」「利用客向けトイレの改装工事」が挙げられています。ただし販路開拓や業務効率化に結びつかない工事(単なる店舗移転を目的とした解体・建設工事、住宅兼店舗の改装工事における住宅部分など)や建物の増築・増床は対象外です。第20回の締切は2026年12月15日17:00、様式4の発行受付締切は2026年12月4日です。工事を含む計画は早めに御坊商工会議所(0738-22-1008)へご相談ください。
補助金が間に合わない場合、改修費を安く借りる方法はありますか?
御坊市小規模事業者経営改善資金等利子補給金(利子補給利率1.0%)と御坊市中小企業信用保証料補給金(保証料1年分・20万円限度)があります。保証料の補給は融資を受けた日から60日以内の申請が必要です。対象となる融資の種類は制度ごとに決まっているため、借入前に産業振興課へご確認ください。
申請はどこに相談すればよいですか?
制度の該当可否は御坊市 産業建設部 産業振興課(0738-23-5510)、事業計画と様式4は御坊商工会議所(0738-22-1008)が窓口です。創業予定の方は、創業前の事業認定申請が必要なため最初に市へ相談してください。
・御坊市独自の「観光施設・宿泊施設改修補助金」は2026年10月15日時点で確認できません。
・新規開業なら創業者応援事業補助金(店舗等改修費・3/4・40万円/商店街50万円)、既存施設は観光庁のユニバーサルツーリズム促進事業と持続化補助金(第20回=2026年12月15日17:00締切)が軸。
・補助金が合わなければ、利子補給1.0%と信用保証料補給(20万円限度)で借入コストを下げる。
・どの制度も交付決定前の契約・着工は対象外になり得ます。要件を満たせば使える制度でも審査があり、採択や満額交付が保証されるものではありません。工事の前に産業振興課0738-23-5510と御坊商工会議所0738-22-1008へ。

この記事は2026年10月15日時点の公式情報に基づきます。補助率・上限額・受付期間は年度や公募回で変わるため、申請前に必ず各公式サイトと窓口でご確認ください。
