この記事は2026年10月22日時点の公式情報に基づきます。
「会計ソフトや予約システムを入れたいけれど、IT導入補助金って今も申請できるの?」と検索していませんか。紀の川市で店舗や工場、農産物の直売を営む方から、同じ質問をよく聞きます。制度名が変わり、まとめサイトには古い数字が残ったままなので、迷うのも無理はありません。
結論は次の3行です。
①IT導入補助金は令和8年度(2026年度)から「デジタル化・AI導入補助金2026」に名前が変わり、紀の川市の事業者も全枠に応募できます。
②公表済みの締切は2026年10月30日(金)17:00で、第7次以降の締切日は未公表です。
③紀の川市には国の制度とは別に、市独自の「紀の川市DX推進支援補助金」(補助率2分の1・上限5万〜50万円)があります。
この記事では、国の補助金の対象者・補助率・申請の流れを公式の公募要領に沿って整理し、紀の川市にしかない市独自補助金と、商工会が2つある紀の川市特有の窓口事情まで解説します。最後まで読むと、「自社はどちらの制度を、どこに相談して出すか」が決められます。

紀の川市の事業者が使えるIT導入補助金は「国の1本」+「市の1本」
紀の川市の事業者がIT導入に使える補助金は、国のデジタル化・AI導入補助金2026と、市独自のDX推進支援補助金の2本に整理できます。
いくら:国は枠により5万円〜450万円、補助率1/2〜4/5以内。市は対象経費の2分の1で上限5万〜50万円
いつまで:国の公表済み締切は2026年10月30日(金)17:00。市は受付期間の記載なし(事業実施前の事前申請が必須)
どこへ:国は電子申請(IT導入支援事業者と共同)。市は紀の川市 農林商工部 商工労働課(0736-77-2511)。相談は紀の川市商工会または那賀町商工会
| 制度名 | デジタル化・AI導入補助金2026(旧:IT導入補助金) |
|---|---|
| 実施主体 | 中小企業庁(事務局:独立行政法人中小企業基盤整備機構/TOPPAN株式会社) |
| 対象者 | 中小企業・小規模事業者等(個人事業主を含む)。業種別に資本金・従業員数の上限あり |
| 補助率・上限 | 通常枠5万〜450万円・1/2以内(最低賃金近傍は2/3以内)、インボイス枠ITツール〜350万円・最大4/5以内、セキュリティ枠5万〜150万円・1/2以内(小規模2/3以内)ほか |
| 申請期間 | 1次〜6次締切分:2026年10月30日(金)17:00。第7次以降は未公表(2026年10月22日時点) |
| 窓口 | 事務局コールセンター 0570-666-376(IP電話 050-3133-3272)9:30〜17:30/紀の川市商工労働課 0736-77-2511 |
| 公式URL | デジタル化・AI導入補助金2026 公式サイト |
デジタル化・AI導入補助金2026とは:紀の川市の事業者も対象になる仕組み
国の制度であり、紀の川市の事業者は市や商工会を経由せず、IT導入支援事業者と組んで直接電子申請します。
IT導入補助金は、事務局公式サイトのお知らせ(2026年1月23日更新)で「IT導入補助金」から「デジタル化・AI導入補助金」へ名称変更されたことが公表されています。令和7年度補正予算に基づく制度で、仕組み自体は従来のIT導入補助金を引き継いでいます。
ポイントは、補助対象になるのは事務局に登録された「IT導入支援事業者」が提供する「登録済みITツール」だけという点です。自社で勝手に選んだソフトを買ってから申請する制度ではありません。紀の川市の事業者も、まず公式サイトのITツール検索で導入したいツールと支援事業者を探すところから始まります。
対象者:業種別の資本金・従業員の上限(個人事業主も対象)
事務局の「補助対象者」ページには、業種ごとの上限が表で示されています。資本金または従業員数のどちらか一方が以下なら対象で、個人事業主も含まれます。
| 業種 | 資本金 | 常勤従業員 |
|---|---|---|
| 製造業(ゴム製品製造業を除く)・建設業・運輸業 | 3億円 | 300人 |
| 卸売業 | 1億円 | 100人 |
| サービス業(ソフトウェア業・情報処理サービス業・旅館業を除く) | 5,000万円 | 100人 |
| 小売業 | 5,000万円 | 50人 |
| ゴム製品製造業(一部除く) | 3億円 | 900人 |
| ソフトウェア業・情報処理サービス業 | 3億円 | 300人 |
| 旅館業 | 5,000万円 | 200人 |
| その他の業種 | 3億円 | 300人 |
医療法人・社会福祉法人・学校法人は従業員300人以下、商工会・商工会議所は100人以下が対象です。「小規模事業者」の定義は、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)が従業員5人以下、宿泊業・娯楽業と製造業その他が20人以下で、インボイス枠やセキュリティ枠の補助率が上がる区分に関わります。
枠別の補助率・上限額:紀の川市の小規模事業者はインボイス枠が最大4/5
令和8年度(2026年度)の枠は5つで、補助額と補助率は事務局の公式お知らせ(2026年1月23日更新)に基づきます。
| 枠・類型 | 補助額 | 補助率 |
|---|---|---|
| 通常枠(業務プロセス1〜3つ) | 5万円〜150万円未満 | 1/2以内(最低賃金近傍の事業者は2/3以内) |
| 通常枠(業務プロセス4つ以上) | 150万円〜450万円以下 | 同上 |
| インボイス枠(インボイス対応類型)ITツール | 〜350万円(1機能のみは〜50万円) | 50万円以下の部分3/4以内(小規模事業者4/5以内)、50万円超の部分2/3以内 |
| 同 PC・タブレット等/レジ・券売機等 | 〜10万円/〜20万円 | 1/2以内 |
| インボイス枠(電子取引類型) | 〜350万円 | 2/3以内(大企業は1/2以内) |
| セキュリティ対策推進枠 | 5万円〜150万円 | 1/2以内(小規模事業者2/3以内) |
| 複数者連携デジタル化・AI導入枠 | 合計上限3,000万円 | 経費区分により異なる |
紀の川市の商店や飲食店の多くは従業員5人以下の小規模事業者に当たります。会計・受発注・決済・ECのソフトをインボイス対応類型で入れる場合、補助額50万円以下の部分は4/5以内と、国の補助金の中でもかなり高い補助率です。なお「50万円超なら全体が2/3」ではなく、50万円超の部分だけが2/3になる段階適用です。
対象経費と対象外(申請代行費・端末のリースは出ません)
通常枠の公募要領(2026年10月9日作成版)では、対象経費はソフトウェア購入費・クラウド利用費(クラウド利用料は最大2年分)・導入関連費の3つです。対象外として、交付決定前に購入したITツール、リース・レンタル契約のITツール、中古品、交通費・宿泊費、公租公課(消費税)、無償提供されているもの、利用金額が定められないものに加え、「補助金申請、報告に係る申請代行費」も対象外と明記されています。
申請の流れとスケジュール:締切は2026年10月30日、第7次は未公表
申請は「gBizIDプライム取得→SECURITY ACTION宣言→IT導入支援事業者とツール選定→電子申請→交付決定→導入→実績報告」の順で、交付決定前の契約・購入は補助されません。
事務局のスケジュールページ(2026年10月22日確認)では、各枠とも1次〜6次締切分の交付申請締切が2026年10月30日(金)17:00、交付決定は2026年12月10日(木)予定、事業実施と実績報告の期限は2027年5月31日(月)17:00予定です。ページには「確定している募集回のスケジュールのみ公表しております。以降のスケジュールは随時更新いたします。」と注記があり、第7次以降の締切日は2026年10月22日時点で未公表です。民間サイトの日付は公式ではないので、必ず公式スケジュールページで確認してください。
事前に必要な3つの準備
- gBizIDプライムの取得:電子申請に必須。発行まで日数がかかるため、紀の川市の事業者は締切の数週間前には申請しておきます。
- SECURITY ACTIONの宣言:「★一つ星」または「★★二つ星」の自己宣言が申請要件です。
- IT導入支援事業者の選定:登録されたITツールを扱う事業者と共同で申請します。ツール検索は公式サイトから行えます。
第7次以降の制度変更(2026年10月9日公表)
事務局のお知らせによると、第7次公募回以降は通常枠の補助率引き上げ要件が令和8年度の地域別最低賃金改定ベースに変更され、通常枠・インボイス枠(両類型)・セキュリティ対策推進枠に「1人当たり給与支給総額(非常勤を含む全従業員)の向上に係る申請要件」が追加されました。和歌山県の地域別最低賃金は時間額1,101円(効力発生日 令和8年10月3日、和歌山労働局)で、通常枠で補助額150万円以上を申請する場合は事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上(計算値で1,131円)にする賃上げ要件がかかります。改訂版公募要領は枠ごとにPDFで公開されているので、申請前に自社の枠のものを読んでください。

紀の川市DX推進支援補助金:市独自の補助率2分の1・上限5万〜50万円
紀の川市には、国の補助金とは別に市独自の「紀の川市DX推進支援補助金」があり、計画策定・研修・テレワーク・設備・ECサイト開設の5分野を補助率2分の1で支援します。
市の商工労働課ページ(更新日2026年4月20日)と2026年度チラシによると、対象者は申請日時点で紀の川市に事業所を有する商工業者で、市税等を滞納していないこと、暴力団等と関係がないこと、市の商工業者向けメール配信の受信者であるか受信の意思があることが要件です。農業協同組合法に定める農業者は対象外です。
| 補助対象区分 | 例示経費 | 補助上限額 |
|---|---|---|
| DX推進に向けた現状診断及び実施計画策定 | 業務委託料・コンサルタント料等の外注費 | 50万円 |
| DXに関する自社研修開催(市内開催に限る)・外部研修参加(従業員) | 講師料等 | 5万円 |
| テレワーク等のリモートワーク環境整備(正社員5名以上の整備に限る) | 機器・ソフトウェア等 | 20万円 |
| DX化による生産性向上が見込まれる設備導入(先端設備等導入計画の認定あり) | 設備費 | 50万円 |
| 同(認定の対象とならない設備) | 設備費 | 10万円 |
| ECサイトの導入又はホームページの開設 | 開設費等 | 10万円 |
補助率はいずれも対象経費の2分の1で、交付は補助対象者1者につき同一事業年度に1回限りです。申請は「事業実施の日までに事前申請」し、実績報告→交付確定通知→請求書提出の順に進みます。様式は交付申請書(様式第1号)・事業計画書(様式第2号)・実績報告書(様式第6号)・交付請求書(様式第8号)で、市のページからWord形式で入手できます。
受付期間・予算枠・先着順かどうかは、市のページにもチラシにも記載がありません。年度内の予算には限りがあるのが通常ですので、申請前に商工労働課(0736-77-2511)へ受付状況を電話で確認してください。
紀の川市の窓口:商工労働課と「2つの商工会」
紀の川市の相談先は市の商工労働課と、地区によって異なる2つの商工会(紀の川市商工会・那賀町商工会)です。
紀の川市は2005年に打田町・粉河町・那賀町・桃山町・貴志川町が合併してできた市ですが、商工会は「紀の川市商工会」と「那賀町商工会」の2団体が別々に残っています。和歌山県の商工会一覧と市の「中小企業・小規模事業者支援施策」ページの双方に2団体が載っており、旧那賀町域の事業者は那賀町商工会が相談先になります。
| 窓口 | 役割 | 連絡先 |
|---|---|---|
| 紀の川市 農林商工部 商工労働課 | 市DX推進支援補助金の申請先・市の支援施策の案内 | 〒649-6492 紀の川市西大井338番地/0736-77-2511 |
| 紀の川市商工会(本所) | 経営相談・国の補助金の申請サポート(旧打田・粉河・桃山・貴志川域) | 〒649-6531 紀の川市粉河878番地2/0736-74-3000/FAX 0736-74-3002/8:45〜17:30(土日祝休) |
| 同 支所 | 打田 0736-77-4832/粉河 0736-73-5079/桃山 0736-66-4128/貴志川 0736-64-4181 | 各支所の住所は商工会公式サイト参照 |
| 那賀町商工会 | 旧那賀町域の経営相談 | 0736-75-4026(市の支援施策ページ記載) |
| デジタル化・AI導入補助金2026 事務局コールセンター | 制度・電子申請の問い合わせ | 0570-666-376(IP電話 050-3133-3272)9:30〜17:30 |
| 和歌山県 企業振興課(経営支援班) | 県のデジタル化支援メニュー(DXセミナー・専門家派遣等) | 073-441-2760 |
和歌山県も令和8年度の「デジタル化支援メニュー」として、無料のDXセミナーやデジタル専門家派遣などを公表しています。補助金を申請する前に「何をデジタル化すべきか」を整理したい紀の川市の事業者は、県のメニューと市のDX現状診断補助(上限50万円)を組み合わせる選択肢もあります。

紀の川市の事業者がはまりやすい落とし穴5つ
締切直前の準備不足、交付決定前の購入、補助率の誤解、商工会の取り違え、市補助の受付状況未確認の5つが典型です。
- gBizIDプライムが間に合わない:取得に日数がかかります。10月30日締切に向けて今から用意しても、第7次以降の締切が公表されるまで余裕を持って準備するのが安全です。
- 交付決定前に契約・購入してしまう:国も市も、事前申請・交付決定前の経費は原則対象外です。見積もり段階で止めておきます。
- 「4/5もらえる」と思い込む:インボイス対応類型の4/5は小規模事業者かつ補助額50万円以下の部分だけです。PC・タブレット・レジは1/2以内です。
- 相談先の商工会を間違える:紀の川市商工会に那賀支所はありません。旧那賀町域は那賀町商工会(0736-75-4026)です。
- 市DX補助金の受付状況を確認しない:受付期間が公開されていないため、予算到達で受け付けられない可能性があります。先に電話で確認します。
よくある質問
紀の川市の個人事業主でもデジタル化・AI導入補助金2026を申請できますか?
申請できます。事務局の補助対象者ページには「個人事業を含む」と明記されており、業種別の資本金・従業員数の上限以下であれば対象です。ただし審査があり、gBizIDプライムとSECURITY ACTIONの宣言、IT導入支援事業者との共同申請が必要です。
紀の川市DX推進支援補助金と国の補助金は併用できますか?
同じ経費では併用できません。市の補助金は「他制度による補助金等の対象となる経費」を対象外としています。国でITツールを、市でホームページ開設や現状診断を、というように経費を分ければ両方を使える余地がありますが、設計は商工労働課に事前相談してください。
ホームページ制作やパソコン購入は補助の対象になりますか?
国のデジタル化・AI導入補助金では、登録済みITツールの導入が対象で、PC・タブレットはインボイス対応類型でITツールと併せて導入する場合に限り上限10万円・1/2以内で補助されます。市のDX推進支援補助金ではECサイト導入またはホームページ開設が上限10万円で対象ですが、パソコン・タブレット・スマートフォン等の端末購入は対象外です。
第7次の締切はいつですか?
2026年10月22日時点で事務局は公表していません。スケジュールページには「確定している募集回のスケジュールのみ公表」と注記があります。第7次以降は給与支給総額に関する申請要件が追加されるため、改訂版公募要領を読んだうえで準備してください。
申請を代行してもらった費用も補助されますか?
されません。通常枠の公募要領で「補助金申請、報告に係る申請代行費」は対象外と明記されています。商工会や県のよろず支援拠点の相談は無料で受けられるので、まずそこで申請書の書き方を確認するのが堅実です。
公式情報:デジタル化・AI導入補助金2026 補助額・補助率(事務局)/事業スケジュール(事務局)/第7次公募回以降の制度変更(事務局)/紀の川市DX推進支援補助金(紀の川市)/中小企業・小規模事業者支援施策(紀の川市)/紀の川市商工会/和歌山県 デジタル化支援メニュー/和歌山県最低賃金(和歌山労働局)
この記事は2026年10月22日時点の公式情報に基づきます。補助率・上限・締切は変更される場合があるため、申請前に必ず事務局公式サイトと紀の川市の公式ページでご確認ください。
補助金を使ってホームページ・SNS・集客を整えたい和歌山の事業者の方へ
株式会社Tip(和歌山)は持続化補助金・IT導入補助金の対象経費に沿ったWeb制作・SNS運用を支援しています。無料相談(30分・オンライン)
