この記事は2026年10月1日時点の公式情報に基づきます。
「和歌山県で観光の仕事をしているが、うちが使える補助金はあるのだろうか」と調べていませんか。
宿の改修、多言語対応、体験メニューづくり、団体ツアーの誘致。やりたいことは多いのに、制度の実施主体が国・県・観光連盟・市町村に分かれていて、どこを見ればよいか分かりにくいのが実情です。
- 令和8年度(2026年度)の主な観光系補助金は、10月時点で多くが受付終了または募集停止です。県の成長促進補助金、観光連盟の貸切バス助成、和歌山市の観光コンテンツ補助金は、いずれも公式ページに終了・停止の表示があります。
- 今から動けるのは、県の融資制度・多言語メニュー支援の活用と、観光庁の追加公募の確認です。
- 令和9年度分は未発表(準備中)です。今年度の公募時期は3月〜7月に集中していたため、冬のうちに計画と見積を固めておくことが現実的な一歩になります。
この記事では、和歌山県の観光事業者(宿泊・飲食・体験・旅行会社)が使える制度を、実施主体別・業種別に整理し、金額・期間・窓口を公式ページで確認できた範囲だけでまとめます。確認できなかった項目は、その旨を明記しています。
後半には「業種別の早見表」と「募集が終わっていたときの次の一手」も載せていますので、ご自身の業種の行だけでも確認してみてください。

和歌山県の観光事業者向け補助金の全体像
和歌山県の観光事業者が使える支援は、国(観光庁)・和歌山県・和歌山県観光連盟・市町村の4層に分かれています。
まずは、誰がどんな支援を出しているのかを押さえると、探す場所が絞れます。
| 制度名 | 和歌山県の観光事業者向け補助金・支援制度(令和8年度・2026年度の主なもの) |
|---|---|
| 実施主体 | 観光庁/和歌山県(商工企画課・商工振興課・観光交流課)/公益社団法人和歌山県観光連盟/各市町村 |
| 対象者 | 制度ごとに異なります(宿泊事業者、飲食店、旅行会社、MICE主催者、中小企業など) |
| 補助率・上限 | 県中小企業成長促進事業:2/3以内・上限1,000万円(下限100万円)/貸切バス助成:1ツアー5万円・1営業所5ツアーまで(最大25万円)/和歌山市稼げる観光コンテンツ創出支援事業:1/2・上限100万円。いずれも審査・要件あり |
| 申請期間 | 制度ごとに異なります。上記3制度は2026年10月1日時点で受付終了または募集停止中。令和9年度分は準備中(未発表) |
| 窓口 | 和歌山県商工企画課 073-441-2725/和歌山県商工振興課 073-441-2744(融資)/和歌山県観光交流課 環境づくり班 073-441-2785/和歌山県観光連盟 073-422-4631 |
| 公式URL | 和歌山県公式観光サイト「事業者の皆さまへ」/県の産業支援施策サイト「観光振興に取り組みたい」/観光庁 公募情報(2026年) |
探す場所は3つに絞れます
和歌山県の観光事業者が定期的に見るべきページは、次の3つです。
- 和歌山県公式観光サイトの「事業者の皆さまへ」:観光連盟の助成(貸切バス、教育旅行の下見、MICEなど)がまとまっています。
- 県の産業支援施策サイトの「観光振興に取り組みたい」:県の融資・助成・研修が目的別に検索できます。2026年10月1日時点では、EAT WAKAYAMA、観光産業等生産性向上資金、成長サポート資金(観光振興対策枠)、MICE開催助成・エクスカーション助成、ほんまもん体験事業者研修の5件が表示されています。
- 観光庁の公募情報:宿泊施設の省力化や観光DXなど、国の事業の公募が掲載されます。
和歌山県・県観光連盟の観光事業者向け制度と金額
県と観光連盟の制度は、旅行会社向けの誘客助成、中小企業全般向けの設備投資補助、融資・多言語化支援の3つに大きく分けられます。
和歌山県団体旅行誘致支援事業補助金(貸切バス助成)
公益社団法人和歌山県観光連盟が実施する、旅行会社向けの助成です。令和8年度の内容は次のとおりです。
| 項目 | 令和8年度の内容 |
|---|---|
| 対象者 | 受注型企画旅行または募集型企画旅行を実施する旅行会社 |
| 助成額 | 1ツアーあたり5万円 |
| 上限 | 1営業所あたり5ツアーまで(最大25万円) |
| 主な要件 | 貸切バス利用、1団体10名以上、日本国内発着、県市町立の有料施設・指定の県内有料施設・体験メニューのいずれか1つ以上を含むことなど |
| 申請期間 | 令和8年7月1日〜令和9年2月19日 |
| 旅行実施期間 | 令和8年11月1日〜令和9年2月28日(12月26日〜1月3日を除く) |
| 受付状況 | 予算額に達したため募集停止中(2026年10月1日確認) |
| 問い合わせ | (公社)和歌山県観光連盟 TEL 073-422-4631 |
申請期間は来年2月まで設定されていますが、観光連盟のお知らせでは予算額に達したため募集停止中と案内されています。期間内でも予算がなくなれば止まる点は、ほかの制度にも共通する注意点です。
教育旅行の現地視察(下見)経費支援・MICE関連の助成
観光連盟は、旅行会社や学校関係者が教育旅行の下見をする際の経費支援(令和8年度)も案内しています。交通費実費・宿泊費・昼食費・体験や施設の利用費が対象で、支援額は視察に要した実費で、発地の圏域ごとに1人あたりの上限額(首都圏・九州圏6万円、中京圏・中国圏3万円、近畿圏2万円)が定められています(予算の範囲内)。事前協議など手続きの詳細は観光連盟(073-422-4631)でご確認ください。
MICE(会議・研修旅行・学会・展示会などの総称)については、MICE開催助成金・エクスカーション助成金と視察支援があります。対象は交付要件を満たすMICE主催者で、令和9年度以降の開催分は、開催前年度末までに事前要望書の提出が必要と案内されています。助成額は和歌山県公式観光サイトの案内でご確認ください。
和歌山県中小企業成長促進事業(設備投資の補助)
観光専用の制度ではありませんが、省力化や生産性向上のための設備投資を支援する県の補助金です。和歌山県の公式ページによると、令和8年度は補助率2/3以内、上限1,000万円(下限100万円)、公募期間は令和8年5月18日〜7月31日でした。
ただし、予算上限額に達したため新規申請の受理は終了しています。申請は、商工会・商工会議所で相談して確認書の発行を受けたうえで提出する流れでした。宿泊業や飲食業が対象業種に含まれるかどうかは、公募要領または和歌山県商工企画課(073-441-2725)でご確認ください。

成長サポート資金(観光振興対策枠)などの県融資
補助金の募集が終わっている時期でも、融資制度は検討できます。和歌山県中小企業融資制度には、観光関係施設の増改築やリフォームを行いたい事業者向けの「成長サポート資金(観光振興対策枠)」があります。県の産業支援施策サイトには「観光産業等生産性向上資金(企業活力強化貸付)」も掲載されています。
融資限度額・利率・融資期間は、県のパンフレット(令和8年度版)または和歌山県商工振興課(073-441-2744)でご確認ください。融資は補助金と違って返済が必要です。一方で、補助金は事業を実施したあとに支払われる制度が多いため、入金までの資金繰りをどうするかは、補助金を検討する段階で一緒に考えておきたい点です。
EAT WAKAYAMA(飲食店の多言語メニュー作成支援)
「EAT WAKAYAMA」は、和歌山県内の飲食店等のメニュー多言語化を支援する県の仕組みです。和歌山県の公式ページによると、14言語に対応し、メニュー作成支援サイトと飲食店検索サイトの2つで構成されています。
訪日客が母国語で注文でき、食事制限のある方も安心して食事できるようにすることが目的です。担当は和歌山県 地域振興部 観光局 観光交流課 環境づくり班(073-441-2785)です。利用条件は公式サイトでご確認ください。
観光庁(国)の補助金を和歌山の事業者が使うときの見方
国の観光系補助金は、公募期間が限られ、時期を逃すと次の公募を待つことになるため、公募カレンダーの把握が欠かせません。
たとえば宿泊業の人手不足対策を支援する「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」(令和7年度補正予算)は、旅館業法の許可を受けた事業者が対象で、申請受付は令和8年3月27日〜5月29日でした。事務局の問い合わせ先は0570-088-015です。補助率・上限額は観光庁の案内から事務局サイトの公募要領でご確認ください。
観光庁の2026年の公募一覧を見ると、宿泊・観光事業者や地域に関係する事業は次のような時期に掲載されています。
| 掲載時期(2026年) | 事業名 |
|---|---|
| 3月 | 観光地・観光産業における省力化投資補助事業 |
| 4月 | 全国の観光地・観光産業における観光DX推進事業/地域一体となった観光産業の効率化支援事業(事業者公募) |
| 6月 | 地域一体となった持続可能な観光地経営推進事業(地域公募) |
| 7月 | 廃屋撤去・再生による地方温泉地等のまちづくり支援事業 |
| 8月 | 地域一体となった観光産業の効率化支援事業(二次公募) |
| 9月 | 地方誘客促進に向けたインバウンド安全・安心対策推進事業/MICE施設の受入環境整備事業(二次公募) |
年度前半(3月〜6月)に公募の掲載が多く、夏以降は二次公募も見られます。各事業の対象者・補助率・締切は、観光庁の公募情報の個別ページでご確認ください。
事業名に「地域一体」「地域公募」とあるものは、申請の単位や条件が事業ごとに異なります。自社単独で申請できるのかを公募要領で確かめ、必要に応じて地元の市町村の観光担当課や観光協会に相談しておくと判断しやすくなります。
和歌山県内の市町村ごとの違い(観光系の補助・助成)
市町村の制度は、内容も募集時期も市町村ごとに異なるため、所在地の制度を個別に確認する必要があります。
| 市町村 | 制度 | 内容(令和8年度) | 受付状況・窓口 |
|---|---|---|---|
| 和歌山市 | 稼げる観光コンテンツ創出支援事業 | 法人または個人事業主(直近2年間に事業実績があること)が対象。市外からの誘客が見込める観光コンテンツの新規・拡充事業に、補助率1/2・上限100万円 | 募集期間は令和8年4月1日〜5月7日で募集終了。和歌山市 観光課 073-435-1234 |
| 県内各市町 | 団体バス助成 | 観光連盟が「和歌山県内市町バス助成一覧(R8.6〜)」を公開。金額・条件は一覧と各市町でご確認ください | 一覧に記載の各市町・観光協会へ |
| その他の市町村 | 独自の観光系補助・助成 | 制度の有無・内容は各市町村の公式サイトでご確認ください | 所在地の市町村の観光担当課・商工担当課へ |
和歌山市の制度は、申請を電子メールまたは持参で受け付けていました。令和9年度の実施は未発表ですが、今年度は4月1日開始・5月上旬締切だったため、同じ時期に公募がある場合に備えて3月までに事業計画を用意しておくと慌てずに済みます。

業種別の早見表:和歌山の宿泊・飲食・体験・旅行会社は何を見るか
自社の業種で最初に確認する制度を決められるよう、業種別に入口を整理しました。
| 業種 | 最初に確認する制度 | 窓口 |
|---|---|---|
| 旅館・ホテル・民宿 | 観光庁の省力化・DX系の公募、県融資の成長サポート資金(観光振興対策枠)、県中小企業成長促進事業 | 観光庁の各事務局、県商工振興課、県商工企画課、地元の商工会・商工会議所 |
| 飲食店 | EAT WAKAYAMA(多言語メニュー)、小規模事業者持続化補助金(国の制度) | 県観光交流課、地元の商工会・商工会議所 |
| 体験・アクティビティ事業者 | 市町村の観光コンテンツ補助(例:和歌山市)、ほんまもん体験事業者研修 | 市町村の観光担当課、県の産業支援施策サイト |
| 旅行会社 | 貸切バス助成、教育旅行の下見経費支援、旅行商品造成の下見支援、市町のバス助成 | 和歌山県観光連盟、各市町 |
| MICE主催者 | MICE開催助成金・エクスカーション助成金、視察支援 | 和歌山県観光連盟 |
ホームページの改修やチラシなど販路開拓の取り組みは、国の小規模事業者持続化補助金の対象になる場合があります。対象者の要件・公募回・上限額・締切は、地元の商工会・商工会議所でご確認ください。
申請手順と、募集が終わっていたときの次の一手
補助金は、申請前の準備と、発注のタイミングでつまずく例が多いため、順番を先に押さえておくことが大切です。
- やりたいことを1つに絞る(客室改修、予約システム、多言語化、体験メニュー開発など)。
- 実施主体の公式ページで公募要領を読む。対象者・対象経費・締切・事前相談の要否を確認します。
- 窓口に事前相談する。県の成長促進事業のように、商工会・商工会議所の確認書が申請の前提になる制度もあります。
- 見積と事業計画を用意して申請する。審査があり、申請しても交付が決まるとは限りません。
- 発注・契約のタイミングを公募要領で確認してから着手する。いつ以降の経費が対象になるかは制度ごとに定められています。
- 申請期間内でも予算到達で止まる:貸切バス助成は申請期間が令和9年2月19日までですが、すでに募集停止中です。県の成長促進事業も予算上限で受理を終了しています。
- 公募期間が約1か月しかない制度がある:和歌山市の制度は4月1日〜5月7日でした。
- 対象者が限定されている:貸切バス助成の対象者は旅行会社で、宿泊施設が直接申請する制度ではありません。
募集が終わっていた場合は、①二次公募・追加募集の有無を窓口に確認する、②融資や多言語化支援で先に進める部分を進める、③来年度の公募に向けて見積と計画を整える、の3つが現実的な選択肢です。令和9年度の制度内容は未発表のため、今年度の数値はあくまで参考値として扱ってください。
よくある質問
和歌山県の観光事業者向け補助金で、2026年10月時点に申請できるものはありますか?
この記事で確認した県中小企業成長促進事業、貸切バス助成、和歌山市の稼げる観光コンテンツ創出支援事業は、いずれも受付終了または募集停止中です。観光庁の公募情報には9月掲載の事業もあるため、個別ページで締切をご確認ください。融資制度やEAT WAKAYAMAは、県の担当課に相談できます。
旅館や民宿が直接申請できる和歌山県の補助金はどれですか?
令和8年度では、観光庁の省力化投資補助事業(旅館業法の許可を受けた事業者が対象)がありましたが、申請受付は令和8年5月29日までで終了しています。県の融資では成長サポート資金(観光振興対策枠)が観光関係施設の増改築・リフォーム向けです。条件は和歌山県商工振興課(073-441-2744)でご確認ください。
貸切バス助成は宿泊施設やバス会社でも申請できますか?
対象者は、受注型企画旅行または募集型企画旅行を実施する旅行会社です。宿泊施設にとっては、旅行会社に和歌山県内を周遊するツアーを組んでもらう際の後押しになる制度と考えると分かりやすいです。詳細は和歌山県観光連盟(073-422-4631)でご確認ください。
令和9年度(2027年度)の和歌山県の観光系補助金はいつ発表されますか?
2026年10月1日時点では未発表(準備中)です。令和8年度は、観光庁の省力化投資補助事業が3月27日〜、和歌山市が4月1日〜、県の成長促進事業が5月18日〜、貸切バス助成の申請が7月1日〜でした。同じ時期になるとは限りませんので、年明け以降は各公式ページを定期的にご確認ください。
まとめ:和歌山県の観光事業者は「来年度の公募前」に準備を
和歌山県の観光事業者向け補助金は、実施主体と公募時期を押さえれば探しやすくなります。
- 制度は国(観光庁)・県・観光連盟・市町村の4層。見るページは3つに絞れます。
- 令和8年度の主な補助金は、10月時点で受付終了・募集停止が多い状況です。
- 今できるのは、融資・EAT WAKAYAMAの活用と、令和9年度に向けた計画・見積の準備です。
- 金額や条件は必ず公式ページと窓口で確認し、発注のタイミングは公募要領に従うことが基本です。
この記事は2026年10月1日時点の公式情報に基づきます。最新の受付状況は各公式ページでご確認ください。
