この記事は2026年10月1日時点の公式情報に基づきます。
「和歌山で空き家を持っているけれど、直すにも壊すにもお金がかかる」「移住して空き家に住みたいが、補助金は自分にも使えるのか」と迷っていませんか。
空き家の補助金は、県の制度と市町村の制度が別々にあり、対象地域や申請の順番も違うため、調べるほど分かりにくくなりがちです。
- 和歌山県の空き家関連補助金は「調査(上限5万円)」「改修(上限100万円)」「片づけ(上限8万円)」の3つです(わかやまLIFE掲載)。
- 改修と片づけは、県外からの移住と22市町村の補助対象地域が条件です。どちらも「着手前の申請」が必須です。なお令和8年度の空き家改修補助金は、わかやまLIFEで「予算に達した為、募集を終了しました」と案内されています(2026年10月1日確認)。
- 解体(除却)や地域交流拠点への活用は市町村の制度です。和歌山市・那智勝浦町の例を本文で紹介します。
この記事では、和歌山県の空き家補助金を一覧表で整理し、要件・金額・市町村ごとの違い・申請手順・窓口までをまとめます。
最後まで読むと、自分の空き家(または買いたい空き家)でどの制度が候補になるかと、最初に電話すべき窓口が分かります。

和歌山県の空き家補助金一覧と全体像(令和8年度)
和歌山県の空き家補助金は、県が用意する3制度と、市町村が独自に設ける制度の二層構造です。
県の移住支援サイト「わかやまLIFE」の支援制度ページには、空き家に関する補助金として次の3つが掲載されています。
| 制度名 | わかやま既存住宅状況調査補助金/空き家改修補助金/空き家片づけ補助金(改修・片づけは令和8年度版チラシ、調査は県のわかやまLIFE掲載チラシによる) |
|---|---|
| 実施主体 | 和歌山県(地域振興課) |
| 対象者 | 調査:わかやま住まいポータルサイト登録の居住用空き家について、売買または賃貸借契約にあたり調査を行う者(売主・貸主または買主・借主) 改修・片づけ:県外から県内の補助対象地域への移住にあたり空き家を改修・片づけしようとする方(申請者は移住者または空き家所有者のいずれか) |
| 補助率・上限 | 調査:費用の1/2(上限5万円) 改修:改修工事にかかる経費の1/2(上限100万円) 片づけ:家財整理・撤去・処分活動にかかる費用(上限8万円) |
| 申請期間 | 調査:補助申請年度の2月末日までに申請(予算額に達し次第、受付終了) 改修・片づけ:着手前に申請。実績報告の提出期限は毎年2月末日。予算額に到達次第終了(令和8年度の改修補助金は、わかやまLIFEで募集終了と案内) |
| 窓口 | まず物件所在地の市町村窓口へ相談。問い合わせは和歌山県地域振興課 地域支援班(TEL 073-441-2426)。調査補助金の申請窓口は各振興局 地域づくり部 地域づくり課 |
| 公式URL | わかやまLIFE 支援制度を見る/和歌山県 わかやま既存住宅状況調査補助金について |
補助金は審査があり、要件を満たした場合に上限の範囲内で交付されるものです。金額は「上限」であって、必ずその額が受け取れるわけではありません。
目的別の早見表
| やりたいこと | 候補になる制度 | 実施主体 | 補助率・上限(令和8年度) |
|---|---|---|---|
| 売買・賃貸前に建物を点検したい | わかやま既存住宅状況調査補助金 | 和歌山県 | 1/2(上限5万円) |
| 移住して住む空き家を直したい | 空き家改修補助金 | 和歌山県 | 1/2(上限100万円) |
| 残った家財を片づけたい | 空き家片づけ補助金 | 和歌山県 | 上限8万円 |
| 老朽化した空き家を解体したい | 不良空家の除却補助(例:和歌山市、那智勝浦町) | 市町村 | 例:除却費用の2/3(上限50万円) |
| 空き家を地域の交流拠点にしたい | 空き家を活用した地域交流拠点等づくりに係る補助金(和歌山市) | 市町村 | 2/3(上限300万円) |
和歌山県の空き家改修補助金|移住者向け・上限100万円
県外から補助対象地域へ移住する際の空き家改修に、経費の1/2(上限100万円)が補助される制度です。
空き家改修補助金のチラシ(令和8年度版)によると、対象者は「県外から、和歌山県内の補助対象地域への移住にあたり空き家を改修しようとする方」で、申請者は移住者または空き家所有者のいずれかです。
補助対象地域(22市町村)
海南市(大崎、塩津)、紀美野町、紀の川市(旧粉河町・旧那賀町・旧桃山町)、かつらぎ町、九度山町、高野町、湯浅町、広川町、有田川町、美浜町、由良町、印南町、みなべ町(上南部、清川、高城)、日高川町、田辺市、白浜町(日置川)、すさみ町、新宮市、那智勝浦町、古座川町、北山村、串本町です。
市町村名の後ろにかっこ書きがある場合は、その地区だけが対象です。
対象になる工事・ならない工事
対象は、移住者が居住を目的として生活するために必要な機能の一般的な改修・リフォームです。
対象外の例として、増築工事、別棟の物置や外構工事、エアコン等家電や家財道具の設置、事業の目的に用いる箇所の工事などが挙げられています。
店舗や民泊など事業に使う部分は対象外の例に入っているため、空き家を事業用に改装したい事業者の方は、市町村の別制度や商工会・商工会議所で扱う補助金を検討することになります。
4つの補助条件
- わかやま住まいポータルに登録された空き家であること
- 改修前の段階で申請すること(改修中・後の申請は不可)
- 県内の不動産業者に売買または賃貸借契約の仲介に入ってもらうこと
- 空き家のインスペクション(建物状況調査)を実施していること
詳しい条件は要綱で定められています。チラシには「予算額に到達次第、終了」とあり、2026年10月1日時点で、わかやまLIFEの支援制度ページには空き家改修補助金について「予算に達した為、募集を終了しました」と表示されています。令和9年度の実施有無・内容は、和歌山県地域振興課の公式サイトでご確認ください。
空き家片づけ補助金と既存住宅状況調査補助金の要件・金額
改修の前段階で使える2制度で、片づけは上限8万円、調査は費用の1/2(上限5万円)です。
空き家片づけ補助金(上限8万円)
空き家片づけ補助金のチラシ(令和8年度版)では、対象者は県外から補助対象地域への移住にあたり空き家の片づけをする方(申請者は移住者または空き家所有者のいずれか)で、補助対象地域は改修補助金と同じ22市町村です。
対象経費は空き家の家財整理・撤去・処分活動にかかる費用(上限8万円)で、例として次の3つが示されています。
- 片づけ代行業者(県内事業者であること)への委託費
- 片づけのための往来に必要な旅費
- 親戚・近隣住民等で作業に従事した方への謝金
条件は、わかやま住まいポータルに登録された空き家であること、片づけ前の段階で申請すること、作業を委託する場合は県内事業者に委託することの3点です。
わかやま既存住宅状況調査補助金(上限5万円)
既存住宅状況調査とは、国土交通省の定める講習を修了した建築士が、建物の基礎や外壁などのひび割れ・雨漏り等の劣化や不具合を調べる調査です。
調査補助金のチラシによると、対象住宅はわかやま住まいポータルサイトに登録された居住用の空き家で、補助額は調査費用(配管・設備、雨樋などの追加調査を含む)の1/2(上限5万円)です。
対象になるのは、和歌山県知事の登録を受けた建築士事務所所属の既存住宅状況調査技術者が、補助申請年度の4月1日以降に実施した調査で、売買・賃貸借契約前に実施する調査に限られます。
改修補助金を利用する場合はこの調査が必須とされているため、「調査→契約→改修の申請」という順番を崩さないことが大切です。

市町村ごとの違い|和歌山市・那智勝浦町の空き家補助金
解体や地域活用の補助は市町村ごとに制度の有無・金額・締切が異なります。
ここでは公式ページで内容を確認できた2市町を例に、県制度との違いを表にまとめます。
| 市町村 | 制度名 | 主な対象 | 補助率・上限 | 受付(令和8年度) | 窓口 |
|---|---|---|---|---|---|
| 和歌山市 | 移住者空き家改修等補助金交付事業 | 県外からの移住者で、空き家バンクを利用して登録空き家の所有権を取得した方など | 補助対象経費の合計額の3分の2(改修工事費用と家財道具等処分費用を合わせて上限50万円) | 2件分(予定)。予定件数に達した時点で終了 | 耐震・空家対策課 073-435-1091 |
| 和歌山市 | 不良空家の除却に係る補助金の交付事業 | 居住の用に供されなくなっておおむね1年以上経ち、評点100点以上で不良空家の認定を受けた建築物など | 除却費用の3分の2(上限50万円) | 4月22日(水曜日)から受付。予定77戸 | 耐震・空家対策課 073-435-1091 |
| 和歌山市 | 空き家を活用した地域交流拠点等づくりに係る補助金 | 空き家を地域の交流拠点等として10年以上活用する改修事業 | 補助対象経費の合計額の3分の2(上限300万円) | 一次募集:令和8年4月22日~5月22日(終了)/令和8年8月3日~8月31日。審査により1件(予定)を上限に交付決定 | 耐震・空家対策課 073-435-1091 |
| 那智勝浦町 | 不良空家等除却補助制度 | 町内の不良空家等の除却 | 除却費用の2/3(上限50万円) | 令和8年5月7日(木)~令和8年11月30日(月)。募集10件 | 建設課 0735-52-0560 |
和歌山市は県の改修補助金の対象地域に入っていませんが、市独自の移住者向け改修補助があります。10年以上定住する意思があることなど複数の要件があるため、詳細は市の公式ページでご確認ください。
和歌山市の地域交流拠点の補助金は、この記事の確認日時点で、公式ページに掲載された令和8年度の募集受付期間(8月31日まで)が過ぎています。来年度の実施有無は和歌山市の空き家対策関係ページでご確認ください。
上の表にない市町村でも、独自の改修補助や除却補助を設けている場合があります。金額・締切は市町村ごとに違うため、空き家がある市町村の公式サイトでご確認ください。
和歌山県の空き家補助金の申請手順と窓口
県の改修補助金は「市町村に相談→調査→契約→申請→交付決定→工事→実績報告」の順で進みます。
空き家改修補助金の流れ(令和8年度版チラシより)
- 市町村に移住相談と補助金を活用したい旨の相談をする
- 売買または賃貸する空き家が決まる
- 既存住宅状況調査を実施する
- 売買契約または賃貸借契約を締結する(県内の不動産業者の契約仲介が必要)
- 改修費用の見積もり等を添付し、補助金の交付申請をする
- 交付決定通知を受け取る
- 改修工事を行う(領収書は必ず保管)
- 領収書等を添付して実績報告をする
- 額の確定通知を受け取る
- 請求書を送付する
- 補助金が支給される
実績報告の提出期限は毎年2月末日です。期日までに改修工事と住民票の移転を完了しないと補助金は支給されないと明記されています。
調査補助金の申請窓口(振興局)
| 地域 | 窓口 | 電話番号 |
|---|---|---|
| 和歌山市・海南市・紀美野町 | 海草振興局 地域づくり部 地域づくり課 | 073-441-3373 |
| 紀の川市・岩出市 | 那賀振興局 地域づくり部 地域づくり課 | 0736-61-0014 |
| 橋本市・かつらぎ町・九度山町・高野町 | 伊都振興局 地域づくり部 地域づくり課 | 0736-33-4915 |
| 有田市・湯浅町・広川町・有田川町 | 有田振興局 地域づくり部 地域づくり課 | 0737-64-1276 |
| 御坊市・美浜町・日高町・由良町・印南町・みなべ町・日高川町 | 日高振興局 地域づくり部 地域づくり課 | 0738-24-2928 |
| 田辺市・白浜町・上富田町・すさみ町 | 西牟婁振興局 地域づくり部 地域づくり課 | 0739-26-7947 |
| 新宮市・那智勝浦町・太地町・古座川町・北山村・串本町 | 東牟婁振興局 地域づくり部 地域づくり課 | 0735-21-9627 |
調査技術者の検索・相談は、和歌山県住宅検査(既存住宅状況調査)窓口の一般社団法人和歌山県建築士会(電話 073-423-2562)が案内されています。
制度全体の問い合わせ先は、和歌山県地域振興課 地域支援班(〒640-8585 和歌山市小松原通1-1、TEL 073-441-2426)です。

空き家補助金でよくある落とし穴
不交付の原因になりやすいのは「順番の間違い」と「対象地域・対象物件の思い込み」です。
- 契約・工事・片づけを先に進めてしまう:県の改修・片づけ補助金は着手前の申請が条件です。調査補助金も契約前の調査に限られます。
- ポータル未登録の物件を選ぶ:県の3制度はいずれも、わかやま住まいポータル(サイト)に登録された空き家が前提です。
- 不動産業者の仲介なしで契約する:県内の不動産業者が仲介に入らずに契約した空き家は、改修補助金を申請できません。
- 店舗・事業用の工事を含める:事業の目的に用いる箇所の工事は対象外の例に挙げられています。
- 予算終了を見落とす:県・市町村とも予算額や予定件数に達すると受付が終わります。
空き家を店舗や宿泊施設として活用し、あわせてホームページやSNSで集客を整えたい事業者の方は、住宅向けの空き家補助金とは別に、販路開拓向けの補助金(小規模事業者持続化補助金など)が候補になる場合があります。対象経費や公募時期は各事務局の公募要領でご確認ください。
よくある質問
和歌山県の空き家改修補助金は、県内ならどの市町村でも使えますか?
いいえ。令和8年度版の県チラシでは、空き家改修補助金と空き家片づけ補助金の補助対象地域は海南市(大崎、塩津)、紀美野町、紀の川市(旧粉河町・旧那賀町・旧桃山町)、田辺市、新宮市など22市町村の指定地域に限られています。和歌山市など対象地域外では、市が独自に設けている補助金を確認してください。
空き家を買って工事を始めてからでも申請できますか?
できません。県の空き家改修補助金は「改修前の段階で申請すること」が条件で、改修中・改修後の申請は不可と明記されています。空き家片づけ補助金も片づけ前の申請が必要です。契約や工事の前に、まず市町村の窓口へ相談してください。
県外からの移住者でなくても使える空き家の補助金はありますか?
あります。わかやま既存住宅状況調査補助金は、わかやま住まいポータルサイトに登録された居住用の空き家について、売買または賃貸借契約の前に調査を行う売主・貸主・買主・借主が申請者になれます。また、老朽化した空き家の解体は、和歌山市や那智勝浦町のように市町村が除却補助を設けている場合があります。
空き家の解体(除却)に使える県の補助金はありますか?
今回確認した県の移住・住まい支援ページ(わかやまLIFE)に掲載されている空き家関連の補助金は、調査・改修・片づけの3つです。解体については、和歌山市や那智勝浦町のように市町村が補助制度を設けています。お持ちの空き家がある市町村の公式サイトでご確認ください。
補助金はいつ振り込まれますか?
県の空き家改修補助金・空き家片づけ補助金は、交付決定を受けてから工事や片づけを行い、領収書等を添えて実績報告をし、額の確定通知を受けて請求書を送付した後に支給される流れです。先に自己資金で支払う必要があるため、資金繰りを確認しておくと安心です。実績報告の提出期限は毎年2月末日です。
まとめ|和歌山県の空き家補助金は「順番」と「地域」を先に確認
和歌山県の空き家補助金は、県の3制度を軸に、市町村の独自制度を組み合わせて考えるのが基本です。
- 県の制度は調査(1/2・上限5万円)、改修(1/2・上限100万円)、片づけ(上限8万円)の3つ(令和8年度)。改修補助金は令和8年度分の募集終了が案内されています。
- 改修・片づけは県外からの移住と22市町村の補助対象地域が条件で、着手前の申請が必須。
- 解体や地域交流拠点づくりは市町村の制度。和歌山市・那智勝浦町のように金額や締切が異なる。
- 最初の一歩は空き家がある市町村の窓口への相談。県の問い合わせ先は地域振興課 地域支援班(073-441-2426)。
制度の内容や受付状況は年度途中でも変わることがあります。申請前に必ず公式ページで最新情報をご確認ください。
この記事は2026年10月1日時点の公式情報に基づきます。
