この記事は2026年10月1日時点の公式情報に基づきます。
「電気代が上がり続けているのに、エアコンも照明も古いまま。和歌山県で使える省エネの補助金はないのだろうか」。そう考えて調べ始めた方は多いのではないでしょうか。
ところが実際に探すと、県の制度、市町村の制度、国の制度が別々のページに載っていて、自社がどれに当てはまるのか、まだ間に合うのかが分かりにくいのが実情です。
結論(令和8年度・2026年度)
- 省エネ診断を受けたい事業者:和歌山県「省エネ診断・排出量見える化等支援事業費補助金」。補助率1/2以内・上限100万円。省エネ診断事業は令和9年3月1日17時まで
- 太陽光発電・蓄電池を入れたい事業者:和歌山県事業者向け補助金。太陽光5万円/kW(上限250万円)、蓄電池は価格の1/3(上限320万円)。令和8年11月30日17時まで・先着順
- 空調・照明・給湯の更新:県の枠は令和8年8月5日で受付終了。和歌山市の事業者は市の補助金、そのほかは国の省エネ・非化石転換補助金(4次公募は10月上旬開始予定)を確認
この記事では、和歌山県の省エネ補助金を事業者向け・住民向け・国の制度に分けて整理し、金額、締切、窓口、申請の順番までまとめます。最後に、申請前に見落としやすい注意点も紹介しますので、順番に確認してください。

和歌山県の省エネ補助金は県・市町村・国の3層で探す
和歌山県の省エネ補助金は、県の制度・市町村の制度・国の制度の3つを見比べて、自社の所在地とやりたいことに合うものを選びます。
まず押さえたいのは、事業所がどの市町村にあるかで使える制度が変わることです。県の事業者向け太陽光・蓄電池等の補助金は、和歌山市と那智勝浦町に設置する設備を対象にしていません。県の公式ページによると、この2市町は環境省から直接交付を受けて、それぞれ事業を実施しているためです。
次に、やりたいことが「診断」なのか「設備の導入・更新」なのかを分けて考えます。
| 制度名 | 令和8年度省エネ診断・排出量見える化等支援事業費補助金/令和8年度和歌山県事業者向け太陽光発電設備・蓄電池等導入支援事業補助金 ほか |
|---|---|
| 実施主体 | 和歌山県(成長産業推進課・脱炭素政策課)、県内市町村、国(執行団体:一般社団法人環境共創イニシアチブ) |
| 対象者 | 県内に事業所を有する中小企業者等、県内の事業所に設備を設置する事業者、住民(市町村経由) |
| 補助率・上限 | 診断等:1/2以内・上限100万円/太陽光:5万円/kW・上限250万円/蓄電池:価格の1/3・上限320万円 |
| 申請期間 | 診断事業:令和8年4月20日〜令和9年3月1日17時/太陽光・蓄電池:令和8年5月22日10時〜11月30日17時(先着順) |
| 窓口 | 成長産業推進課 GX推進班(073-441-2354)/脱炭素政策課(073-441-2674) |
| 公式URL | 和歌山県 省エネ診断・排出量見える化等支援事業費補助金/和歌山県 事業者向け太陽光発電設備・蓄電池等導入支援事業補助金 |
和歌山県の事業者向け省エネ補助金(令和8年度)の金額と締切
和歌山県が事業者向けに用意している省エネ関連の補助金は、診断や見える化を支援する制度と、設備の導入を支援する制度の2本です。
省エネ診断・排出量見える化等支援事業費補助金
県内中小企業者等が、省エネ診断から認証取得などに至るまでに必要な経費の一部を補助する制度です。和歌山県の公式ページによると、補助率は補助対象経費の1/2以内、上限は1件あたり100万円です。
対象となる事業は3つに分かれています。
| 事業区分 | 内容 | 申請の方式 | 申請期間 |
|---|---|---|---|
| ア 省エネ診断事業 | 県内の事業所でエネルギー使用状況を把握し、省エネできる改善項目の提案を受ける取組 | 事後申請(診断完了後) | 令和8年4月20日〜令和9年3月1日17時 |
| イ 排出量見える化事業 | 自社やサプライチェーン上のCO2排出量を算定ツール等で継続的に把握・管理する取組 | 事前申請 | 令和8年4月20日〜11月2日17時 |
| ウ 認証取得・認知拡大等事業 | 脱炭素への取組を対外的に証明し、ビジネスチャンスの拡大につなげる取組 | 事前申請 | 令和8年4月20日〜11月2日17時 |
省エネ診断とは、専門機関が事業所のエネルギーの使い方を調べ、改善策を提案する仕組みのことです。この制度で対象になる診断機関は、一般財団法人省エネルギーセンター、資源エネルギー庁の事業で採択された省エネお助け隊または登録診断機関などと定められています。
補助対象経費は、支援機関等へ支払うコンサルタント経費や診断・分析経費などです。なお、募集期間の途中でも予定採択件数に達した場合は募集を終了すると案内されています。
事業者向け太陽光発電設備・蓄電池等導入支援事業補助金
設備の導入経費の一部を補助する制度です。対象者は「自ら事業を行う県内の事業所に補助対象設備を設置する者」です。
| 対象設備 | 補助額 | 上限 | 受付状況(2026年10月1日確認) |
|---|---|---|---|
| 太陽光発電設備 | 5万円/kW | 250万円 | 受付中(先着順) |
| 蓄電池 | 蓄電池の価格×1/3 | 320万円 | 受付中(先着順) |
| 高効率空調機器 | 価格×1/2 | 600万円 | 受付終了 |
| 高効率照明機器 | 価格×1/2 | 300万円 | 受付終了 |
| 高効率給湯機器 | 価格×1/2 | 250万円 | 受付終了 |
申請期間は令和8年5月22日(金)10時から11月30日(月)17時までです。ただし先着順で、予算がなくなり次第終了します。県の公式ページでは予算残額が更新されており、令和8年9月16日時点で太陽光発電設備・蓄電池の残額は528.8万円と掲載されていました。最新の残額は必ず公式ページでご確認ください。
高効率空調機器・照明機器・給湯機器は、予算額に達したため令和8年8月5日(水)17時で受付を終了しています。令和9年度の実施は未発表のため、表の補助率と上限は令和8年度の参考値です。
主な要件は次のとおりです。
- 県が実施する説明会を受講した施工業者が設置すること
- 太陽光発電設備と蓄電池を同時に導入すること(太陽光発電設備のみ、蓄電池のみの申請は不可)
- 太陽光発電設備は発電した電気の50%以上を自家消費すること
- FIT・FIP(電気を固定価格などで売る国の制度)の認定を受けないこと
- 設置場所が和歌山県内(和歌山市・那智勝浦町を除く)であること
- 交付決定を受けてから着手すること
申請書類は、和歌山県庁本館4階の脱炭素政策課へ持参または郵送(必着)で提出します。実績報告の期限は、事業完了日から60日を経過する日、または令和9年2月1日(月)のいずれか早い日の17時までです。
和歌山市など市町村の省エネ補助金と住民向け制度
市町村の省エネ補助金は、県の制度が使えない地域や用途を補う役割を持っており、県制度とは対象者・金額・締切が異なります。
| 実施主体 | 制度 | 対象 | 補助率・上限 | 締切 |
|---|---|---|---|---|
| 和歌山県 | 省エネ診断・排出量見える化等支援事業費補助金 | 県内に事業所を有する中小企業者等 | 1/2以内・上限100万円 | 診断:令和9年3月1日/見える化・認証:令和8年11月2日 |
| 和歌山県 | 事業者向け太陽光発電設備・蓄電池等導入支援事業補助金 | 県内(和歌山市・那智勝浦町を除く)の事業所に設置する事業者 | 太陽光5万円/kW・上限250万円、蓄電池1/3・上限320万円 | 令和8年11月30日(先着順) |
| 和歌山市 | 中小企業脱炭素経営促進補助金(省エネルギー診断) | 市内に事業所を有する中小企業 | 10/10・上限5万円 | 令和9年2月26日 |
| 和歌山市 | 中小企業脱炭素経営促進補助金(省エネルギー化) | 市内に事業所を有する中小企業 | 1/2・上限50万円 | 令和9年1月29日 |
和歌山市の公式ページによると、「省エネルギー化」は省エネ診断に基づく省エネ改修工事(LED化を含む)が対象です。受付は令和8年4月22日に始まっており、9月18日17時時点の内訳表では、予算額3,300万円に対して申請受付額1,696万円、予算残額1,604万円と掲載されていました。窓口は和歌山市 環境政策課(073-435-1114)です。
そのほかの市町村の独自制度は今回公式ページで確認できていないため、事業所のある市町村の公式サイト、または商工会議所・商工会でご確認ください。

住民向けの太陽光・蓄電池は市町村が窓口
住宅の太陽光発電や蓄電池の補助金は、令和8年度からお住まいの市町村が申請窓口になっています。
和歌山県個人向け太陽光発電設備・蓄電池等導入支援事業補助金は、個人に補助を行う市町村を県が支援する仕組みです。県の公式ページに掲載されている補助の基準は次のとおりです。
| 対象設備 | 補助額(県ページ掲載) | 主な条件 |
|---|---|---|
| 太陽光発電設備 | 7万円/kW | 10kW未満 |
| 蓄電池 | 価格の1/3(上限47万円) | 20kWh以下、自家消費型の太陽光発電設備の付帯設備であること |
| エネファーム(家庭用コージェネレーションシステム) | 価格の1/2(上限30万円) | 公式ページでご確認ください |
補助を実施している市町村として掲載されているのは、海南市、紀美野町、岩出市、紀の川市、橋本市、かつらぎ町、九度山町、高野町、有田市、湯浅町、広川町、有田川町、御坊市、美浜町、日高町、由良町、印南町、みなべ町、日高川町、田辺市、白浜町、上富田町、すさみ町、新宮市、太地町、古座川町、北山村、串本町です。
このうち岩出市、橋本市、美浜町、上富田町は受付終了と表示されていました(2026年10月1日確認)。予算残額は月単位で更新されるため、申請の可否と実際の金額は、お住まいの市町村の担当窓口でご確認ください。和歌山市と那智勝浦町は、環境省の交付を受けた独自の事業になります。
国の省エネ補助金を和歌山の事業者が使う場合
県の空調・照明・給湯の枠が終了した今、設備更新を考える和歌山の事業者は国の省エネ・非化石転換補助金も候補になります。
省エネ・非化石転換補助金の特設サイト(執行団体:一般社団法人環境共創イニシアチブ)では、次の4つの類型が案内されています。
- 工場・事業場型(Ⅰ)
- 電化・脱炭素燃転型(Ⅱ)
- 設備単位型(Ⅲ)
- エネルギー需要最適化型(Ⅳ)
特設サイトには「4次公募は10月上旬より公募を実施する予定」と掲載されています(2026年10月1日確認)。類型ごとの補助率・上限額・公募の締切日は今回確認できなかったため、特設サイトの公募要領でご確認ください。設備単位型の問い合わせ先は0570-01-5116(ナビダイヤル)です。
県の事業者向け補助金は、「他の法令又は予算制度に基づき国の負担又は補助を得て導入する設備でないこと」を要件にしています。同じ設備に2つの制度を使えるかどうかは、申請前にそれぞれの窓口へ確認してください。
和歌山県の省エネ補助金の申請手順と窓口
省エネ補助金の申請は、診断→制度の選定→見積→申請→交付決定→着手→実績報告の順に進めるのが基本です。
- 事業所の所在地を確認する:和歌山市・那智勝浦町かどうかで使える制度が変わります
- 省エネ診断を受ける:県の事業区分アは事後申請のため、診断結果報告書と領収書の写しを残しておきます
- 制度を選び、受付状況を確認する:先着順の制度は予算残額を公式ページで確認します
- 見積と必要書類をそろえる:法人は登記事項証明書、個人事業主は確定申告書などが必要です
- 申請し、交付決定を待つ:決定前に契約・発注・支出をしないでください
- 着手・完了後に実績報告を出す:報告期限を過ぎると補助を受けられないおそれがあります
| 相談内容 | 窓口 | 電話番号 |
|---|---|---|
| 省エネ診断・排出量見える化・認証取得 | 和歌山県 成長産業推進課 GX推進班 | 073-441-2354 |
| 太陽光発電設備・蓄電池(事業者向け・個人向け) | 和歌山県 環境政策局 脱炭素政策課 | 073-441-2674 |
| 和歌山市の中小企業向け補助金 | 和歌山市 市民環境局 環境部 環境政策課 | 073-435-1114 |
| 住宅の太陽光・蓄電池 | お住まいの市町村の担当窓口 | 各市町村の公式サイトでご確認ください |

和歌山県の省エネ補助金で見落としやすい注意点
省エネ補助金で多い失敗は、金額の見込み違いよりも、順番と期限の取り違えです。
- 交付決定前の着手は対象外:県の制度は「交付決定前に着手(契約・発注等)した経費は、補助対象となりません」と明記しています。見積を取るのは構いませんが、契約・発注・支払いは決定後にします
- 締切より先に予算が尽きる:事業者向け太陽光・蓄電池は先着順で、空調・照明・給湯の枠は締切の約4か月前に終了しました
- 和歌山市・那智勝浦町は県の設備補助の対象外:それぞれの市町の制度を確認します
- 支払時期を確認する:県の事業者向け補助金は事業完了後に実績報告が必要です。補助金の支払時期は各制度の交付要綱でご確認ください
補助金は、要件を満たしたうえで審査や予算の範囲内で交付されるものです。
よくある質問
和歌山県の省エネ補助金で出やすい疑問をまとめました。
和歌山県の省エネ補助金は、個人事業主でも申請できますか?
制度ごとに異なります。和歌山県事業者向け太陽光発電設備・蓄電池等導入支援事業補助金は「自ら事業を行う県内の事業所に補助対象設備を設置する者」が対象で、県の公式ページでは個人事業主の提出書類として確定申告書が案内されています。省エネ診断・排出量見える化等支援事業費補助金は、県内に事業所を有する中小企業者等が対象です。
エアコンやLED照明の入れ替えに使える和歌山県の補助金は、今から申請できますか?
和歌山県事業者向け補助金のうち、高効率空調機器・高効率照明機器・高効率給湯機器は、予算額に達したため令和8年8月5日(水)17時で受付を終了しています(2026年10月1日時点の県公式ページ)。和歌山市内に事業所がある中小企業は、和歌山市中小企業脱炭素経営促進補助金の「省エネルギー化」(補助率1/2・上限50万円、省エネ診断に基づく改修が対象)を確認してください。
省エネ診断を先に受けたほうがよいのはなぜですか?
和歌山市の「省エネルギー化」は、省エネ診断に基づく改修工事が対象と案内されているためです。県の省エネ診断・排出量見える化等支援事業費補助金(事業区分ア)は、診断が終わってから申請する事後申請で、令和9年3月1日17時まで受け付けています。
契約や工事を先に進めてしまった場合、補助金は受けられますか?
原則として受けられません。県の省エネ診断・排出量見える化等支援事業費補助金は「交付決定前に着手(契約・発注等)した経費は、補助対象となりません」と明記しており、事業区分イ・ウは交付決定を受けてから契約・発注・支出を行う必要があります。例外は、診断完了後に申請する省エネ診断事業(事業区分ア)です。
自宅の太陽光発電や蓄電池は、和歌山県に直接申請するのですか?
いいえ。令和8年度から、個人の申請はお住まいの市町村で受け付けています。すでに受付を終了した市町もあるため、申請前にお住まいの市町村の担当窓口で受付状況と金額をご確認ください。
まとめ:和歌山県の省エネ補助金は「所在地」と「受付状況」から確認する
和歌山県の省エネ補助金は、県・市町村・国の3層を見比べ、事業所の所在地と現在の受付状況から絞り込むのが近道です。
省エネ診断は令和9年3月1日、太陽光・蓄電池は令和8年11月30日(先着順)が期限です。まずは診断で現状を把握し、窓口へ受付状況を問い合わせてください。
この記事は2026年10月1日時点の公式情報に基づきます。金額・期限・受付状況は変更されることがあるため、申請前に必ず各公式ページでご確認ください。
