この記事は2026年10月20日時点の公式情報に基づきます。
「新宮市の空き家を買って(借りて)移住したいけれど、改修費がいくら戻るのか分からない」。和歌山県新宮市の空き家改修補助を検索する方の多くは、物件の目星はついているのに、県の補助金と市の助成金の関係が整理できず、工事の契約に踏み切れずにいます。しかも「工事を先に始めてしまうと対象外になる」と聞いて、不安が増しているのではないでしょうか。
先に結論をお伝えします。
いくら:和歌山県の空き家改修補助金が改修工事費の1/2(上限100万円)、新宮市が県補助などを除いた残額の1/2(上限50万円)を上乗せ。県と合わせて最大150万円です。
いつまで:県補助は「改修前の段階で申請すること」が要件。なお令和8年度(2026年度)の県補助は、2026年10月20日時点で「予算に達した為、募集を終了しました」と県サイトに掲示されています。
どこへ:新宮市役所 企画調整課(0735-23-3339)。県補助の申請経路も含めて、まず市に相談します。
この記事では、新宮市空き家改修助成金の仕組み(国・県・市の関係)、対象者と対象外の工事、金額の計算例、申請の流れと時期、窓口、落とし穴、県外移住でない方が使える代替制度までを、新宮市と和歌山県の公式ページから写して整理します。最後のFAQでは「県内からの転居は対象か」「空き家バンク登録は必要か」にも答えます。

新宮市空き家改修助成金とは|県の空き家改修補助金に市が上乗せする制度
新宮市空き家改修助成金は、和歌山県の「空き家改修補助金」の対象になった移住者に対し、市が独自に上乗せする助成金です。
新宮市の公式ページによると、この助成金は「本市への移住定住を推進するとともに、不良空き家の未然防止につなげることを目的」に、「移住を伴う空き家改修における和歌山県空き家改修補助金の対象者に対し、市が上乗せ補助を行います」とされています。つまり、土台は県の制度、新宮市の助成金はその上に乗る2階部分です。県の対象にならなければ、市の助成金だけを単独で受けることはできません。
土台となる県の制度は、和歌山県が移住推進市町村(地域)向けに実施している「移住推進空き家活用事業」の空き家改修補助金です。県の移住情報サイト「わかやまLIFE」には、「県外からの移住に際し、居住するための空き家改修工事を行った場合」に「補助額は、改修工事にかかる経費の1/2です。(上限100万円)」と記載されています。対象地域は22市町村で、新宮市はその中に含まれています。
同じサイトの新宮市ページでも、市独自の支援制度の一つとして「新宮市空き家改修助成金」が挙げられ、「改修費用から県補助金等を除いた金額の1/2(上限50万円)」と説明されています。
| 制度名 | 新宮市空き家改修助成金(和歌山県 移住推進空き家活用事業 空き家改修補助金への市上乗せ) |
|---|---|
| 実施主体 | 新宮市(上乗せ)/和歌山県(土台の補助金) |
| 対象者 | 県外からの移住者が居住するための住宅として新宮市内の空き家を改修する方。当該物件が和歌山県空き家改修補助金の対象であること。市税等の滞納がなく、暴力団との関係を有しないこと |
| 補助率・上限 | 県:改修工事経費の1/2(上限100万円) 市:改修費用から県補助金等を除いた金額の1/2(上限50万円) 県と併せて最大150万円 |
| 申請期間 | 県補助は「改修前の段階で申請すること」が要件。令和8年度の県補助は2026年10月20日時点で予算到達により募集終了。市助成金の受付期間は公式ページに記載なし |
| 窓口 | 新宮市役所 企画調整課 0735-23-3339 和歌山県 地域振興課 073-441-2930 |
| 公式URL | 新宮市空き家改修助成金の案内について(新宮市) 支援制度を見る(わかやまLIFE・和歌山県) |
対象者・対象の空き家と工事|「県外からの移住」と「自分が住む家」が条件
対象者は県外からの移住者に限られ、対象工事は「生活するために必要な機能の一般的な改修」に絞られています。
支給対象者の3要件(新宮市公式ページの原文)
新宮市のページには、支給対象者として次の3点が挙げられています。
- ①県外からの移住者が居住するための住宅として新宮市内にある空き家を改修すること
- ②当該物件が和歌山県空き家改修補助金の対象であること
- ③市税等の滞納がなく、暴力団との関係を有しないこと
ポイントは①の「県外から」です。和歌山市や田辺市など県内の別の市町村から新宮市へ転居するケースは、県の空き家改修補助金の「県外からの移住」に当たらないため、市の上乗せも受けられない整理になります。また「居住するための住宅」が条件なので、民泊や店舗として使う物件は対象になりません。
対象となる工事・対象外の工事
対象事業は「移住者が居住を目的として、生活するために必要な機能の一般的な改修・リフォーム」です。一方で、公式ページには対象外の例が明記されています。
特に注意したいのが「事業の目的に用いる箇所の工事」です。自宅兼店舗や自宅兼ゲストハウスとして改修する場合、店舗部分やゲスト用の部屋の工事費は対象外になります。見積書の段階で、居住部分と事業部分を分けて業者に作ってもらうと、後の申請がスムーズです。事業部分の改修費については、わかやまLIFEの新宮市ページに市独自の支援制度として挙げられている商店街空店舗対策事業補助金(詳細は新宮市の公式サイトでご確認ください)や、新宮市の各種支援制度のご案内に掲載されているビジネスチャンス支援補助金などの検討になります。
県補助の対象者(県の交付要綱)
県が公開している「移住推進空き家活用事業空き家改修補助金交付要綱」(平成30年7月1日施行版)では、補助対象者として「県内の移住推進市町村の指定する区域内に空き家を所有する者であって、当該空き家の所在する地域を管轄する移住推進市町村の支援を得て、当該空き家を県外から移住する者の居住の用に供しようとする者」「県外に住所及び居所を有する者であって、県内の移住推進市町村の支援を受けて当該移住推進市町村の移住推進区域内に移住しようとする者」などが挙げられています。移住者本人だけでなく、移住者に貸す空き家の所有者も対象になり得る設計です。ただし、この要綱PDFの補助率・上限(2/3・80万円)は現在のわかやまLIFE掲載値(1/2・100万円)と異なる旧版の可能性があるため、現行の要件は県地域振興課または新宮市企画調整課で確認してください。
補助率・上限額|県100万円+市50万円の2段階計算を具体例で確認
市の助成金は「県補助を引いた残りの1/2・上限50万円」で、県と合わせた上限が150万円です。
| 区分 | 補助率 | 上限額 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 和歌山県 空き家改修補助金 | 改修工事経費の1/2 | 100万円 | わかやまLIFE「支援制度を見る」 |
| 新宮市 空き家改修助成金(上乗せ) | 改修費用から県補助金等を除いた金額の1/2 | 50万円 | 新宮市チラシ・わかやまLIFE新宮市ページ |
| 合計 | ― | 県補助と併せて最大150万円 | 新宮市チラシ |
計算の順番を、公式の補助率を当てはめた試算で確認します(以下は本記事の試算であり、実際の交付額は審査で決まります)。
- 改修費200万円の場合:県補助は200万円×1/2=100万円(上限内)。残額100万円×1/2=50万円が市の上乗せ(上限ちょうど)。合計150万円で自己負担は50万円。
- 改修費300万円の場合:県補助は300万円×1/2=150万円ですが上限100万円に頭打ち。残額200万円×1/2=100万円のところ、市の上限50万円に頭打ち。合計150万円で自己負担は150万円。
- 改修費100万円の場合:県補助50万円、残額50万円×1/2=25万円が市の上乗せ。合計75万円。
つまり、改修費200万円で県・市ともに上限に届き、それ以上は自己負担が増えるだけという構造です。市の助成額は「本補助金以外の空き家改修に係る補助金等を除いた金額」が基準なので、県補助以外の補助金(例:国の補助)を受ける場合はその分も差し引かれます。

申請の流れと時期|「改修前に申請」が鉄則、令和8年度の県補助は募集終了
県補助は改修前の申請が要件で、しかも令和8年度分は2026年10月20日時点で予算到達により募集が終了しています。
基本の流れ
新宮市のチラシには、県補助の要件として「改修前の段階で申請すること」が明記されています。工事契約や着工の後に申請しても対象になりません。流れは次の順になります。
- 市に事前相談(新宮市企画調整課)。わかやまLIFEにも「まずは市町村にご相談ください」と記載されています。
- 県の空き家改修補助金を申請。県の交付要綱では申請書を「事業施行地を管轄する振興局長に提出」とされており、新宮市の場合は東牟婁振興局が管轄です。
- 新宮市空き家改修助成金の交付申請。市の公式ページに交付申請書・同意書・別表の様式(PDF)が掲載されています。
- 交付決定後に改修工事を実施。
- 工事完了後に実績報告書→交付請求書を提出(市の様式が公開されています)。県の交付要綱では実績報告書の提出期限が2月15日と規定されています。
市の公式ページには、市助成金の受付開始日や締切日は記載されていません。年度内に実績報告まで終える必要があるため、工期を逆算して、できれば年度の前半に申請するのが現実的です。
令和8年度(2026年度)の募集状況
わかやまLIFEの支援制度ページでは、空き家改修補助金の項目の直下に「※予算に達した為、募集を終了しました。」と掲示されています(2026年10月20日確認)。新宮市の助成金は「当該物件が和歌山県空き家改修補助金の対象であること」が要件なので、県補助に申請できない以上、今年度の新規申請は事実上難しい状況です。
令和8年度の県の案内PDF(空き家改修・片付け・既存住宅状況調査)は2026年4月に公開されています。来年度も同様のスケジュールで動くなら、令和9年度(2027年度)の受付開始に向けて、年明けから物件・見積・移住計画を固めておくのが得策です。令和9年度の制度内容は未発表のため、本記事の金額はあくまで令和8年度の公式掲載値です。
新宮市と和歌山県の窓口|企画調整課・空き家対策室・県地域振興課
助成金の申請は企画調整課、空き家そのものの相談は空き家対策室、県補助は県地域振興課が窓口です。
| 相談内容 | 窓口 | 電話 |
|---|---|---|
| 新宮市空き家改修助成金の申請・移住相談 | 新宮市役所 企画調整課 | 0735-23-3339 |
| 空き家の活用・管理・解体などの相談(空き家なんでも相談TAKUSERU) | 新宮市役所 空き家対策室 | 0735-23-3331 |
| 県の空き家改修補助金・片付け補助金 | 和歌山県 地域振興部 地域政策局 地域振興課 | 073-441-2930 |
| 空き家相談(県の建築部門) | 和歌山県 建築住宅課 | 073-441-3184 |
| 空き家相談(新宮地域の県出先機関) | 東牟婁振興局 新宮建設部 | 0735-21-9624 |
新宮市の「空き家の相談・セミナーについて」のページでは、県の「空き家なんでも相談TAKUSERU(タクセル)」が案内され、相談会では「賃貸、建物売却、建物管理、解体、敷地売却、補修方法、改修方法、改修後の活用、相続・権利関係の整理、再建築条件、隣地境界の確定など」の相談ができると記載されています。相談会は予約制です。改修費の見積を取る前に、建物の状態や権利関係を整理しておくと、補助金申請の添付書類が揃えやすくなります。
移住相談については、わかやまLIFEの新宮市ページに企画調整課のメールアドレス(kikaku@city.shingu.lg.jp)も掲載されています。県外在住で電話しにくい方は、メールで事前相談を始める方法もあります。
よくある落とし穴と、県外移住でない方が使える新宮市の代替制度
落とし穴は「着工後申請」「県内転居」「事業用途」の3つで、該当する方には住宅リフォーム助成や耐震改修などの別制度があります。
よくある落とし穴
- 工事を先に始めてしまう:県補助は「改修前の段階で申請すること」が要件です。契約・着工の前に、必ず市に相談してください。
- 県内からの転居:「県外からの移住者」が要件なので、和歌山県内の他市町村からの転居は対象外です。
- 事業用途の工事を混ぜる:店舗・民泊部分の工事費は対象外です。見積を居住部分と分けましょう。
- 市税の滞納:市税等の滞納があると対象になりません。
- 居住義務:県の交付要綱(平成30年施行版)には、完了した年度の翌年度から10年間、改修した空き家に居住する規定があります。現行要綱の年数は県地域振興課で確認してください。短期で転出すると返還を求められる可能性があります。
県外移住でない方・空き家でない方が使える新宮市の制度
条件に当てはまらない方も、新宮市には住宅系の制度が複数あります。いずれも年度ごとの受付期間があり、令和8年度は既に終了しているものもあります。
- 令和8年度新宮市住宅リフォーム助成事業:市内在住者が自ら住む住宅のリフォームを市内業者で行う場合、対象経費(消費税除く)の20%・上限20万円を商品券で助成。受付期間は令和8年5月7日〜21日で、公式ページには「※5月22日 受付を終了。抽選の実施にはなりませんでした。」と記載されています。窓口は商工観光課(0735-23-3357)。令和8年度新宮市住宅リフォーム助成事業(受付終了)
- 令和8年度新宮市住宅耐震改修事業:旧耐震基準の住宅(木造は平成12年5月31日以前、非木造は昭和56年5月31日以前に着工)の耐震改修工事等が対象。令和8年度の上限は耐震改修157万8,500円(避難重視型補強は131万6,000円)。補助率は公式ページに明記がないため、市の公式ページまたは防災対策課(0735-23-3333)でご確認ください。
- 和歌山県 空き家片付け補助金:所有物件を「和歌山空き家バンク」に登録し、賃貸借・売買契約が成立して家財等を撤去する所有者向けに、1物件あたり最大8万円。空き家を貸す側・売る側の制度です。
- わかやま既存住宅状況調査補助金:空き家の売買・賃貸契約前に既存住宅状況調査(インスペクション)を行う経費の1/2・上限5万円(令和8年度)。対象は「わかやま住まいポータルサイト」に登録された居住用の空き家で、県の案内には「対象地域等補助条件がございます」とあるため、対象地域は県地域振興課にご確認ください。わかやま既存住宅状況調査補助金について(和歌山県)
- 移住支援金(東京圏から):東京圏からの移住で就業等の要件を満たす場合に別途支給される制度です。空き家改修助成金と要件が異なるため、新宮市の移住支援金ページで確認してください。

よくある質問
和歌山県内の他の市から新宮市へ引っ越す場合も対象になりますか
対象になりません。新宮市の支給対象者は「県外からの移住者が居住するための住宅として新宮市内にある空き家を改修すること」とされ、土台となる県の補助金も「県外からの移住」が条件です。県内転居の方は、新宮市住宅リフォーム助成事業(市内在住者向け)などの別制度を検討してください。
空き家バンクへの登録は必要ですか
新宮市の助成金ページとチラシには「空き家バンク」の記載はありません。一方、わかやまLIFEのFAQには「県外からの移住者が空き家バンク登録物件を活用する場合」に改修費用・片付け費用を支援すると書かれています。県補助の対象物件の条件は、申請前に新宮市企画調整課または県地域振興課で確認してください。
市の助成金だけを単独で申請できますか
できません。支給対象者の要件に「当該物件が和歌山県空き家改修補助金の対象であること」があり、県補助の上乗せとして設計されています。令和8年度の県補助は予算到達で募集を終了しているため、今年度の新規申請は難しい状況です。
自宅兼店舗(カフェ・民泊)として改修する場合は
居住部分の改修は対象ですが、「事業の目的に用いる箇所の工事」は対象外と明記されています。店舗部分の改修費は、新宮市の商店街空店舗対策事業補助金や小規模事業者持続化補助金など、事業者向けの制度で検討します。
いつ申請すればよいですか
県補助は「改修前の段階で申請すること」が要件なので、工事契約の前です。市の公式ページに受付期間の記載はありませんが、年度内に実績報告まで必要なため、年度前半の申請が現実的です。令和8年度の県補助は募集終了のため、次の受付は令和9年度の県の発表を待つことになります。
まとめ|新宮市の空き家改修は「県100万円+市50万円」を改修前に申請
- 新宮市空き家改修助成金は、県の空き家改修補助金(1/2・上限100万円)への市の上乗せ(県補助等を除いた残額の1/2・上限50万円)。県と併せて最大150万円。
- 対象は県外からの移住者が自分で住むための市内の空き家。増築・外構・家電・事業用途の工事は対象外。市税滞納なしが条件。
- 県補助は改修前の申請が必須。令和8年度分は2026年10月20日時点で予算到達により募集終了。
- 窓口は新宮市企画調整課(0735-23-3339)。空き家の相談は空き家対策室(0735-23-3331)、県補助は県地域振興課(073-441-2930)。
最新の受付状況と様式は、新宮市空き家改修助成金の案内についてとわかやまLIFE「支援制度を見る」でご確認ください。この記事は2026年10月20日時点の公式情報に基づきます。
