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紀の川市 キャリアアップ助成金【令和8年度】支給額と窓口

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紀の川市 キャリアアップ助成金【令和8年度】支給額と窓口
紀の川市 キャリアアップ助成金【令和8年度】支給額と窓口

この記事は2026年10月22日時点の公式情報(厚生労働省・和歌山労働局・紀の川市)に基づきます。

「パートさんを正社員にしたいが、人件費が上がるのが怖い」。紀の川市で果樹園の直売所や飲食店、介護事業所を営む方から、こうした声をよく聞きます。

和歌山県の最低賃金は令和8年10月3日から時間額1,101円になりました。賃金を上げざるを得ない状況で、国の「キャリアアップ助成金」を使わないのはもったいない、というのが本記事の結論です。

✓ 結論3行紀の川市内の事業者が有期雇用のパート・アルバイトを正社員に転換すると、要件を満たせば中小企業で1人あたり最大80万円(重点支援対象者・2期合計)が国から支給されます。
申請先は和歌山労働局(和歌山市黒田)、相談窓口はハローワーク和歌山(和歌山市美園町)です。紀の川市は橋本ではなく和歌山の管轄です。
紀の川市独自の上乗せはありませんが、市のワークライフバランス推進奨励金(5万円)を同じ年に並走させる余地があります。

この記事では、紀の川市の事業者が「自社は対象か」「いくら・いつまで・どこに出すか」を今日決められるよう、6コースの支給額、要件、申請期限、紀の川市ならではの窓口の位置関係、落とし穴を順に整理します。最後に、他の記事ではほとんど触れられない「市の奨励金との併用パターン」も載せました。

和歌山県紀の川市役所の庁舎
写真: Asturio Cantabrio / Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0)

紀の川市の事業者が使うキャリアアップ助成金の基本情報(令和8年度)

まず結論です。制度は国(厚生労働省)のもので、紀の川市は申請先ではなく、和歌山労働局が審査と支給を行います。

制度名 キャリアアップ助成金(正社員化コースほか6コース)
実施主体 国(厚生労働省)。窓口は和歌山労働局 職業安定部 職業対策課
対象者 雇用保険適用事業所の事業主で、有期雇用・短時間・派遣労働者の正社員化や処遇改善に取り組む事業主。紀の川市内の事業所も同じ基準
補助率・上限 定額支給。正社員化コース(有期→正規・中小企業)は1人あたり40万円×2期=80万円(重点支援対象者)、それ以外は40万円×1期。1年度1事業所20名まで
申請期間 各コース実施日の前日までにキャリアアップ計画を提出。正社員化コースは転換後6か月分の賃金を支給した日の翌日から起算して2か月以内に申請
窓口 和歌山労働局 職業対策課 073-488-1161(〒640-8581 和歌山市黒田二丁目3番3号 和歌山労働総合庁舎)/ハローワーク和歌山 073-425-8609(〒640-8331 和歌山市美園町5丁目4-7)
公式URL 厚生労働省 キャリアアップ助成金

支給額の根拠は、厚生労働省の「キャリアアップ助成金のご案内」令和8年度版(令和8年4月8日現在)です。制度ページ本文には金額が載っていないため、数値はこのパンフレットで確認してください。

キャリアアップ助成金とは。国の制度で紀の川市独自の上乗せは無い

キャリアアップ助成金は、非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップを促すため、正社員化や処遇改善を実施した事業主に国が支給する助成金です。「非正規雇用」とは、有期契約のパート・アルバイト・契約社員・派遣労働者を指します。

令和8年度のコースは、厚生労働省の制度ページで次の2グループ6コースが示されています。

  • 正社員化支援:正社員化コース/障害者正社員化コース
  • 処遇改善支援:賃金規定等改定コース/賃金規定等共通化コース/賞与・退職金制度導入コース/短時間労働者労働時間延長支援コース

紀の川市の立ち位置も確認しておきます。市の商工労働課が公開する「商工業者に対する支援」一覧(2026年8月14日更新)には市・県・国あわせて23制度が並びますが、正社員化や賃上げに直接上乗せする紀の川市独自の制度はありません。したがって紀の川市の事業者は、国の制度を和歌山労働局に直接申請する形になります。

一方で同じ一覧には、雇用環境づくりに関わる市独自の「ワークライフバランス推進奨励金(上限5万円)」が載っています。これは後半で詳しく触れます。

対象になる事業主と労働者。中小企業の範囲と「重点支援対象者」

要約すると、雇用保険の適用事業所で、就業規則に正社員転換の制度を定め、転換後に賃金を3%以上上げる事業主が対象です。

中小企業の範囲(支給額が変わる)

パンフレットの中小企業の範囲は次のとおりです。資本金か常時雇用労働者数のどちらかを満たせば中小企業です。

業種 資本金 常時雇用労働者
小売業(飲食店を含む) 5,000万円以下 50人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
その他の業種 3億円以下 300人以下

紀の川市に多い農産物加工や建設業、宿泊業は表に個別の行がありません。自社がどの区分かは、申請前に和歌山労働局に確認してください。

「正規雇用労働者」の定義は5条件

転換先の「正社員」は、パンフレットで次の5つすべてに当たる労働者と定義されています。

  • 期間の定めのない労働契約を締結している
  • 派遣労働者として雇用されている者でない
  • 通常の労働者と比べ勤務地または職務が限定されていない
  • 所定労働時間が通常の労働者と同じ
  • 就業規則等に「賞与または退職金制度」と「昇給」が規定され、その規則が適用されている

最後の条件が見落とされがちです。就業規則に賞与・退職金のどちらも無く、昇給の規定も無い事業所は、先に就業規則の整備が必要になります。

重点支援対象者(支給が2期・倍額になる人)

次のa〜cに当たる労働者を正社員化すると、支給が2期(合計80万円・中小企業)になります。

  • a:雇入れから3年以上の有期雇用労働者
  • b:雇入れから3年未満で、雇入れ日の前日から起算して過去5年間に正規雇用労働者であった期間が合計1年以下、かつ過去1年間に正規雇用労働者として雇用されていない有期雇用労働者
  • c:派遣労働者、母子家庭の母等または父子家庭の父、人材開発支援助成金の特定の訓練修了者

不支給になる事業主

パンフレットが挙げる主な不支給要件は、支給申請した年度の前年度より前のいずれかの保険年度の労働保険料を納入していない、支給申請日の前日から過去1年間に労働関係法令の違反を行った、性風俗関連営業や接待を伴う飲食等営業を行っている、暴力団と関わりがある、支給申請日または支給決定日の時点で倒産している、支給申請時または支給決定時に雇用保険適用事業所の事業主でない、の各項目です。このほか正社員化コースでは、正社員転換した日の前日から起算して6か月前の日から1年を経過する日までの間に、転換を行った事業所で雇用保険被保険者を解雇等事業主の都合により離職させていないことも要件です(令和8年度版パンフレットP.20)。

和歌山市黒田にある和歌山労働総合庁舎
写真: Ebiebi2 / Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0)

コース別の支給額(令和8年度・パンフレット原文)

要約すると、正社員化は1人40万円単位、処遇改善は制度導入1回につき数十万円の定額です。

正社員化コース

転換の種類 中小企業 大企業
有期→正規(重点支援対象者) 40万円×2期=80万円 30万円×2期=60万円
有期→正規(それ以外) 40万円×1期 30万円×1期
無期→正規(重点支援対象者) 20万円×2期=40万円 15万円×2期=30万円
無期→正規(それ以外) 20万円×1期 15万円×1期

加算(いずれも1事業所1回)は、正社員転換制度を新たに就業規則に規定した場合20万円、「勤務地限定正社員」などの多様な正社員制度を新規に規定した場合40万円、情報公表加算20万円です(大企業はそれぞれ15万円・30万円・15万円)。

賃金要件は、正社員転換後6か月間の賃金を転換前6か月間より3%以上増額していることです。1年度に1事業所で支給対象となるのは20名までです。

処遇改善支援の4コース

コース 中小企業 大企業
賃金規定等改定(1人あたり、増額率3〜4%未満/4〜5%未満/5〜6%未満/6%以上) 4万円/5万円/6.5万円/7万円 2.6万円/3.3万円/4.3万円/4.6万円
同コースの加算(職務評価の活用/昇給制度の新設、各1事業所1回) 各20万円 各15万円
賃金規定等共通化(1事業所1回) 60万円 45万円
賞与・退職金制度導入(いずれか/同時) 40万円/56.8万円 30万円/42.6万円
短時間労働者労働時間延長支援(1年目/2年目) 小規模企業50万円/25万円、中小企業40万円/20万円 30万円/15万円

短時間労働者労働時間延長支援コースの「小規模企業」は、常時雇用する労働者が30人を常態として超えない事業主です。週の所定労働時間を5時間以上延長するのが基本で、2〜5時間未満の延長の場合は基本給の増額(2〜3時間未満15%以上、3〜4時間未満10%以上、4〜5時間未満5%以上)が要件になります。

和歌山県の最低賃金1,101円への対応で基本給を一律に見直す事業所は、賃金規定等改定コースの「3%以上」の増額率と重なるかを一度計算してみる価値があります。最低賃金の数値は和歌山労働局の最低賃金ページで確認できます。

申請の流れと期限。計画は「コース実施日の前日まで」

流れは「計画提出→制度整備→転換・賃上げ→6か月の賃金支給→支給申請」の5段階で、最初の計画提出のタイミングを外すと以降がすべて無効になります。

  1. キャリアアップ計画の作成・提出:労働組合等の意見を聴いて作成し、コース実施日の前日までに管轄労働局長(和歌山労働局)へ提出します。前日が土日祝や12月29日〜1月3日の行政機関の休日に当たる場合は、その休日の翌日まで受け付けられます。
  2. 就業規則等の整備:正社員転換制度、賞与または退職金、昇給の規定を就業規則に定め、必要に応じて労働基準監督署へ届け出ます。
  3. 転換の実施:有期雇用労働者を正社員に転換します。転換後の賃金は転換前より3%以上増額させます。
  4. 6か月の賃金支給:正社員としての賃金を6か月分支給します。
  5. 支給申請:第1期は6か月分の賃金を支給した日の翌日から起算して2か月以内、第2期(重点支援対象者)は12か月分を支給した日の翌日から起算して2か月以内に、事業所の所在地を管轄する和歌山労働局へ申請書と添付書類を提出します。
⚠ 注意転換してから計画を出すことはできません。「来月からこの人を正社員にする」と決めた時点で、まずハローワーク和歌山か和歌山労働局に電話し、計画書の提出日を確認してください。申請様式は厚生労働省の制度ページからダウンロードできます。

紀の川市の窓口。管轄はハローワーク橋本ではなく「ハローワーク和歌山」

紀の川市の事業者が間違えやすいのが窓口です。和歌山労働局のハローワーク一覧では、紀の川市の管轄は「和歌山市、岩出市、紀の川市」を受け持つハローワーク和歌山です。地理的に近い橋本の管轄は「橋本市、伊都郡」で、紀の川市は含まれません。

窓口 役割 所在地・電話
和歌山労働局 職業安定部 職業対策課 キャリアアップ計画・支給申請の提出先。「雇用に係る助成金に関すること」を担当 〒640-8581 和歌山市黒田二丁目3番3号 和歌山労働総合庁舎/073-488-1161(FAX 073-475-0115)
ハローワーク和歌山 紀の川市の管轄ハローワーク。制度の相談 〒640-8331 和歌山市美園町5丁目4-7/073-425-8609(FAX 073-424-3121)
紀の川市 農林商工部 商工労働課 市の商工支援制度(ワークライフバランス推進奨励金など) 〒649-6492 紀の川市西大井338番地/0736-77-2511
紀の川市商工会/那賀町商工会 就業規則整備や経営計画の相談 0736-74-3000/0736-75-4026

ハローワーク・労働局の所在地と管轄の原文は和歌山労働局 ハローワーク一覧と和歌山労働局 窓口案内で確認できます。受付時間は変更されることがあるため、訪問前に電話で確認してください。

市内には紀の川市商工会と那賀町商工会の2つの商工会があります。どちらに属するかは事業所の所在地で決まるので、電話番号は紀の川市 中小企業・小規模事業者支援施策のページで確認できます。

和歌山県紀の川市の粉河寺
写真: Tetsuhiro Terada / Wikimedia Commons (CC BY 2.0)

紀の川市ならではの並走策。ワークライフバランス推進奨励金5万円

キャリアアップ助成金そのものへの市の上乗せはありませんが、同じ「働きやすい職場づくり」の文脈で紀の川市が独自に出している奨励金が1本あります。

紀の川市ワークライフバランス推進奨励金は、仕事と子育ての両立支援のため、次世代育成支援対策推進法に基づく「一般事業主行動計画」を新たに策定し和歌山労働局に届け出た事業主に5万円を交付する制度です。市のページに載っている要件は次のとおりです。

  • 常時使用する従業員が100人以下の中小企業者またはNPO法人
  • 平成31年4月1日以後に一般事業主行動計画を策定し、和歌山労働局に届け出ている
  • 市税を滞納していない
  • 風俗営業を行っていない、暴力団等と関係がない
  • 過去にこの奨励金の交付を受けていない

必要書類は交付申請書、一般事業主行動計画、労働局の受付印がある届出の写し、市税の納付状況を確認できる書類です。市の制度ページは2023年6月22日更新で申請期間の記載が無く、商工労働課の「商工業者に対する支援」一覧(令和8年8月更新)では申請期間「随時」とされています。令和8年度に受付中かどうかは商工労働課(0736-77-2511)に確認してください。

正社員転換で就業規則を見直すタイミングは、一般事業主行動計画を策定して労働局に届け出る良い機会です。従業員100人以下の事業主は行動計画の届出が任意のため、「正社員化の制度整備+行動計画の届出」をまとめて進めれば、国の助成金と市の奨励金の両方に手が届く可能性があります。ただし奨励金は過去に受給していない事業主が対象で、1回限りです。

紀の川市の事業者が陥りやすい落とし穴

要約すると、計画の提出漏れ、就業規則の未整備、賃金3%の計算ミス、窓口の取り違えの4つです。

  • 転換してから計画を出す:キャリアアップ計画はコース実施日の前日までの提出が必須です。遡っての提出は認められません。
  • 就業規則に「昇給」「賞与または退職金」が無い:転換先が「正規雇用労働者」の定義を満たさず不支給になります。小規模な直売所や飲食店で最も多いつまずきです。
  • 3%増額の比較期間を誤る:転換後6か月と転換前6か月の賃金総額を比べます。所定労働時間や給与形態が変わる場合は計算方法が変わるため、支給要領で確認が必要です。
  • 橋本のハローワークに相談に行く:紀の川市の管轄はハローワーク和歌山です。申請書の提出先は和歌山労働局です。
  • 労働保険料の未納・法令違反:前年度より前の保険年度の未納や、支給申請日の前日から過去1年間の労働関係法令違反があると不支給です。

よくある質問

紀の川市内の個人事業主(従業員3人)でも対象になりますか

雇用保険の適用事業所であれば法人・個人を問わず対象になり得ます。ただし就業規則に正社員転換制度、賞与または退職金、昇給の規定が必要です。常時10人未満で就業規則の作成義務が無い事業所も、助成金の申請には就業規則等の整備が求められるため、ハローワーク和歌山か商工会に事前に相談してください。

紀の川市からの上乗せはありますか

キャリアアップ助成金への紀の川市独自の上乗せはありません(2026年8月14日更新の市の支援一覧で確認)。関連する市独自制度は、一般事業主行動計画を届け出た事業主へのワークライフバランス推進奨励金(5万円)です。

申請はどこに出せばよいですか。紀の川市役所ですか

紀の川市役所ではなく、和歌山労働局(和歌山市黒田二丁目3番3号・職業対策課 073-488-1161)に提出します。相談はハローワーク和歌山(073-425-8609)でも受け付けています。

最低賃金が1,101円になった分の賃上げでも賃金規定等改定コースに該当しますか

該当するかは、賃金規定の改定で基本給を3%以上増額したかなどの要件で判断されます。最低賃金への対応だけで自動的に対象になるわけではないため、改定前に和歌山労働局に確認してください。

1年にいくらまで受け取れますか

正社員化コースは1年度1事業所あたり20名までが支給対象です。中小企業で重点支援対象者20名を有期から正規に転換した場合の上限は計算上1,600万円ですが、審査があり、要件を1つでも欠くと不支給になります。

まとめ紀の川市の事業者がキャリアアップ助成金を使うなら、①正社員化コース(中小企業・有期→正規・重点支援対象者)で1人最大80万円、②計画はコース実施日の前日までに和歌山労働局へ、③相談窓口はハローワーク和歌山(橋本ではない)、④市独自の上乗せは無いがワークライフバランス推進奨励金5万円を並走できる、の4点を押さえてください。金額と要件は令和8年度版パンフレット(令和8年4月8日現在)の原文に基づいています。

この記事は2026年10月22日時点の公式情報に基づきます。支給額・要件は年度途中で改定されることがあるため、申請前に厚生労働省の最新パンフレットと和歌山労働局でご確認ください。


この記事の制作・監修
河原 将太(株式会社Tip 代表取締役社長)
国・和歌山県・各市町村の公式情報(公募要領・公式サイト)を確認したうえで制作しています。補助率・上限・締切は年度や公募回で変わるため、最新は各実施主体の公式サイトでご確認ください。 運営者情報 / 補助金を使ったWeb集客の無料相談(30分)
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