「岩出市で店や工房をやっているけれど、持続化補助金って結局どこへ出すの?」——そんな迷いで手が止まっていませんか。
国の制度なのに、申請書の前に地元の商工会で発行してもらう書類が必要で、しかもその発行依頼には申請締切より早い期限がある。ここを知らずに12月に入ってから動き出し、1回分まるごと見送る事業者が毎回出ます。
この記事は2026年10月25日時点の公式情報に基づきます。結論は3行です。
・誰が:岩出市内で事業を営む小規模事業者(商業・サービス業は従業員5人以下、宿泊業・娯楽業と製造業その他は20人以下)。商工会の会員・非会員は問われません。
・いくら:補助率2/3・補助上限50万円。特例で最大200万円の上乗せ。
・いつまで・どこへ:第20回の申請受付は2026年11月5日〜12月15日(火)17:00、電子申請。その前に様式4(事業支援計画書)の発行依頼を12月4日(金)までに岩出市商工会へ。
この記事では、第20回公募要領(第8版)の原文から補助率・上限・8つの対象経費・締切を写し、岩出市が商工会地区であること、市の産業振興課が案内している周辺制度、そして岩出市で実際につまずきやすい点までを順に整理します。最後に、確認できなかった項目も隠さず一覧にしています。
| 制度名 | 小規模事業者持続化補助金(第20回公募・通常枠) |
|---|---|
| 実施主体 | 国の補助事業/商工会地区の補助事業者は株式会社ニューズベース(商工会地区事務局) |
| 対象者 | 岩出市内で事業を営む小規模事業者(商業・サービス業〈宿泊・娯楽業を除く〉従業員5人以下、宿泊業・娯楽業20人以下、製造業その他20人以下)。商工会の会員・非会員を問わず応募可能 |
| 補助率・上限 | 補助率2/3(賃金引上げ特例に申請する赤字事業者は3/4)/補助上限50万円+インボイス特例50万円・賃金引上げ特例150万円・両特例200万円の上乗せ |
| 申請期間 | 2026年11月5日〜2026年12月15日(火)17:00(事業支援計画書〈様式4〉の発行依頼受付は12月4日〈金〉まで) |
| 窓口 | 岩出市商工会(事業支援計画書の発行・経営計画の相談)/制度全般の問い合わせは商工会地区事務局 03-6634-9307、電子申請システムの操作は 03-6636-5569/市の担当は岩出市産業振興課 商工観光係 0736-63-5840 |
| 公式URL | 小規模事業者持続化補助金(商工会地区)公式サイト |
岩出市の事業者が持続化補助金を出す先は「岩出市商工会」
岩出市は商工会議所ではなく商工会のエリアです。だから申請の相談先も、事務局も、商工会議所地区とは別系統になります。
和歌山県の県内商工会一覧には、県内の商工会と、和歌山・海南・橋本・紀州有田・御坊・田辺・新宮の7つの商工会議所が並んでいます(同ページに団体数を示す記述はないため、総数は和歌山県商工振興課 073-441-2744 にご確認ください)。岩出市の欄にあるのは岩出市商工会で、紀の川市のように同じ一覧に2つの商工会が載る構造ではありません。隣の紀の川市は同じ一覧に「紀の川市商工会」と「那賀町商工会」の2つが載っているため、紀の川市で事業を始めた知人の話をそのまま当てはめると窓口を間違えます。
持続化補助金は、商工会地区の事業者は商工会、商工会議所地区の事業者は商工会議所で事業支援計画書(様式4)を発行してもらう仕組みです。岩出市の事業者が出すべき相手は岩出市商工会、という点がまず出発点になります。
岩出市商工会の公式サイト(県一覧に掲載されているURL)は、2026年10月25日の確認時点でアクセスできませんでした。所在地・電話番号・受付時間は本記事では確認済みの事実として扱えません。連絡先は岩出市産業振興課(商工観光係 0736-63-5840)に確認するのが確実です。

小規模事業者持続化補助金の制度概要(国・県・市の関係)
この補助金は国の制度で、県や岩出市が独自に上乗せしているものではありません。
公式サイトでは、小規模事業者が直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃金引上げ、インボイス導入等)に対応するため、経営計画を作成し、それに基づいて行う販路開拓の取組み等の経費の一部を補助する制度と説明されています。第20回公募の商工会地区の補助事業者(事務局)は株式会社ニューズベースで、公募要領も採択発表も事務局が行います。
岩出市の役割は、国の制度の受付ではなく「周辺の支援」です。産業振興課のページには、セーフティネット保証制度、岩出市創業支援事業計画、工場設置優遇措置、中小企業等経営強化法に基づく導入促進基本計画、半島振興法に基づく産業振興促進計画制度などが並びますが、持続化補助金そのものの市独自加算は案内されていません。つまり、金額の条件は全国共通と考えて準備すればよいことになります。
対象になる岩出市の事業者と、対象になる8つの経費
対象は「小規模事業者」。従業員数の線引きが業種ごとに違うので、まずここを確認します。
| 業種 | 常時使用する従業員数 | 岩出市での例 |
|---|---|---|
| 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く) | 5人以下 | 小売店、美容室、整体院、学習塾、士業事務所など |
| 宿泊業・娯楽業 | 20人以下 | 民宿、ゲストハウス、娯楽施設など |
| 製造業その他 | 20人以下 | 食品加工、金属加工、建設業、農産物の加工販売など |
公式サイトには「商工会会員、非会員を問わず、応募可能です」と明記されています。商工会に入っていないから無理だと決めつけて諦める必要はありません(ただし様式4の発行は商工会に依頼します)。
対象経費は公募要領(第8版)で8区分です。
| 区分 | 内容の例 |
|---|---|
| ①機械装置等費 | 製造・販売に使う機械や器具の取得 |
| ②広報費 | チラシ・看板・広告出稿など |
| ③ウェブサイト関連費 | ホームページ制作・改修、ネット広告、システム導入など |
| ④展示会等出展費 | 展示会・商談会の出展料など |
| ⑤旅費 | 販路開拓のための出張費 |
| ⑥新商品開発費 | 試作品の開発に要する費用 |
| ⑦借料 | 機器・設備のリース料、会場借料など |
| ⑧委託・外注費 | 自社で実施できない業務の外注 |
②広報費と③ウェブサイト関連費は、それぞれ補助金交付申請額の上限が30万円(税込)で、しかも単独では申請できません。公募要領には「広報費のみによる申請はできません。必ず、ほかの経費と一緒に申請してください」と書かれています。ホームページだけを作り直したいという計画は、そのままでは通りません。
補助率・上限額と2つの特例(最大250万円の内訳)
基本は補助率2/3・上限50万円。特例を満たすと上限が上乗せされます。
| 区分 | 補助率 | 補助上限 |
|---|---|---|
| 通常 | 2/3 | 50万円 |
| インボイス特例を満たす場合 | 2/3 | 50万円+50万円上乗せ |
| 賃金引上げ特例を満たす場合 | 2/3(赤字事業者は3/4) | 50万円+150万円上乗せ |
| 両特例を満たす場合 | 2/3(赤字事業者は3/4) | 50万円+200万円上乗せ |
賃金引上げ特例は、従業員1人あたり給与支給総額を年平均3.0%以上増加させ、採択後交付決定までに全ての従業員又は従業員代表者、役員に対して表明することが条件です。赤字事業者であれば補助率が2/3から3/4へ上がります。
インボイス特例は、補助事業終了時点で適格請求書発行事業者の登録を受けており、かつ2021年9月30日から2023年9月30日の属する課税期間で一度でも免税事業者であった事業者か、2023年10月1日以降に創業した事業者が対象です。
いずれも審査があり、満額が保証されるものではありません。要件を満たせば申請できる、という理解が正確です。
第20回公募のスケジュールと申請の流れ(岩出市版)
岩出市の事業者が踏む順番は、商工会への相談が先、電子申請が後です。
| 時期 | やること |
|---|---|
| いま〜11月中旬 | 岩出市商工会に相談し、経営計画・補助事業計画を作る。GビズIDプライムの取得も並行して進める |
| 〜2026年12月4日(金) | 電子申請システム内から岩出市商工会へ事業支援計画書(様式4)の発行を依頼 |
| 2026年11月5日〜12月15日(火)17:00 | 電子申請で提出(受付期間) |
| 2027年3月頃 | 採択発表(予定) |
| 〜2028年3月31日(金) | 補助事業の実施期限 |
申請には「GビズIDプライム」のアカウントが必要です。取得には時間がかかるため、計画づくりと同時に着手してください。最新の日程と公募要領(第8版)は持続化補助金の申請ページで確認できます。

岩出市が用意している周辺制度(創業なら先に確認)
市の独自上乗せはありませんが、創業予定なら市の制度を先に通しておくと得をします。
岩出市創業支援事業計画(2026年3月18日更新)では、岩出市商工会に創業のワンストップ相談窓口が置かれ、特定創業支援等事業の支援を受けると次の3つの優遇が使えると案内されています。
- 会社設立時の登録免許税の減免(株式会社又は合同会社は資本金の0.7%→0.35%)
- 創業関連保証枠の特例(無担保・第三者保証人なしの保証を利用可能)
- 日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金の貸付利率引下げ
創業セミナーは年1回程度・1か月以上にわたって開催予定で、日程は決定次第ウェブサイトや広報で知らせるとされています。中小企業庁が公表している岩出市の計画概要では、年間目標として創業支援者33人・創業者10人が掲げられ、連携機関に岩出市商工会、日本政策金融公庫(和歌山支店)、わかやま産業振興財団、和歌山県、和歌山県信用保証協会などが並びます。
なお、持続化補助金には創業者向けの〈創業型〉もありますが、岩出市の創業支援ページには持続化補助金への言及がありません。創業型の公募回・要件は事務局の公式サイトで直接確認してください。
岩出市でよくある落とし穴
金額や要件より、手順と期限で落ちるケースが多いのが実情です。
- 様式4の締切(12月4日)を申請締切と混同する:発行依頼は電子申請システム内から商工会に行うため、計画書がある程度できていないと依頼そのものが進みません。
- 窓口を商工会議所だと思い込む:岩出市は商工会地区です。隣接する和歌山市は商工会議所地区(和歌山商工会議所)で、事務局も問い合わせ先も別系統になります。
- ホームページ制作だけで申請しようとする:ウェブサイト関連費・広報費は単独申請不可、各30万円(税込)上限です。
- GビズIDプライムを後回しにする:取得が間に合わないと電子申請自体ができません。
- 過去に採択された実績を忘れている:事業実施期間終了日の属する月の翌月から1年が経過し、「事業効果および賃金引上げ等状況報告書」の提出を完了している場合に申請可能です。
よくある質問
岩出市商工会の会員でないと申請できませんか?
いいえ。公式サイトには「商工会会員、非会員を問わず、応募可能です」と明記されています。ただし事業支援計画書(様式4)は地域の商工会に発行を依頼する必要があるため、非会員でも岩出市商工会への相談は必須です。
岩出市独自の上乗せ補助はありますか?
2026年10月25日時点で、岩出市の産業振興課のページに持続化補助金への市独自の上乗せは案内されていません。市の事業者向け制度はセーフティネット保証、創業支援事業計画、工場設置優遇措置、導入促進基本計画などです。
第20回に間に合わなかった場合はどうなりますか?
次回公募の有無・日程は事務局が公表する情報によります。現時点で第21回の日程は公表されていないため、まずは事務局の申請ページで続報を確認し、並行して岩出市商工会で計画づくりを進めておくのが現実的です。
補助金はいつ受け取れますか?
採択発表は2027年3月頃の予定で、補助事業の実施期限は2028年3月31日です。第20回公募要領(第8版)には「補助金は後払いです」と明記されており、事業を実施し実績報告の審査を経てから支払われるため、いったん自己資金で支払う前提で資金計画を立ててください。
岩出市商工会の電話番号を教えてください。
岩出市商工会の公式サイトは確認日時点でアクセスできず、本記事では連絡先を確定できませんでした。岩出市産業振興課 商工観光係(0736-63-5840)または和歌山県の商工会一覧ページから最新の連絡先をご確認ください。
岩出市は商工会地区で、窓口は岩出市商工会。第20回は受付が2026年11月5日〜12月15日17:00、様式4の発行依頼は12月4日まで。補助率2/3・上限50万円、特例で最大200万円上乗せ。広報費・ウェブサイト関連費は各30万円(税込)上限で単独申請不可、GビズIDプライムが必要です。市独自の上乗せはなく、創業予定なら特定創業支援等事業の3つの優遇を先に確認してください。
この記事は2026年10月25日時点の公式情報に基づきます。補助率・上限額・締切・窓口は変更される可能性があるため、申請前に必ず持続化補助金(商工会地区)公式サイトと岩出市の公式サイトでご確認ください。

