夜間の定時巡視や訪室対応の負担が増すなか、介護施設の見守りセンサー(見守り機器)は「介護テクノロジー導入支援事業」の補助対象にもなり、導入を検討する施設が増えています。本記事では、マット型・ベッド型・カメラ型・レーダー型など主要方式の仕組みと向き不向き、実在する代表製品、補助金の対象条件、選定チェックリストまでを、施設長・事務長・DX担当者向けに一次情報ベースで整理します。
【結論】方式早見と選び方の要点
| 方式 | ひとことで言うと | こんな施設に |
|---|---|---|
| 床置きマット型 | 踏んだら通知。低コスト・工事不要 | まず一部の居室から始めたい |
| ベッドセンサー型(マットレス下) | 体動から睡眠・起き上がりを見える化 | 夜間の定時巡視・訪室回数を見直したい |
| ベッド脚荷重型 | 荷重変化で「動き出し」を検知 | 既存ベッドを活かして後付けしたい |
| カメラ・画像型 | 居室全体を映像・シルエットで確認 | 駆けつけ前に状況を確認して優先順位を付けたい |
| 非接触レーダー型(ミリ波) | カメラなしで居室全体の動きを検知 | プライバシー配慮を最優先したい |
| 複合プラットフォーム型 | 複数センサー+スマホ・記録ソフト連携 | 施設全体のDXとして整備したい |
- 選定の起点は製品でなく業務。「夜勤のどの業務(定時巡視・訪室判断・記録)を減らしたいか」から方式を絞る
- ナースコール・介護記録ソフトとの連携可否を先に確認。ここで運用効率が大きく変わる
- 補助金は重点分野④「見守り・コミュニケーション」該当+TAISに介護テクノロジーとして掲載された機器が原則対象。国の基本スキームでは見守り機器は1台あたり上限30万円、Wi-Fi等の通信環境整備も別枠で補助対象
- 公募時期・補助率・台数上限は都道府県ごとに異なる。交付決定前の発注は対象外が原則のため、年度初めからの逆算が必須
見守りセンサーとは?なぜ今、介護施設で導入が進むのか
介護施設向けの見守りセンサーとは、居室やベッドに設置したセンサーで入居者の体動・起き上がり・離床・入退室などの状態を検知し、スタッフルームのPCや職員のスマートフォンに通知する機器の総称です。職員が居室に行かなくても状態の目安を把握できるため、夜間の定時巡視や訪室の優先順位付けといった見守り業務を支援し、職員の負担軽減と業務効率化につなげることが導入の主目的です。
導入が加速している背景は大きく3つあります。
- 人材不足の長期化:厚生労働省の第9期介護保険事業計画に基づく推計では、必要な介護職員数は2026年度に約240万人、2040年度には約272万人。2022年度の約215万人から大幅な上積みが必要とされており、採用強化だけでは埋めきれない差を生産性向上で補う必要があります。
- 国・都道府県の補助制度の整備:介護ロボット導入支援事業とICT導入支援事業を再構築した「介護テクノロジー導入支援事業」により、見守り機器本体に加えWi-Fi等の通信環境整備まで補助対象になっています(詳細は後述)。
- 介護報酬上の評価:2021年度介護報酬改定では、見守り機器を入所者全員に導入しインカム等のICTを使用すること等を要件に、夜勤職員配置加算の人員要件を緩和する区分(0.9人→0.6人)が設けられるなど、テクノロジー活用が制度面でも位置づけられています(対象サービス・算定要件の詳細は最新の告示・通知の確認が必要です)。
なお、見守りセンサーはあくまで職員の見守り業務を支援するツールであり、事故や体調変化を防ぐことを保証する機器ではありません。本記事も業務効率化・補助金活用の観点から整理しており、機器の医療的な効果を述べるものではない点をあらかじめお断りします。

方式別比較|マット型・ベッド型・カメラ型・レーダー型の違い
見守りセンサーは検知の仕組みによって大きく6方式に分かれます。どの方式にも一長一短があり、「どの方式が一番良いか」ではなく「自施設の課題にどれが合うか」で選ぶのが基本です。
| 方式 | 仕組み | 長所 | 短所・注意点 | 向く施設・場面 |
|---|---|---|---|---|
| 床置きマット型 | ベッドサイドの床に敷いたマットを踏むと荷重で検知し、ナースコール等に通知 | 安価・設置が簡単・工事不要。既存ナースコールに接続できる製品が多い | 検知は離床「後」になりやすい。踏み外し・マットまたぎは検知できない。コード式はつまずきに注意(コードレス製品あり) | 特定の入居者からスモールスタートしたい施設 |
| ベッドセンサー型(マットレス下シート・マット) | マットレスの下に敷いたシート状センサーが体動を捉え、呼吸・心拍の目安や睡眠・覚醒、起き上がり・離床の動きを推定 | 身体に何も装着せず使える。睡眠リズムのデータが蓄積され、訪室タイミングの検討材料になる | 検知範囲はベッド上のみ。居室内の転倒などは分からない。Wi-Fi等の通信環境が前提の製品が多い | 夜間の定時巡視のあり方を見直したい施設、睡眠データを日中ケアの検討に使いたい施設 |
| ベッド脚荷重型 | ベッドの脚の下に荷重センサーを設置し、荷重・重心の変化から「動き出し」「起き上がり」「端座位」等の姿勢を判定 | 既存ベッドに後付けできる。離床に至る前の予備動作の段階で通知設定できる製品がある。臥床のまま体重測定できる製品も | 検知範囲はベッド上のみ。ベッドの型式・脚形状との適合確認が必要 | ベッドからの立ち上がり対応の駆けつけ判断を早めたい施設 |
| カメラ・画像型(天井・壁設置) | 天井等に設置したカメラ・3Dセンサー・赤外線センサーで居室全体の動きを捉え、起き上がり・離床・転倒などの行動を検知して映像やシルエットとともに通知 | ベッド外も含む居室全体をカバー。駆けつけ前に映像で状況確認でき、訪室の優先順位を付けやすい。記録映像を事故後の状況確認や運営改善に使える製品もある | プライバシーへの配慮(シルエット表示・ぼかし・撮影範囲設定等)と本人・家族への説明が不可欠。通信帯域・設置工事の検討が必要 | 夜間の少人数体制で駆けつけ判断の精度を上げたい施設 |
| 非接触レーダー型(ミリ波等) | ミリ波レーダー等の電波で人の位置・動き・姿勢を検知。カメラ映像を使わずに居室全体を見守る | 映像を撮らないためプライバシー面の心理的抵抗が小さい。暗所でも検知でき、トイレ等カメラを置きにくい場所にも設置しやすい | 映像による状況確認はできない。比較的新しい方式のため、検知内容・実績はデモでの確認が重要 | カメラ設置に抵抗が大きい施設、居室外(トイレ・浴室前等)も見守りたい施設 |
| 複合プラットフォーム型(スマホ連携) | ベッドセンサー・人感センサー・温湿度センサー等を組み合わせ、クラウド経由でPC・スマホに一覧表示。ナースコールや介護記録ソフト、インカムと連携する製品が多い | 居室内の在不在や環境まで含め多面的に把握できる。記録連携で転記作業の削減が期待できる。パッケージ型補助と相性が良い | 初期設計(何をどこまで連携するか)の検討負荷が大きい。月額利用料が発生するSaaS型が多く、ランニングコストの確認が必要 | 施設全体のDX・記録業務の効率化まで一体で進めたい施設 |
実際の現場では、入居者の状態や居室タイプに応じて複数方式を使い分けるのが一般的です。全居室に同一機器を一斉導入する前提ではなく、「ベッド上の見守りはベッドセンサー型、行動範囲が広い方の居室はカメラ型またはレーダー型」のような組み合わせも検討しましょう。
主要な見守りセンサー製品10選(実在製品・客観整理)
ここでは公式サイト等で内容を確認できた代表的な製品を方式別に整理します。優劣のランキングではなく、方式と特徴の対応を確認するための一覧です。価格は構成・台数・契約形態により大きく変わるため記載していません。必ず各社に見積もりを依頼してください。
| 製品名 | 提供企業 | 方式 | 主な特徴(公式情報より) |
|---|---|---|---|
| 眠りSCAN | パラマウントベッド | ベッドセンサー型 | マットレス下に敷くシート状の体動センサー。体動から呼吸数・心拍数の目安、睡眠・覚醒、起き上がり・離床をリアルタイムに把握。カメラ連動オプション『眠りSCAN eye』では通知時に居室の様子を映像で確認できる |
| aams(アアムス) | バイオシルバー | ベッドセンサー型 | マットレス下設置のセンサーマットで心拍・呼吸・体動・離着床・睡眠状態(3段階)を表示。アラート履歴等を30日分蓄積。各社ナースコール・介護記録ソフトとの連携に対応 |
| 見守りライフ | トーテックアメニティ | ベッド脚荷重型 | 既存ベッドの脚下に荷重センサーを設置し、荷重・重心変化から動き出し・起き上がり・端座位等を判定。通知タイミングを入居者ごとに設定可能。臥床したままの体重測定機能あり |
| コールマット・コードレス | テクノスジャパン | 床置きマット型 | ベッドサイドに敷き、踏むとナースコールで通知する定番の離床センサー。コードレスで通り道のコードを排除。ナースコール端子への接続で設置工事不要 |
| Neos+Care(ネオスケア) | ノーリツプレシジョン | カメラ・画像型(3Dセンサー) | 距離センサーと独自アルゴリズムで起き上がり等の動作を検知する予測型見守りシステム。状態をシルエット画像で表示しプライバシーに配慮。介護施設向けに加え医療機関向けの展開もある |
| HitomeQ ケアサポート | コニカミノルタ | カメラ・画像型(天井設置) | 天井の行動分析センサーが起き上がり・離床・転倒等の行動を認識し、職員のスマートフォンに映像付きで通知。映像オフ・ぼかし設定などプライバシー配慮機能あり。2026年発表の新型では2眼3Dカメラ・ミリ波センサー・AIによる行動検知を採用 |
| A.I.Viewlife | エイアイビューライフ | カメラ・画像型(広角赤外線) | 広角IR(赤外線)センサーと生体センサーの連動で居室全域を見える化。プライバシーに配慮した画像で危険につながり得る動作を昼夜問わず検知・通知・記録 |
| ヴェスタ | メティスコム | 非接触レーダー型(ミリ波) | ミリ波(4Dレーダー)センサーで居室内の活動状況や転倒・臥床等の状態を検知。カメラを使わない構成でプライバシーに配慮しつつ遠隔での見守りを支援 |
| ライフリズムナビ+Dr. | エコナビスタ | 複合プラットフォーム型 | マットレス下の非接触睡眠センサーに加え、温湿度センサー・人感センサー等を組み合わせるSaaS型見守りシステム。睡眠・活動量・室内環境をクラウドで一覧化し、アラート通知やレポート作成に対応。介護記録ソフトやインカムとの連携実績も公表されている |
| まもる〜の(SHIP) | ZIPCARE | 複合プラットフォーム型 | 施設向け『まもる〜のSHIP』はベッド上のセンサーで脈拍・呼吸の目安・入離床・睡眠を、環境センサーで室温・湿度・照度を取得し、クラウド上でPC・スマホから一元的に確認できる見守りプラットフォーム |
注意:各製品の検知項目のうち呼吸数・心拍数等は、体動から推定する「目安」として提供されるものであり、医療機器としての測定を意味するものではありません。仕様・対応連携先は変更されることがあるため、最終確認は必ず各社公式サイト・営業窓口で行ってください。

補助金の対象になる条件|介護テクノロジー導入支援事業との関係
見守りセンサーの導入で最も活用されているのが、地域医療介護総合確保基金を財源に都道府県が実施する「介護テクノロジー導入支援事業」(旧・介護ロボット導入支援事業/ICT導入支援事業の統合再編)です。厚生労働省の事業資料に基づく国の基本スキームは次のとおりです。
| 区分 | 補助対象の例 | 補助上限(国スキーム) | 補助率 |
|---|---|---|---|
| 介護ロボット(見守り機器を含む) | 重点分野に該当する見守りセンサー等(移乗支援・入浴支援以外) | 1台あたり上限30万円(移乗支援・入浴支援は上限100万円)・必要台数 | 一定の要件を満たす場合3/4、それ以外1/2 |
| ICT | 介護ソフト・タブレット・スマートフォン・インカム・Wi-Fi機器の購入設置 等 | 事業所の職員数に応じ100万〜260万円 | 同上 |
| 生産性向上に係る環境づくり | 見守りセンサー導入に伴う通信環境整備(Wi-Fi工事)、見守り情報を介護記録にシステム連動させるネットワーク構築 等 | 上限1,000万円 | 3/4 |
見守りセンサーが補助対象となるためのポイントは3つです。
- 重点分野④「見守り・コミュニケーション」への該当:厚労省・経産省が定める「介護テクノロジー利用の重点分野」(2024年改訂で9分野16項目に拡大)のうち、見守りセンサーは第4分野「見守り・コミュニケーション」の「見守り(施設)」項目に該当することが前提です。
- TAIS(福祉用具情報システム)への掲載:多くの都道府県で、テクノエイド協会のTAISに「介護テクノロジー」として選定・掲載された機器であることが原則要件とされています。例えば愛知県の令和7年度要綱では、単にTAISコードが付与されているだけでは不十分で、介護テクノロジーとしての掲載が必要と明示されています。検討中の製品が掲載済みかは、メーカーと都道府県窓口の双方に必ず確認してください。
- 生産性向上の取組計画と効果報告:導入計画(業務改善計画)を提出し、導入後一定期間の効果を報告することが必須要件とされています。関連事業では補助を受けた翌年度から3年間の効果報告を求める例もあります。
都道府県で条件が大きく異なる点に注意:補助率を4/5に引き上げている県(例:愛知県)、見守り機器の台数上限(例:愛知県は従来型施設20台まで、ユニット型は2ユニットの定員まで)、パッケージ型導入(見守り機器+インカム+介護記録ソフト等の一体導入)の上限額設定など、実施要綱は都道府県ごとに異なります。また通信環境整備を「機器導入に付帯する経費のみ」に限定する運用もあります。必ず自施設の所在県の当該年度要綱を確認してください。制度全体の仕組みは介護テクノロジー導入支援事業の補助金完全ガイドで詳しく解説しています。
見守りセンサー選定チェックリスト
方式と候補製品を絞ったら、契約前に次の項目を確認しましょう。導入後の「使われないセンサー化」を防ぐ鍵は、機器スペックよりも運用設計です。
| 確認項目 | チェックポイント |
|---|---|
| 通信環境 | 全居室にWi-Fiが届くか(鉄筋造は電波減衰に注意)。Wi-Fi工事が必要な場合は補助金の「通信環境整備」枠を併用できるか。カメラ型は帯域が足りるか |
| 既存ナースコール連携 | 現在のナースコール設備(メーカー・型式)と接続可能か。通知がナースコールとセンサーアプリの二重管理にならないか |
| 介護記録ソフト連携 | 使用中の記録ソフトにデータ連携できるか(転記作業が残ると効果が半減)。連携ソフトの選定・見直しは介護ソフト比較記事も参照 |
| 夜勤動線・通知設計 | 通知の受け先(スマホ・インカム・PC)が夜勤者の動線に合っているか。通知が多すぎて疲弊しない感度設定・入居者ごとの通知条件設定ができるか |
| プライバシー配慮 | カメラ型はシルエット・ぼかし・撮影オフ設定の有無、録画データの保存期間・閲覧権限。入居者本人・家族への説明と同意取得のフローを用意できるか |
| 設置形態・工事 | 天井工事の要否、既存ベッドとの適合(荷重型)、居室レイアウト変更の要否、退去・入替時の付け替えやすさ |
| 試用・デモ | 本契約前に実環境でのデモ・貸出ができるか。夜勤帯の実運用で誤通知の頻度・通知の遅れを確認したか |
| 教育・定着支援 | 職員向け研修・マニュアル・導入後のフォロー体制。委員会等での運用ルール整備を支援してくれるか |
| コスト構造 | 本体価格に加え、月額利用料(SaaS)・保守費・通信費・更新費まで含めた5年総額で比較したか。補助対象経費と対象外経費の切り分けを確認したか |
| 補助金スケジュール適合 | 所在県の公募時期・交付決定時期と導入計画が整合しているか。交付決定前の発注・契約になっていないか |
導入の流れと注意点
- 課題の言語化(〜1か月):夜勤帯のタイムスタディ等で「どの見守り業務に何分かかっているか」を把握し、減らしたい業務を特定する。都道府県の介護生産性向上総合相談センターの活用も補助要件に位置づけられている。
- 情報収集・デモ(1〜2か月):方式を2〜3に絞り、複数メーカーのデモ・貸出で夜勤帯の実運用を試す。TAIS掲載状況とナースコール・記録ソフト連携可否をこの段階で確認。
- 都道府県の公募確認・計画書作成:当該年度の実施要綱・公募期間を確認し、業務改善計画(生産性向上の取組計画)と見積書を揃えて申請する。予算枠に達し次第締め切る県もあるため早めに動く。
- 交付決定→発注・設置:原則として交付決定通知の後に発注・契約する(先行発注は補助対象外となるのが一般的)。Wi-Fi工事を伴う場合は工期も含めて年度内完了を逆算する。
- 運用開始・定着(導入後1〜3か月):通知条件のチューニング、職員研修、運用ルール(通知対応の優先順位・記録方法)の整備。委員会での振り返りを定例化する。
- 実績報告・効果報告:導入効果(業務時間の変化等)を測定し、都道府県に報告する。翌年度以降も継続報告を求められる場合がある。
よくあるつまずき:①Wi-Fi未整備のまま機器だけ導入して通知が不安定になる(通信環境整備枠の併用を検討)、②通知の感度が高すぎて夜勤者が通知疲れを起こす(入居者ごとの条件設定と試用期間が重要)、③記録ソフト未連携で二重入力が発生する、④交付決定前に発注してしまい補助対象外になる——の4点は事前設計で回避できます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 見守りセンサーの補助金はいくら受けられますか?
国の基本スキームでは、見守り機器は1台あたり上限30万円(必要台数分)、補助率は一定要件を満たす場合3/4(それ以外1/2)です。都道府県によっては補助率4/5への引き上げや、パッケージ型導入(見守り機器+インカム+介護ソフト等)でのより大きな上限額の設定があります。加えて、Wi-Fi整備等の通信環境整備が別枠で補助される場合があります。金額・条件は年度と都道府県で異なるため、必ず所在県の当該年度要綱を確認してください。
Q2. どの製品でも補助対象になりますか?
なりません。重点分野④「見守り・コミュニケーション」に該当し、テクノエイド協会のTAISに「介護テクノロジー」として掲載されている機器であることが原則です(単なるTAISコード付与では不十分とする県もあります)。候補製品が対象かどうかは、メーカーの営業窓口と都道府県の補助金窓口の両方に確認するのが確実です。
Q3. 施設にWi-Fiがなくても導入できますか?
多くの見守りセンサーはWi-Fi等のネットワークを前提とするため、未整備の場合は通信環境の工事が必要です。介護テクノロジー導入支援事業では「見守りセンサーの導入に伴う通信環境整備」(Wi-Fi環境の整備、見守り情報を介護記録に連動させるネットワーク構築等)が補助対象に含まれています。ただし、機器導入に付帯する経費のみを対象とする県もあるため、Wi-Fi単独整備が可能かは要綱の確認が必要です。
Q4. カメラ型はプライバシー面が心配です。導入時に何をすべきですか?
シルエット表示・ぼかし・映像オフ設定など配慮機能の有無を確認したうえで、①撮影範囲と録画データの保存期間・閲覧権限を内規で定める、②入居者本人・家族へ目的と運用を説明し同意を得る、③居室の状況に応じてカメラを使わないレーダー型やベッドセンサー型と使い分ける——の3点が基本です。機器の機能と施設側の運用ルールをセットで整備することが重要です。
Q5. 見守りセンサーを導入すれば夜勤の人員を減らせますか?
2021年度介護報酬改定以降、見守り機器の入所者全員への導入やインカム等ICTの使用、安全確保の委員会設置などを要件に、夜勤職員配置加算等の人員要件を緩和する仕組みが設けられています。ただし要件は細かく、機器導入割合・試行期間・職員の負担軽減の確認などが求められます。人員削減を先に立てるのではなく、まず巡視・訪室業務の負担軽減と業務再設計を目的に導入し、基準緩和の適用は最新の告示・通知と指定権者への確認を経て検討することをおすすめします。
最終確認日・一次情報・免責事項
最終確認日:2026年7月7日
本記事の主な一次情報:
- 厚生労働省「介護テクノロジー導入支援事業」事業概要資料:https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001258062.pdf
- 厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41379.html
- 公益財団法人テクノエイド協会 福祉用具情報システム(TAIS):https://www.techno-tais.jp/
- 愛知県「介護テクノロジー導入支援事業費補助金」:https://www.pref.aichi.jp/soshiki/korei/kaigotekunorozi.html
- パラマウントベッド「眠りSCAN/眠りSCAN eye」:https://www.paramount.co.jp/media/service/care-dx/care-dx_product_A-04
- バイオシルバー「aams」:https://www.biosilver.co.jp/aams/
- トーテックアメニティ「見守りライフ」:https://www.totec-mlife.jp/
- テクノスジャパン「コールマット・コードレス」:https://www.technosjapan.jp/product/sensor/callmat/3799/
- ノーリツプレシジョン「Neos+Care」:https://neoscare.noritsu-precision.com/
- コニカミノルタ「HitomeQ ケアサポート」:https://www.konicaminolta.com/jp-ja/care-support/service/hitomeq-caresupport/index.html
- エイアイビューライフ「A.I.Viewlife」:https://aiview.life/
- メティスコム「ヴェスタ」:https://metiscom.co.jp/
- エコナビスタ「ライフリズムナビ+Dr.」:https://info.liferhythmnavi.com/
- ZIPCARE「まもる〜の」:https://mamoruno.zipcare.co.jp/
【免責事項】本記事は介護施設の業務効率化および補助金活用に関する情報提供を目的としたものであり、特定製品の購入を勧誘するもの、または機器による事故防止・健康管理等の効果を保証するものではありません。見守りセンサーは職員の見守り業務を支援する機器であり、その導入をもってケアの安全が確保されるものではありません。補助金の要件・金額・スケジュールは年度および都道府県により異なり、変更される場合があります。申請にあたっては必ず所在都道府県の最新の実施要綱および厚生労働省の公表資料をご確認ください。製品仕様・連携対応は変更されることがあるため、最新情報は各メーカー公式サイトにてご確認ください。
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