和歌山県御坊市で空き家を相続した方、古くなった実家を直して住もうと考えている方が、最初に検索するのが「御坊市 空き家改修補助」ではないでしょうか。
ところが市のホームページで「空き家」「補助金」と探しても、出てくるのは解体(除却)の補助金ばかり。「改修(リフォーム)に使える市の制度」が見つからず、工事の見積もりを前に手が止まってしまった——そんな状態でこのページにたどり着いた方が多いはずです。
さらに意外な事実があります。和歌山県が実施する空き家改修補助金(改修費の1/2・上限100万円)は対象地域が22市町村に限られ、御坊市はその中に入っていません。隣の美浜町・由良町・日高川町は対象なのに、御坊市は対象外です。この一点を知らずに工事を始めてしまうと、後から補助金は取り戻せません。
この記事では、2026年10月15日時点の公式情報をもとに、御坊市で空き家に実際に使える補助制度(市の解体補助・住宅耐震改修・県の制度)を、金額・申請期間・窓口・落とし穴まで整理します。読み終えたら、明日どの課へ電話すればよいかが決まります。
① 御坊市には「空き家改修そのもの」を対象にした市独自の補助金は公式サイトで確認できません。
② 市で確認できるのは老朽危険空家除却事業補助金(解体・上限80万円)と住宅耐震改修事業補助金の2本。受付はいずれも令和8年4月1日〜令和9年1月29日、窓口は建築住宅課(市役所3階・0738-23-5521)です。
③ 県の空き家改修補助金(1/2・上限100万円)は御坊市は対象地域外で、令和8年度分は予算到達により募集終了と県の移住ポータルに記載されています。まずは建築住宅課、空き家バンクは企画政策課(0738-23-5518)へ。

御坊市の「空き家改修補助」を調べた人が最初に知るべき結論
結論から書くと、御坊市では「改修費そのものを補助する市独自の空き家制度」は確認できず、解体(除却)か耐震改修のどちらかに当てはめて使うのが現実的な進め方です。
御坊市の建築住宅課は、業務内容として市営住宅管理や建築確認申請とあわせて「住宅の耐震診断及び耐震改修に関すること」、そして空き家対策を担当しています(御坊市 建築住宅課)。この課のページから公開されている補助制度が、次章の2本です。
一方、「空き家を貸したい・売りたい・探したい」という入口はわかやま空き家バンク(御坊市)で、担当は企画政策部 企画政策課(電話0738-23-5518)です。御坊市のこのページには空き家改修の補助制度についての記載はありません(ページ更新日2023年6月19日)。
つまり御坊市の空き家対策は、「危険な空き家は解体を支援」「住み続ける家は耐震化を支援」「流通はバンクで支援」という3本立てで、改修費の一般補助は用意されていない形です。ここを理解しておくと、問い合わせ先を間違えずに進められます。
御坊市で空き家に使える補助制度の全体像(市・県の役割分担)
この章では、御坊市の空き家に関わる補助制度を一覧で把握します。実施主体が市なのか県なのかで、窓口も申請先も変わります。
| 制度名 | 御坊市老朽危険空家除却事業補助金 |
|---|---|
| 実施主体 | 御坊市(産業建設部 建築住宅課) |
| 対象者 | 市内にある個人の居住用空家(1年以上使用されていないもの・附属建物は除く)の所有者若しくは法定相続人 |
| 補助率・上限 | 評点100点以上:工事金額の4/5・上限80万円/評点60点以上100点未満で耐震性能を有しないもの:工事金額の23%・上限40万円(評点60点未満は対象外) |
| 申請期間 | 令和8年4月1日(水曜日)から令和9年1月29日(金曜日)まで(完了報告書の提出期限は令和9年3月31日) |
| 窓口 | 御坊市役所建築住宅課(市役所3階)/電話0738-23-5521 |
| 公式URL | 老朽危険空家の解体について(補助金)|御坊市 |
あわせて、御坊市の空き家に関係する制度を比較すると次のようになります。
| 制度 | 実施主体 | 補助率・上限 | 御坊市での利用 | 窓口 |
|---|---|---|---|---|
| 老朽危険空家除却事業補助金(解体) | 御坊市 | 4/5・上限80万円/23%・上限40万円 | ○(市の制度) | 建築住宅課 0738-23-5521 |
| 住宅耐震改修事業補助金・木造住宅無料耐震診断 | 御坊市 | 市サイトに記載なし(県パンフは設計+改修で工事費の40%+定額74.1万円・限度額131.6万円と記載) | ○(市の制度) | 建築住宅課 0738-23-5521 |
| 空き家改修補助金(移住者向け) | 和歌山県 | 改修工事にかかる経費の1/2(上限100万円) | ×(対象22市町村に御坊市なし) | 県地域振興課地域支援班 073-441-2426 |
| 空き家片づけ補助金(空き家お片付け補助金) | 和歌山県 | 片づけ費用の上限8万円 | ×(対象22市町村に御坊市なし) | 県地域振興課地域支援班 073-441-2426 |
| わかやま既存住宅状況調査補助金 | 和歌山県 | 調査費用の1/2(上限5万円) | ○(令和8年度は県内全域対象) | 日高振興局地域づくり課 0738-24-2928 |
表のとおり、御坊市で「確実に自分の市の制度」として使えるのは、解体と耐震改修の2本です。県の空き家改修補助金をあてにした資金計画は立てられません。
御坊市老朽危険空家除却事業補助金|解体なら最大80万円
この章は、傷みが進んで改修より解体が現実的な空き家の話です。御坊市の制度では評点によって補助率が2段階に分かれます。
御坊市の公式ページ(更新日2026年4月20日)に記載されている助成条件は次の5つです。
- 市内にある個人の居住用空家で、1年以上使用されていないもの(附属建物は除く)
- 所有者若しくは法定相続人であること
- 老朽危険空家の測定基準に基づく評点が60点以上であり危険と認められるもの
- 市税等を滞納していないこと
- 市内の業者により解体を行うこと
補助金額は、評点100点以上なら工事金額の4/5で上限80万円、評点60点以上100点未満で耐震性能を有しないものは工事金額の23%で上限40万円、評点60点未満は補助対象外です。評点は市の測定基準で判定されるため、自己判断で「うちは100点以上だろう」と見込まないことが大切です。
申請の受付期間は令和8年4月1日(水曜日)から令和9年1月29日(金曜日)まで、完了報告書の提出期限は令和9年3月31日です(御坊市老朽危険空家除却事業関係申請書)。様式はWord、記入例はPDFで市サイトからダウンロードできます。
解体の見積もりを取る前に、必ず建築住宅課に相談してください。市内業者要件や評点の判定、交付決定前の着工の扱いは、制度によって運用が異なります。要件を満たさない契約を先に結ぶと補助の対象外になるおそれがあります。予算には限りがあるため、年度末に近い時期の申請は受付状況を電話で確認するのが安全です。
改修に使うなら「住宅耐震改修事業補助金」と無料耐震診断
御坊市で「空き家を直して住む」ための補助として現実的な入口は、住宅耐震改修です。
御坊市は木造住宅無料耐震診断と住宅耐震改修事業補助金を実施しており、申請様式のページ(更新日2026年6月30日)には次の書類が並んでいます。
- 木造住宅耐震診断申込書
- 住宅耐震改修事業補助金交付申請書/完了報告書
- 住宅(耐震ベッド・耐震シェルター)設置完了報告書
- 住宅耐震改修事業補助金(代理受領)支払請求書
注目したいのは代理受領の様式があることです。代理受領とは、補助金を施工業者が市から直接受け取り、所有者は差額だけを支払う仕組みです。手元資金を工事費満額ぶん用意しなくて済む可能性があるため、資金繰りが気になる方は見積もり段階で業者に相談してみてください(適用可否は市の判断です)。
受付期間は解体補助と同じく令和8年4月1日から令和9年1月29日まで、窓口は御坊市役所建築住宅課(市役所3階)です(御坊市住宅耐震関係申請書)。
ただし、補助率・上限額・対象となる住宅の建築年は市の公式ページに記載がありません。参考として、和歌山県のパンフレット「知って得する!!住宅支援のあれこれ」(2026年度版・2026年4月現在)では住宅耐震改修の補助について「設計+改修補助:工事費の40%+定額74.1万円(限度額131.6万円)」と記載されています。同パンフレットでは無料の木造住宅耐震診断の対象を「平成12年5月以前に着工した木造住宅」、設計+改修補助の対象を「耐震診断の結果、評点1.0未満の木造住宅」とし、申請窓口は各市町村で「市町村によって対象及び補助額が異なる場合があります」と注記しています(和歌山県 建築住宅課パンフレット(PDF)/県建築住宅課 073-441-3216)。御坊市で実際に適用される補助率・上限額・対象住宅の要件は、建築住宅課(0738-23-5521)でご確認ください。

県の空き家改修補助金(1/2・上限100万円)は御坊市が対象外
この章がこの記事でいちばん大事な部分です。和歌山県の空き家改修補助金は、御坊市では使えません。
県の制度(令和8年度版)は、県外から和歌山県内の補助対象地域へ移住する際の空き家改修に対し、改修工事にかかる経費の1/2(上限100万円)を補助するものです。ただし令和8年度分は「※予算に達した為、募集を終了しました。」と県の移住ポータルに記載されています(2026年10月15日時点)。申請者は移住者または空き家の所有者のいずれかで、主な条件は次のとおりです。
- わかやま住まいポータルに登録された空き家であること
- 県内の不動産業者による売買または賃貸借契約の仲介が必須
- 建物状況調査(インスペクション)の実施が必須
- 増築工事や別棟工事、家電設置、事業用途の工事は対象外
- 「改修前の段階で申請すること。改修中・後に申請することはできません」
問い合わせ先は和歌山県 地域振興課 地域支援班(電話073-441-2426)です(空き家改修補助金 令和8年度版(PDF))。
そして肝心の対象地域です。和歌山県の移住ポータル「わかやまLIFE」の支援制度ページに挙げられている対象は、次の22市町村です(わかやまLIFE 支援制度を見る)。
海南市、紀美野町、紀の川市、かつらぎ町、九度山町、高野町、湯浅町、広川町、有田川町、美浜町、由良町、印南町、みなべ町、日高川町、田辺市、白浜町、すさみ町、新宮市、那智勝浦町、古座川町、北山村、串本町
ただしこのうち、令和8年度版のチラシでは海南市(大崎、塩津)、紀の川市(旧粉河町・旧那賀町・旧桃山町)、みなべ町(上南部、清川、高城)、白浜町(日置川)が市町内の一部地域に限定されています。ほかの市町村でも「一部対象外の地域もあります」と注記されているため、対象地域内であっても各市町村窓口での確認が必要です。
御坊市の名前はありません。日高郡の美浜町・由良町・印南町・みなべ町(上南部、清川、高城)・日高川町は対象地域なのに、その中心にある御坊市だけが対象外という構図です。「隣の町の知り合いが100万円もらえたと聞いた」という話が御坊市で通用しないのは、この地域要件が理由です。
県の制度には、ほかに空き家片づけ補助金(令和8年度版チラシの名称。わかやま住まいポータルに登録された空き家の家財整理・撤去・処分にかかる費用の上限8万円)がありますが、こちらも対象地域は空き家改修補助金と同じ22市町村で、御坊市は対象外です。
一方、わかやま既存住宅状況調査補助金(わかやま住まいポータルサイトに登録された居住用の空き家について、補助申請年度の4月1日以降に実施した既存住宅状況調査の費用の1/2・上限5万円)は、県の移住ポータル「わかやまLIFE」に「全地域対象」「当事業は県内全域対象」と記載されており、御坊市の空き家も対象です。令和8年度版チラシでは御坊市の申請窓口は日高振興局 地域づくり部 地域づくり課(電話0738-24-2928)とされています(制度全般の問い合わせは県地域振興課 073-441-2371)。売買・賃貸借契約を結ぶ前に調査を行うことが条件で、予算額に達し次第受付終了のため、利用を考えるなら早めに相談してください。
御坊市で空き家を活かす手順|問い合わせ先の使い分け
ここでは、御坊市で空き家を持っている方・借りたい方が今日から動ける順番を整理します。用途が決まっていなくても、1と2は先に進められます。
- 現況を言葉にする…建築年、最後に人が住んだ時期、雨漏り・傾き・シロアリの有無、登記名義(相続登記が済んでいるか)をメモにまとめます。どの制度でも最初に聞かれる項目です。
- 建築住宅課(0738-23-5521)に電話する…解体を考えているなら評点の判定方法と令和8年度の受付状況、住み続けるなら木造住宅無料耐震診断の申込みを相談します。市役所3階が窓口です。
- 貸す・売るなら企画政策課(0738-23-5518)へ…わかやま空き家バンク(わかやま住まいポータルサイト)への物件登録の支援と、提供したい方・利用したい方のマッチングを行っています。
- 見積もりは「交付決定後に着工」で組む…県の制度は改修前申請が明記され、市の制度も交付決定前の着工は想定されていません。業者には「補助申請があるので着工時期は市の決定後」と最初に伝えます。
- 店舗・事業用に使うなら別の制度を検討…空き家を店舗や事務所として活用する場合、居住用の空き家制度ではなく、御坊市創業者応援事業補助金や小規模事業者持続化補助金など事業者向けの制度が検討対象になります。対象経費の範囲は必ず公募要領・市のページで確認してください。
よくある落とし穴(御坊市でつまずきやすい5点)
最後に、相談の前に知っておくと損をしにくいポイントをまとめます。
- 「県の空き家改修補助金100万円」を前提に資金計画を立てる…御坊市は対象地域外です。改修費の自己負担を前提に見積もりましょう。
- 先に解体契約・工事を始めてしまう…市の受付期間は令和8年4月1日〜令和9年1月29日で、完了報告は令和9年3月31日までです。年度内に工事と報告が終わる日程で逆算してください。
- 市外の業者に解体を発注してしまう…御坊市の助成条件には「市内の業者により解体を行うこと」と明記されています。
- 市税等の滞納を見落とす…滞納があると対象外です。相続した空き家の固定資産税の状況は事前に確認しましょう。
- 相続登記が未了のまま申請しようとする…申請者は所有者若しくは法定相続人であることが条件です。名義関係の整理は早めに着手してください。

よくある質問
御坊市に空き家の改修費を直接補助する制度はありますか?
2026年10月15日時点で、御坊市の公式サイトでは「空き家の改修費そのもの」を対象とした市独自の補助金は確認できません。公開されているのは老朽危険空家除却事業補助金(解体)と住宅耐震改修事業補助金・木造住宅無料耐震診断です。改修内容に耐震補強が含まれる場合は、建築住宅課(0738-23-5521)に耐震改修補助の適用可否を相談するのが第一歩です。
県の空き家改修補助金(1/2・上限100万円)は御坊市でも使えますか?
使えません。和歌山県の空き家改修補助金は対象地域が22市町村に限られ、御坊市は含まれていません。日高郡では美浜町・由良町・印南町・みなべ町(上南部、清川、高城)・日高川町が対象地域です。なお令和8年度分は予算に達したため募集を終了したと県の移住ポータルに記載されています(2026年10月15日時点)。最新の対象地域と受付状況は「わかやまLIFE」と県地域振興課地域支援班(073-441-2426)でご確認ください。
老朽危険空家の解体補助はいくらもらえますか?
御坊市の公式ページでは、測定基準に基づく評点が100点以上のものは工事金額の4/5で上限80万円、評点60点以上100点未満で耐震性能を有しないものは工事金額の23%で上限40万円、評点60点未満は補助対象外とされています。評点の判定は市が行い、要件を満たす場合でも審査があります。
申請の締切はいつですか?
令和8年度(2026年度)の老朽危険空家除却事業補助金と住宅耐震関係の申請受付は、令和8年4月1日(水曜日)から令和9年1月29日(金曜日)までです。除却補助の完了報告書の提出期限は令和9年3月31日です。予算の状況により早期に受付が終了する可能性があるため、検討中の方は早めに建築住宅課へご相談ください。
空き家バンクに登録したい場合はどこに相談すればよいですか?
御坊市企画政策部 企画政策課(電話0738-23-5518)です。わかやま空き家バンク(わかやま住まいポータルサイト)への物件登録の支援と、空き家を提供したい方・利用したい方のマッチングを行っています。県のわかやま既存住宅状況調査補助金(調査費用の1/2・上限5万円)は県内全域が対象で、わかやま住まいポータルサイトへの登録が前提になるため、売却・賃貸を考えているなら先に登録の相談をしておくと選択肢が広がります。なお県の空き家片づけ補助金(上限8万円)は御坊市が対象地域外です。
御坊市の空き家で使える補助は、解体=老朽危険空家除却事業補助金(4/5・上限80万円/23%・上限40万円)と耐震=住宅耐震改修事業補助金・無料耐震診断の2本。受付は令和8年4月1日〜令和9年1月29日、窓口は建築住宅課(市役所3階・0738-23-5521)です。県の空き家改修補助金(1/2・上限100万円)は御坊市は対象地域外のため、資金計画の前提にはできません。貸す・売るなら企画政策課(0738-23-5518)で空き家バンク登録の相談から。いずれも着工前に窓口へが鉄則です。
この記事は2026年10月15日時点の公式情報(御坊市ホームページ、和歌山県ホームページ、わかやまLIFE)に基づきます。補助率・上限額・申請期間・対象地域は年度途中でも変更される場合があります。申請前に必ず御坊市建築住宅課および各制度の公式ページで最新の内容をご確認ください。
