この記事は2026年9月23日時点の有田市公式サイト・中小企業庁公式サイトの情報に基づきます。
「和歌山県有田市で使える補助金を探しているけれど、市のサイトは制度ごとにページが分かれていて全体像が見えない」。そんな声を、みかん農家の方や箕島・宮原・保田で商売をされている方からよく聞きます。
補助金は「知らなかった」「締切を過ぎていた」だけで数十万円の差がつきます。しかも有田市の制度は先着順や予算上限で締め切られるものが多く、年度の後半になるほど使えなくなります。
結論を先に3行でまとめます。
- 事業者向けは「有田市創業支援補助金(上限50万円・先着順)」「販路開拓支援事業補助金(上限10〜20万円・令和9年2月19日まで)」に国の「小規模事業者持続化補助金」を組み合わせるのが基本です。
- 住民向けは「住宅リフォーム工事費補助(上限20万円)」「不良空家除却補助(上限80万円)」「移住推進空き家・空き地活用補助金(最大120万円)」の3本柱です。
- 農業向けは「援農者宿舎改修事業(上限40万円)」が有田みかん課の窓口で、令和8年度の受付期間は5月1日〜6月30日でした(予算に達していない場合は随時受付)。
この記事では、有田市の制度を対象者・補助率・上限・締切・担当課の電話番号まで一覧表にまとめ、注目3制度の使い方と、申請前に必ず踏む共通手順を解説します。最後には「先着順で締め切られる制度」の注意点も載せていますので、申請を検討中の方は最後までご覧ください。

有田市の補助金・助成金は「市独自」と「国・県」の2層構造
有田市で使える制度は、市が独自予算で出すものと、国・県の制度を市内窓口で申請するものに分かれます。
有田市の補助金は大きく2つの層があります。1つ目は有田市が独自に予算を組む制度で、創業支援補助金や住宅リフォーム補助がこれにあたります。担当課は産業振興課・ふるさと創生室・都市整備課・経営企画課・有田みかん課など、制度ごとに異なります。
2つ目は国や和歌山県の制度を有田市内の窓口で申請するものです。代表格が中小企業庁の「小規模事業者持続化補助金」で、有田市内の事業者は紀州有田商工会議所の支援を受けて申請します。
【事業者向け】有田市の補助金一覧(令和8年度)
有田市内で事業を営む方が使える制度を、制度名・対象・上限・締切・窓口の順に整理しました。
| 制度名 | 対象 | 補助率・上限 | 申請期間(令和8年度) | 窓口 |
|---|---|---|---|---|
| 有田市創業支援補助金 | 市内で申請年度内に創業する方、または創業から6か月を経過しない方(市税等の滞納なし) | 経費の4分の3以内・上限50万円 | 令和8年4月1日から先着順(予算の範囲内) | 経済部 産業振興課 0737-22-3624 |
| 有田市販路開拓支援事業補助金 | 市内に主たる事業所を有する中小企業者・個人事業主・農業者・漁業者とその団体 | 経費の2分の1以内・上限10万円(海外の展示会等は20万円) | 令和9年2月19日(金曜)まで先着順 | 経済部 ふるさと創生室 0737-22-3641 |
| 小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠) | 常時使用する従業員が5人以下(商業・サービス業)または20人以下(宿泊業・娯楽業、製造業その他)の小規模事業者(商工会議所地区) | 補助率3分の2(賃金引上げ特例のうち赤字事業者は4分の3)・上限50万円(インボイス特例で+50万円、賃金引上げ特例で+150万円、両方で+200万円) | 公募回ごとに締切。第19回は令和8年4月30日で終了。第20回は令和8年11月5日受付開始・12月15日17時締切(事業支援計画書の発行依頼は12月4日まで) | 紀州有田商工会議所 0737-83-4777 |
| 有田市奨学金返還支援助成 | 市内に定住し就業・起業・農漁業に従事する30歳未満の方(従業員の定着支援にも活用可) | 返還額の2分の1・上限12万円(3年継続後は全額・上限20万円) | 初回申請は令和8年4月1日〜令和9年1月8日 | 経営管理部 経営企画課 0737-22-3731 |
販路開拓支援事業補助金の対象事業は、県外・海外で開催される展示会・見本市・商談会への出展と、海外・インバウンド向けの販路開拓事業の2種類です。会場借上費・展示装飾費・広告宣伝費・旅費・通訳翻訳費などが対象経費に含まれます。補助額は千円未満切り捨てです。詳細は有田市公式サイト(販路開拓支援事業補助金)で確認できます。
【住民向け】有田市の補助金一覧(住まい・移住・子育て)
住宅の改修、空き家の解体、移住・定住に関する制度を一覧にまとめました。
| 制度名 | 対象 | 補助率・上限 | 申請期間(令和8年度) | 窓口 |
|---|---|---|---|---|
| 住宅リフォーム工事費補助事業 | 市内の持ち家所有者・親族、借家の賃借者・親族(市税滞納なし)。工事費10万円以上 | 対象工事費の20%・上限20万円 | 令和8年6月8日〜12月28日(予算1,500万円到達で終了) | 建設部 都市整備課 0737-22-3609 |
| 不良空家等除却補助事業 | 個人所有の空き家の所有者・相続人・同意を得た方。不良度評点60以上 | 除却費用の10分の8・上限80万円 | 令和8年5月7日〜12月28日(50棟程度) | 建設部 都市整備課 公共建築係 0737-22-3619 |
| 移住推進空き家・空き地活用補助金 | 市外在住で空き家・空き地バンク利用登録をした移住者(世帯主・10年居住意思) | 購入2分の1・上限50万円/改修3分の2・上限80万円/新築上限70万円(市内業者施工。市外業者施工は上限50万円)。40歳未満等は100〜120万円 | 随時(改修は購入・賃貸から1年以内、年度内3月15日までに完了) | 経営管理部 経営企画課 まちづくり係 0737-22-3731 |
| 三世代定住等支援事業 | 市内で親世帯と同居・近居する中学生以下の子どもがいる世帯(親世帯は市内1年以上居住) | 住宅の新築・増築・購入費の50%・上限20万円 | 住宅取得日から6か月以内 | 経営管理部 経営企画課 まちづくり係 0737-22-3731 |
住宅リフォーム補助は交付決定前に工事契約・着手すると対象外になります。令和8年度は受付初日の6月7日にくじ引きが行われ、その後は先着順で受け付けています。詳細は有田市公式サイト(住宅リフォーム工事費補助事業)をご覧ください。

【農業向け】有田みかん産地ならではの補助制度
みかんの収穫期に人手を確保するための宿舎改修補助が、有田市独自の制度として用意されています。
| 制度名 | 対象 | 補助率・上限 | 申請期間(令和8年度) | 窓口 |
|---|---|---|---|---|
| 有田市援農者宿舎改修事業 | 援農者(季節労働者)を宿泊させるために改修工事を行う認定農業者等(工事費10万円以上) | 空き家は3分の2以内、自己所有住宅等は2分の1以内・上限40万円 | 令和8年5月1日〜6月30日(予算に達していない場合は達するまで随時受付) | 有田みかん課 0737-22-3635 |
| 販路開拓支援事業補助金(農業者・漁業者も対象) | 市内の農業者・漁業者とその団体 | 2分の1以内・上限10万円(海外20万円) | 令和9年2月19日まで | ふるさと創生室 0737-22-3641 |
援農者宿舎改修事業は、令和9年3月31日までに工事完了報告書を提出できる工事が条件です。令和8年度の受付期間は6月30日まででしたが、市は「予算額に達していない場合は達するまで随時受付します」としています。現在申請できるかどうかは有田みかん課に確認し、令和9年度に活用したい方は年明けから相談して5月の受付開始に備えるのが現実的です。詳細は有田市公式サイト(援農者宿舎改修事業)で確認できます。
有田市で注目の3制度を詳しく解説
金額と使い勝手のバランスから、有田市の事業者・移住者が特に検討すべき3つの制度を取り上げます。
1. 有田市創業支援補助金(上限50万円・補助率4分の3)
市内で創業する方の初期費用を支える制度で、補助率4分の3以内・上限50万円と市独自制度としては手厚い内容です。対象経費は、官公庁への申請書類作成費、店舗等の借入費、設備費、備品費、試供品製作の原材料費、知的財産権関連経費、謝金、旅費、マーケティング調査費、広報費の10項目です。
対象者は「市内において補助金の申請年度内に創業を行う者、または創業の日から6か月を経過しない者」で、市税等の滞納がなく、市内に居住または事業所を設置することが必要です。令和8年度は4月1日から先着順で受け付けており、「経費により補助額が変更になる場合があります。必ず事前にご相談ください」と市が明記しています。詳細は有田市公式サイト(創業支援補助金)をご覧ください。
2. 小規模事業者持続化補助金(紀州有田商工会議所が支援窓口)
中小企業庁の制度で、小規模事業者が経営計画をつくり、商工会議所の支援を受けて販路開拓に取り組む費用を補助します。チラシ・ホームページ制作・店舗改装・展示会出展などが典型的な使い道で、補助率は3分の2、通常枠の上限は50万円、インボイス特例で50万円が上乗せされます。賃金引上げ特例では150万円、両特例を満たすと200万円が上乗せされます(第20回公募要領・令和8年7月21日第8版)。
有田市は商工会議所地区にあたるため、申請には紀州有田商工会議所(有田市箕島33-1)が発行する「事業支援計画書」が必要です。第19回公募は令和8年4月30日で締め切られ、7月29日に採択結果が公表されました。第20回公募は令和8年11月5日に受付開始、12月15日17時締切で、事業支援計画書(様式4)の発行依頼は12月4日までです。最新の締切と要件は商工会議所地区 持続化補助金事務局と中小企業庁の公募案内で必ず確認してください。
3. 移住推進空き家・空き地活用補助金(最大120万円)
市外から有田市へ移住する方が「有田市空き家・空き地バンク」に登録された物件を購入・改修・新築する場合の補助です。上限は購入50万円・改修80万円・新築70万円(市内業者施工の場合。市外業者施工は50万円)で、40歳未満などの要件を満たすと100〜120万円に引き上がります。
要件は、空き家・空き地バンクの利用登録をした市外在住者であること、世帯主であること、移住世帯に市税の滞納がないこと、交付から10年間は有田市に居住する意思があることです。改修は購入・賃貸から1年以内で、年度内の3月15日までに工事完了が求められます。詳細は有田市公式サイト(移住推進空き家・空き地活用補助金)で確認できます。

有田市の補助金申請に共通する5つの手順
市の制度も国の制度も、申請前の相談から実績報告まで流れはほぼ共通です。
- 担当課または商工会議所に事前相談する。創業支援補助金は市が「必ず事前にご相談ください」と明記しています。対象経費かどうかをこの段階で確認します。
- 市税等の納税状況を確認する。有田市の制度はほぼ全てで「市税等を滞納していないこと」が要件です。納税証明書の取得が必要な場合があります。
- 見積書を市内業者から取る。移住推進空き家補助や援農者宿舎改修は市内業者施工が要件または補助率の分かれ目になります。
- 交付決定を待ってから契約・着手する。住宅リフォーム補助は交付決定前の契約が対象外です。事業者向けの制度も同様の扱いが一般的です。
- 期限内に完了報告書を提出する。令和8年度は住宅リフォームが令和9年2月26日、援農者宿舎改修が令和9年3月31日など、制度ごとに完了期限が決まっています。
有田市の補助金でよくある落とし穴
「対象なのに使えなかった」の多くは、時期と順番の見落としが原因です。
- 先着順・予算上限で終了する。創業支援補助金・販路開拓支援・住宅リフォーム補助はいずれも予算の範囲内での先着受付です。年度後半は残額がなくなる可能性があります。
- 受付期間が短い制度がある。援農者宿舎改修事業は5月1日〜6月30日の2か月間が基本で、予算に達していない場合のみ随時受付です。
- 他の補助金との併用制限。不良空家除却補助は「本補助金以外に除却に係る他の補助金等を受けないこと」が要件です。
- 担当課が制度ごとに違う。創業は産業振興課、販路開拓はふるさと創生室、移住・奨学金は経営企画課、住宅は都市整備課、農業は有田みかん課と分かれています。市役所代表番号ではなく、この記事の表にある直通番号へかけると早く着きます。
よくある質問
有田市の補助金について、問い合わせの多い質問をまとめました。
有田市で個人事業主がホームページやチラシを作る補助金はありますか?
国の「小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠)」が該当し、紀州有田商工会議所の支援を受けて申請します。市独自では、創業から6か月以内なら創業支援補助金の「広報費」、県外・海外の展示会出展なら販路開拓支援事業補助金が使えます。
有田市の創業支援補助金と持続化補助金は併用できますか?
同一経費への二重補助は一般に認められません。異なる経費に分けて申請できるかどうかは、産業振興課(0737-22-3624)と紀州有田商工会議所(0737-83-4777)の両方に事前に確認してください。
有田市に移住して空き家を改修する場合、いくら補助されますか?
移住推進空き家・空き地活用補助金で、改修は費用の3分の2・上限80万円です。40歳未満などの要件を満たす場合は上限100万円になります。空き家・空き地バンクへの利用登録と、市外在住であることが前提です。
みかん農家の従業員宿舎の改修に補助はありますか?
有田市援農者宿舎改修事業が該当し、空き家の改修は3分の2以内、自己所有住宅等は2分の1以内で上限40万円です。令和8年度の受付期間は6月30日まででしたが、予算に達していない場合は随時受付とされています。現在の受付状況は有田みかん課(0737-22-3635)にご確認ください。
有田市の補助金の最新情報はどこで確認できますか?
有田市公式サイトの各制度ページと、国の制度は中小企業庁・持続化補助金事務局の公式サイトが一次情報です。この記事に掲載していない制度や、年度途中の変更は有田市公式ウェブサイトでご確認ください。
まとめ:有田市の補助金は「窓口を分けて同時に動く」が正解
市独自の制度と国の制度を並行して準備すれば、有田市の事業者・住民が受け取れる支援は大きく広がります。
- 事業者は創業支援補助金(上限50万円)・販路開拓支援(上限10〜20万円)・持続化補助金(上限50万円+特例)の3本を押さえる
- 住民は住宅リフォーム(上限20万円)・空家除却(上限80万円)・移住空き家(最大120万円)を要件で選ぶ
- 農業者は援農者宿舎改修(上限40万円)は受付状況を有田みかん課に確認し、翌年度5月の受付にも備える
- いずれも先着順・予算上限・交付決定前の着手NGに注意し、担当課への事前相談から始める
この記事は2026年9月23日時点の公式情報に基づきます。補助率・上限額・締切は年度途中で変更されることがありますので、申請前に必ず各制度の公式ページと担当課でご確認ください。
