この記事は2026年10月24日(JST)時点の公式情報に基づきます。
「紀の川市で太陽光パネルと蓄電池を入れたいが、補助金はもう締め切られたのではないか」。そう思って検索された方が多いはずです。
和歌山県内では令和8年度から個人の申請窓口が県庁から市町村に移り、しかも先着順。実際に岩出市・橋本市・美浜町・上富田町の4市町は、県の一覧に【受付終了】の表記が出ています(2026年10月24日時点)。
一方で紀の川市の行に【受付終了】の表記はなく、県が公表する市町村別の予算残額には太陽光2,590,000円・蓄電池3,449,000円が残っています(県公表・令和8年9月30日時点)。つまり、まだ間に合う可能性があります。
この記事では、紀の川市の公式ページと申請の手引き(PDF)の原文から、①いくらもらえるのか(計算例つき)②誰が対象か③残り予算と締切④申請の流れと必要書類⑤申請を落とす落とし穴、の順に整理します。
とくに「施工業者が県の説明会を受講していないと申請そのものができない」という条件は、業者選びの前に知っておかないと取り返しがつきません。最後の落とし穴の章まで目を通してください。

結論|紀の川市の太陽光・蓄電池補助金は「両方設置」で上限合計82万円
紀の川市の個人向け補助金は、太陽光発電設備と蓄電池を同時に設置する戸建て住宅の所有者が対象で、上限額の合計は82万円です。
誰が:自ら所有し居住する紀の川市内の戸建ての専用住宅に、太陽光発電設備と蓄電池の両方を設置する方
いくら:太陽光7万円/kW(上限35万円)+蓄電池は価格(円/kWh)×1/3(上限47万円)
いつまで:令和8年5月22日(金)〜11月30日(月)/先着順・予算上限で停止
どこへ:紀の川市 市民部 環境衛生課(本庁南別館1階)へ持参または郵送
| 制度名 | 令和8年度 紀の川市個人向け太陽光発電設備・蓄電池等導入支援事業補助金 |
|---|---|
| 実施主体 | 紀の川市(和歌山県の補助制度にもとづき市が申請受付・交付) |
| 対象者 | 「自ら所有し居住する紀の川市内の戸建ての専用住宅に太陽光発電設備と蓄電池の両方を設置する方」(市公式原文) |
| 補助率・上限 | 太陽光:7万円/kW(上限35万円)/蓄電池:蓄電池の価格(円/kWh)×3分の1(上限47万円、14.1万円/kWhが単価上限) |
| 申請期間 | 令和8年5月22日(金)〜令和8年11月30日(月)※先着順。予算に達した時点で受付停止 |
| 窓口 | 紀の川市 市民部 環境衛生課(本庁南別館1階)/〒649-6492 紀の川市西大井338番地/電話 0736-77-2511(代表)。和歌山県の市町村一覧では環境衛生課の番号を0736-79-3950と案内 |
| 公式URL | 令和8年度紀の川市個人向け太陽光発電設備・蓄電池等導入支援事業補助金申請受付のお知らせ |
県の補助金を、紀の川市の窓口で受け付ける仕組み
この補助金は市独自の予算ではなく、和歌山県の「太陽光発電設備・蓄電池等導入支援事業補助金」を市町村経由で交付する形です。県のページには「令和8年度より、個人からの申請はお住いの市町村にて受け付けております」と明記されています。
そのため県庁に申請書を送っても受け付けられません。紀の川市にお住まいの個人の方は、環境衛生課が窓口です。
なお、県の制度にはコージェネレーションシステム(エネファーム)の1/2・上限30万円という枠もありますが、紀の川市の公式ページは「※県から紀の川市への予算配分がないため令和8年度の募集はありません。」と明記しています(申請の手引きも「令和8年度は和歌山県から紀の川市への予算配分がないためこの設備は申請できません」)。県の市町村一覧でも紀の川市は「太陽光発電設備+蓄電池」の列にのみ●が付き、コージェネレーションシステムの列は空欄です。
対象者と設備の要件|「太陽光+蓄電池の同時設置」が絶対条件
最も多い失敗は、太陽光だけ・蓄電池だけで申請しようとするケースです。紀の川市の要件は「両方を設置すること」で、どちらか一方のみは対象外です。
補助対象者の要件
- 自ら所有し、自ら居住する紀の川市内の戸建ての専用住宅に設置する方
- 太陽光発電設備と蓄電池の両方を設置する方
- 同種の補助対象設備について、過去に和歌山県または県内市町村の個人向け太陽光発電設備・蓄電池導入支援事業補助金の交付を受けていないこと
- リース設備・第三者所有(PPA等)でないこと
- 「他の法令又は予算制度に基づき国の負担又は補助を得て導入するものでないこと」(手引き原文)
太陽光発電設備の要件
- 蓄電池と同時に設置するものであること
- FIT・FIP制度の認定を取得しないこと(売電前提の設置は対象外)
- 「本事業により導入する太陽光発電設備で発電する電力量の30%以上を自家消費すること」
- 公称最大出力またはパワーコンディショナー定格出力のいずれか低い値が10kW未満(増設の場合は既存分を含めて10kW未満)
- ソーラーカーポート及び建材一体型太陽光発電設備(屋根一体型を除く)でないこと
- 電力量計測器が設置されること
蓄電池の要件
- 本事業の太陽光発電設備と同時に設置するもの
- 据置型(定置型)で、20kWh以下のもの
- SII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)の登録済製品であること
- 「12.5万円/kWh以下(工事費込み・税抜き)となるよう努めること」(努力義務)
中古設備は対象外で、県の説明会を受講した施工業者による設置であることも条件です。要件を満たすかどうかは最終的に市の審査によります。ご自宅の計画が該当するかは、見積依頼の前に環境衛生課へご相談ください。
補助金額の計算方法と計算例|端数はどう切り捨てられるか
補助額は「太陽光はkW単価」「蓄電池は価格の3分の1」で計算し、どちらも上限と端数処理があります。
| 設備 | 補助額の算定 | 上限額 | 端数・単価の扱い |
|---|---|---|---|
| 太陽光発電設備 | 7万円/kW | 35万円 | 公称最大出力とパワコン定格出力の低い値を、kW単位で小数点以下切り捨て |
| 蓄電池 | 蓄電池の価格(円/kWh)×1/3 | 47万円 | 14.1万円/kWh(工事費込み・税抜き)が単価上限/千円未満切り捨て |
| 合計(両方設置) | - | 82万円 | 上限額の単純合計。満額が保証されるものではありません |
手引きには具体的な計算例が2本載っています。
- 例1:「130万円×1/3=43.33…万円 → 千円未満の端数を切り捨てた43万3千円が補助金額」
- 例2:「14.1万円/kWh×1/3×12kWh=56.4万円 → 47万円を超えるため47万円が補助金額」
太陽光側は切り捨てが効きやすい点に注意してください。たとえば4.8kWの設備なら4kW扱いで28万円となり、5kWちょうどなら35万円です。機器保証料、消費税額及び地方消費税額等は補助対象外経費とされています。
残り予算と締切|県公表データで見る紀の川市の残枠
この補助金は先着順で、予算に達すれば11月30日より前に止まります。和歌山県は市町村別の予算残額をエクセルで公表しており、紀の川市の数値は次の通りです。
| 設備 | 予算額 | 補助受付額 | 予算残額 |
|---|---|---|---|
| 太陽光発電設備 | 6,300,000円 | 3,710,000円 | 2,590,000円 |
| 蓄電池 | 8,460,000円 | 5,011,000円 | 3,449,000円 |
出典は和歌山県 脱炭素政策課が個人向けページで公開している市町村別予算残額(2026年10月24日閲覧。県ページの注記は「9月30日時点」、「※更新は月単位で行いますので、反映までに時差が生じる場合があります」)です。
ここから読み取れることを、編集部の単純計算として示します。予算額を1件あたりの上限額で割ると、太陽光6,300,000円÷35万円=18件分、蓄電池8,460,000円÷47万円=18件分でぴったり一致します。残額で同じ計算をすると太陽光は約7.4件分、蓄電池は約7.3件分です。
上の件数は上限額で満額申請された場合の割り算であり、実際の交付件数や「残り何件申請できるか」を市が公表したものではありません。また県の更新は月単位のため、表の数値より実際の残枠は少ない可能性があります。申請前に必ず環境衛生課で最新の受付状況をご確認ください。
近隣との比較も目安になります。県の市町村一覧で【受付終了】と表記されているのは岩出市・橋本市・美浜町・上富田町で、紀の川市の行には受付終了の表記がありません(2026年10月24日時点)。隣接する岩出市は県の一覧で【受付終了】と表記されているため、紀の川市も早期終了を前提に動くのが安全です。

申請の流れ・必要書類・提出先
流れは「業者選定 → 交付申請 → 交付決定 → 契約・着工 → 完了 → 実績報告 → 請求」で、交付決定より前に着工すると対象外になります。
- 県の説明会を受講した施工業者を選ぶ(受講確認番号が申請に必要)
- 見積書・カタログ等をそろえ、交付申請書(様式第1号)を含む13点を環境衛生課へ持参または郵送
- 市の審査・交付決定通知を受ける
- 交付決定後に工事着工 → 完了
- 実績報告書(様式第12号)を含む10点を提出 → 請求書(様式第16号)で受領
交付申請時の提出書類(13点)
補助金交付申請書(様式第1号)/事業計画書(様式第2号)/自家消費計画書(様式第3号)/収支予算書(様式第4号)/登記事項証明書/住民票の写し(発行日から3か月以内・マイナンバーの記載がないもの)/見積書の写し/配置図及び位置図/カタログ・パンフレットの写し/施工前のカラー写真/設備設置同意書(様式第5号・必要な場合のみ)/誓約書兼同意書(様式第6号)/申請書チェックシート。
実績報告時の提出書類(10点)
実績報告書(様式第12号)/事業実績報告書(様式第13号)/収支決算書(様式第14号)/契約書の写し/領収書の写し/保証書の写し/施工前・施工後のカラー写真/電力系統連系内容確認書類/太陽光発電設備と蓄電池の直接連携確認書類/実績報告書チェックシート。
実績報告の期限は12月18日
市の公式ページには「1.補助事業の完了の日から60日を経過する日 2.令和8年12月18日(金曜日) 上記のいずれか早い日の17時30分まで」と定められています(申請の手引きは同じ2条件を「17時まで」と表記しているため、締切時刻は環境衛生課でご確認ください)。申請期限(11月30日)に滑り込んでも、12月18日までに工事を終えて報告できなければ受け取れません。11月の申請は工期が組めるかどうかを業者と先に確認してください。
様式は市の公式ページからダウンロードできます(申請の手引き(PDF)、交付要綱(PDF))。制度を所管する紀の川市 環境衛生課には、浄化槽や再生可能エネルギー設備のガイドラインなど関連情報もまとまっています。
よくある落とし穴5つ
紀の川市の公式原文から、申請が通らなくなる・金額が減るポイントを5つ挙げます。
1. 施工業者が令和8年度の説明会を受講していない
県の説明会ページには「説明会受講確認通知書に記載の説明会受講確認番号は、補助対象となる個人又は事業者が補助金を申請する際に必要となります」とあります。さらに「昨年度以前の説明会を受講済みの施工業者の方も、令和8年度の説明会を受講する必要があります」「補助金に係る見積書を発行するのは、令和8年度説明会受講確認通知書の通知日以降としてください」とも書かれています。
説明会の実施期間は令和8年11月30日(月)まで。業者に「今年度の受講は済んでいますか」と確認するのが最初の一歩です(県の説明会ページに受講済み施工業者一覧があります)。
2. 交付決定前に契約・着工してしまう
市のページの原文は「交付決定前に着工された場合は、補助対象外となりますのでご注意ください。(令和8年5月1日以降に契約し、交付決定後に工事着工した場合は補助対象となります)」です。契約だけは5月1日以降なら認められますが、着工は必ず交付決定の後です。
3. 太陽光だけ・蓄電池だけで申請してしまう
対象者の定義が「両方を設置する方」なので、単独設置は申請できません。既設の太陽光に蓄電池を追加するケースの扱いも、必ず事前に環境衛生課へ確認してください。
4. 店舗兼住宅・事業所は市の個人向けでは申請できない
市の対象は「戸建ての専用住宅」です。事業所に設置する場合は、和歌山県が直接受け付ける事業者向けの補助金が受け皿になります。対象区域は「本県の区域内(和歌山市、那智勝浦町を除く。)」なので紀の川市の事業所は対象です。
| 項目 | 紀の川市(個人向け) | 和歌山県(事業者向け) |
|---|---|---|
| 太陽光 | 7万円/kW(上限35万円) | 5万円/kW(上限250万円) |
| 蓄電池 | 価格×1/3(上限47万円) | 価格×1/3(上限320万円) |
| その他設備 | - | 高効率空調1/2(上限600万円)/照明1/2(上限300万円)/給湯1/2(上限250万円)※この3区分は令和8年8月5日(水)17時に予算額到達で受付終了 |
| 自家消費率 | 30%以上 | 50%以上 |
| 申請先 | 紀の川市 環境衛生課 | 〒640-8585 和歌山市小松原通一丁目1番地 和歌山県 脱炭素政策課(県庁本館4階・073-441-2674) |
| 受付・報告期限 | 5/22〜11/30/実績報告は令和8年12月18日 | 令和8年5月22日10時〜11月30日17時/実績報告は令和9年2月1日(完了から60日の早い日) |
事業者向けは設備区分ごとに予算枠が分かれ、高効率空調・照明・給湯の3区分は予算額に達したため令和8年8月5日(水)17時をもって受付終了と県が告知しています。太陽光・蓄電池の枠は予算額17,100,000円・補助受付額11,812,000円に対し残額5,288,000円(県公表・令和8年9月16日時点)でした。
5. 国や県の他制度と重ねられると思い込む
手引きの要件は「他の法令又は予算制度に基づき国の負担又は補助を得て導入するものでないこと」です。国の住宅省エネ2026キャンペーン(みらいエコ住宅2026事業=国土交通省、先進的窓リノベ2026事業=環境省、給湯省エネ2026事業・賃貸集合給湯省エネ2026事業=経済産業省)を同時に検討している方は、どの設備にどの補助を充てるかを申請前に整理してください。同じ設備への国費の重複は認められません。
なお国のキャンペーンは予約受付が遅くとも2026年11月16日、交付申請が遅くとも2026年12月31日までとされており、こちらも年内が勝負です。紀の川市のサイトにも省エネ制度の案内ページがありますが、掲載内容は「住宅省エネ2024キャンペーン」のままで更新日は2024年10月25日です。市のページだけを見て年度を取り違えないようご注意ください。

よくある質問
太陽光だけ、蓄電池だけでも申請できますか?
できません。紀の川市の補助対象者は「太陽光発電設備と蓄電池の両方を設置する方」と定められており、一方のみの設置は対象外です。既設設備への追加など個別の事情は環境衛生課へご相談ください。
今から申請して間に合いますか?
受付は令和8年11月30日(月)までで、紀の川市の行に【受付終了】の表記はありません。県公表の予算残額は太陽光2,590,000円・蓄電池3,449,000円(令和8年9月30日時点)です。ただし先着順で、県の残額更新は月単位のため実際の残枠はこれより少ない可能性があります。あわせて実績報告が令和8年12月18日までである点も踏まえ、工期が間に合うかを業者と確認してください。
施工業者は自由に選べますか?
和歌山県の令和8年度説明会を受講した施工業者である必要があり、申請書には説明会受講確認番号を記載します。前年度までの受講では要件を満たしません。見積書も令和8年度の受講確認通知日以降に発行されたものとするよう県が求めています。
売電するつもりですが対象になりますか?
FIT・FIP制度の認定を取得しないことが条件で、発電電力量の30%以上を自家消費する必要があります。全量売電を前提とした設置は対象外です。
補助を受けた設備は自由に処分できますか?
手引きでは「補助事業により取得した設備(取得価格が50万円以上のもの)について、処分の制限を受けます」とされ、処分制限期間は太陽光発電設備17年・蓄電池6年と記載されています。期間内に処分する場合は財産処分承認申請書(様式第17号)の手続きが必要です。
まとめ|紀の川市で動くなら「業者の受講確認」と「12月18日」から逆算
・紀の川市の個人向け補助は太陽光7万円/kW(上限35万円)+蓄電池1/3(上限47万円)で、両方の同時設置が条件
・受付は令和8年11月30日まで・先着順。県公表の残額は太陽光2,590,000円/蓄電池3,449,000円(令和8年9月30日時点)
・実績報告は令和8年12月18日が上限。工期から逆算して申請時期を決める
・施工業者が令和8年度の県説明会を受講済みか、見積依頼の前に確認
・着工は交付決定後。店舗兼住宅・事業所は県の事業者向け制度へ
要件を満たしていても審査があり、予算の上限に達した時点で受付は停止します。最新の受付状況と、ご自宅の計画が要件に合うかは、紀の川市 市民部 環境衛生課(0736-77-2511)および市の公式ページでご確認ください。
この記事は2026年10月24日(JST)時点の紀の川市・和歌山県・国土交通省等の公式情報に基づいて作成しています。制度内容は変更される場合があるため、申請前に必ず公式の公募要領・要綱をご確認ください。
