この記事は2026年9月29日時点の公式情報(串本町公式サイト・串本町商工会・中小企業庁)に基づきます。金額や締切は年度途中で変わることがあるため、申請前に必ず各公式ページでご確認ください。
「串本町で使える補助金、結局どれが自分に関係あるのか分からない」。本州最南端のこの町で商売や暮らしを続けていると、そう感じる場面は多いはずです。町の公式サイトは課ごとにページが分かれていて、事業者向け・住民向け・農業向けが一か所にまとまっていません。しかも締切が近い制度ほど見落としやすいものです。
結論を3行でまとめます。
事業者は「小規模事業者持続化補助金(第20回・令和8年12月15日締切)」と「串本町起業チャレンジ支援事業(家賃補助)」が本命です。
住民は「不良空家等・老朽空家等除却補助金(令和8年11月27日まで受付)」と「移住就業支援補助金(単身60万円・世帯100万円)」が柱です。
相談窓口は事業者なら串本町商工会(0735-62-0044)、住民なら町役場の担当課と覚えておけば迷いません。
この記事では、串本町の補助金・助成金を事業者向け/住民向け/農林漁業向けの3つの一覧表に整理し、注目の3制度を詳しく解説します。最後に申請の共通手順と、串本町ならではの落とし穴もまとめました。読み終える頃には「自分はどの制度に、いつまでに、どこへ行けばよいか」が決まります。

串本町の補助金・助成金は「町・県・国」の3層で成り立っている
串本町で使える制度は、町独自の補助金、和歌山県の制度、国の補助金の3層に分かれ、窓口もそれぞれ異なります。
まず全体像を押さえましょう。町独自の制度は、起業チャレンジ支援事業や空家除却補助金のように串本町役場の各課が窓口です。県の制度は移住・空き家改修などで、町を経由して申請するものが多くあります。国の制度は持続化補助金や業務改善助成金のように全国共通ですが、串本町の事業者は「商工会地区」に当たるため、串本町商工会が申請サポートの窓口になります。
【事業者向け】串本町で使える補助金・助成金一覧
事業者向けは、国の持続化補助金と町の家賃補助が中心で、いずれも串本町商工会が最初の相談先です。
| 制度名 | 実施主体 | 対象 | 補助率・上限 | 締切・時期 | 窓口 | 公式 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 小規模事業者持続化補助金(一般型・第20回) | 国(中小企業庁) | 従業員5人以下(商業・サービス業。宿泊業・娯楽業を除く)または20人以下(宿泊業・娯楽業・製造業その他)の小規模事業者 | 2/3(赤字事業者の賃金引上げ特例は3/4)。上限50万円。インボイス特例+50万円、賃金引上げ特例+150万円、両方で+200万円 | 様式4の発行依頼は令和8年12月4日、申請は令和8年12月15日17時 | 串本町商工会 0735-62-0044 | 商工会の案内 |
| 串本町起業チャレンジ支援事業 | 串本町 | 町に住民登録があり、町内で起業・第二創業を予定し、商工会の推薦を受けた方 | 店舗家賃の1/4。月額上限25,000円。開店月から12か月分 | 令和8年度内の起業が対象(募集期間は串本町の公式サイトでご確認ください) | 産業課 商工観光グループ 0735-62-0557 | 町公式 |
| 業務改善助成金 | 国(厚生労働省) | 事業場内最低賃金を引き上げ、設備投資等を行う中小企業 | 厚生労働省の公式サイト・交付要領でご確認ください | 和歌山は令和8年10月2日必着(商工会掲載情報) | 串本町商工会 0735-62-0044 | 商工会 |
| 小企業信用保証料免除に係る補助金 | 串本町 | 小企業(融資の信用保証料) | 串本町の公式サイトでご確認ください | 串本町の公式サイトでご確認ください | 産業課 商工観光グループ 0735-62-0557 | 町公式 |
| セーフティネット保証制度(4号・5号認定) | 国・串本町(認定) | 売上減少等の要件を満たす中小企業者 | 保証制度(補助金ではない) | 随時 | 産業課 商工観光グループ | 町公式 |
| マル経融資・小規模企業共済・創業相談 | 商工会経由 | 小規模事業者・創業予定者 | 融資・共済(補助金ではない) | 随時 | 串本町商工会 0735-62-0044 | 商工会 |
| 串本まちづくり応援事業 | 串本町 | 町内の5人以上の団体・グループ(8割以上が町内住民登録) | 1件10万円〜30万円。自己資金1/3以上 | 締切なし。予算がなくなり次第終了 | 企画課 0735-62-0556 | 町公式 |
表の中で締切が最も近いのは業務改善助成金(令和8年10月2日必着)です。次いで持続化補助金第20回の様式4発行依頼(12月4日)が続きます。持続化補助金は電子申請のみで、GビズIDプライム(またはメンバー)アカウントが必須です。IDの発行に日数がかかるため、申請を考えるなら今週中にID取得を始めるのが安全です。
【住民向け】空き家・移住・浄化槽の補助金一覧
住民向けは空家の除却、移住者への支援金、浄化槽の設置補助が3本柱で、窓口はすべて町役場です。
| 制度名 | 実施主体 | 対象 | 補助率・上限 | 締切・時期 | 窓口 | 公式 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 不良空家等除却補助金/老朽空家等除却補助金(令和8年度) | 串本町 | 町内で1年以上居住されていない空家の所有者・相続人等。不良空家は不良度100点以上、老朽空家は50点以上 | 対象経費の2/3。不良空家は上限50万円、老朽空家は上限25万円 | 認定申請は令和8年4月20日〜11月27日。交付申請は認定日〜12月18日。完了報告は2月26日まで | 建設課 空き家対策担当 0735-67-7262 | 町公式 |
| 串本町移住就業支援補助金 | 串本町(国・県の移住支援金制度) | 東京23区に通算5年以上居住または通勤していた方で、転入後1年以内に申請し、5年以上居住する意思がある方(就業要件あり) | 単身60万円、2人以上の世帯100万円 | 転入後1年以内 | 町役場(担当課は串本町の公式サイトでご確認ください) | 交付要綱 |
| 空き家改修補助金(和歌山県) | 和歌山県・串本町 | 県外から移住推進市町村(串本町を含む)へ移住し空き家を改修する方 | 改修費の1/2・上限100万円(令和8年度。県内事業者の契約仲介が必要) | 令和8年度分は予算到達により募集終了(県の案内)。再開時期は和歌山県・串本町の公式サイトでご確認ください | 町の移住担当課 | わかやまLIFE |
| 浄化槽設置整備事業費補助金(令和8年度) | 串本町 | 自ら居住する建物に50人槽以下の浄化槽を設置する町内在住者(町税滞納がないこと等) | 5人槽332,000円、6〜7人槽414,000円、8〜50人槽548,000円が限度。単独処理浄化槽撤去15万円、くみ取り便槽撤去12万円、配管33万円を加算可 | 設置前の申請(受付時期は串本町住民課の公式ページでご確認ください) | 住民課 環境グループ 0735-67-7217 | 町公式 |
空家除却補助金は「認定申請→交付申請→工事→完了報告」の4段階で、認定申請の受付が令和8年11月27日に終わります。工事を先に始めると対象外になる可能性があるため、必ず認定を受けてから着手してください。

【農林漁業向け】串本町の農業支援は4つの入口から探す
農業者向けの支援は、町公式サイトが「就農研修」「経営開始」「経営発展」「鳥獣害対策」の4区分で案内しており、窓口は産業課農林水産グループです。
| 区分 | 内容の目安 | 窓口 | 公式 |
|---|---|---|---|
| 就農研修に関する支援 | 研修期間中の支援(要件・金額は町公式で要確認) | 産業課 農林水産グループ 0735-62-0558 | 町公式 |
| 経営開始に関する支援 | 新規就農後の経営開始期の支援 | 同上 | 同上 |
| 経営発展に関する支援 | 機械・施設導入など規模拡大の支援 | 同上 | 同上 |
| 鳥獣害対策に関する支援 | 防護柵設置など獣害対策の支援 | 同上 | 同上 |
農業支援は国(農林水産省)の事業を町が窓口として受け付ける形が多く、年齢要件や営農計画の提出が求められます。金額や補助率は事業ごとに異なるため、この記事では制度名の列挙にとどめ、数値は町公式ページでご確認ください。産業課農林水産グループは串本町サンゴ台690番地5(役場本庁とは別の場所)にあります。
注目制度1:小規模事業者持続化補助金は串本町商工会経由で12月15日まで
串本町の小売・飲食・宿泊・サービス業が最も使いやすいのが持続化補助金で、チラシ・ホームページ・看板など販路開拓の費用の2/3が補助されます。
持続化補助金とは、小規模事業者が経営計画を作り、その計画に沿った販路開拓の取り組みを行う際に費用の一部を国が補助する制度です。補助率は2/3、通常の上限は50万円で、インボイス発行事業者になった方は50万円、賃上げを行う事業者は150万円が上乗せされます。両方に該当すると上乗せは200万円です。
串本町の事業者が押さえるべき手順は次の通りです。
- GビズIDプライムを取得する(発行まで日数がかかる)
- 串本町商工会に相談し、経営計画書と補助事業計画書を作る
- 令和8年12月4日までに商工会へ様式4の発行を依頼する
- 令和8年12月15日17時までに電子申請する(郵送不可)
対象となる小規模事業者は、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)で従業員5人以下、宿泊業・娯楽業と製造業その他で20人以下です。串本町内の民宿やダイビングショップ、飲食店の多くはこの範囲に入ります。採択には審査があり、申請すれば必ず受けられるものではありません。制度全体の公募要領は中小企業庁の持続化補助金ページで確認できます。
注目制度2:起業チャレンジ支援事業は家賃の1/4を12か月補助
串本町で店舗を借りて開業する方は、起業チャレンジ支援事業で家賃の1/4(月額上限25,000円)を最長12か月受けられます。
この制度は町独自の家賃補助で、地域経済の活性化と雇用創出が目的です。対象は「串本町に住民登録があり、町内で補助事業年度内に起業または第二創業を予定し、串本町商工会の推薦を受けた方」です。補助対象は店舗の家賃のみで、管理費などは含まれません。開店日の属する月から起算して12か月分が限度です。
要件は「要綱に定めるものをすべて満たすこと」とされているため、開業前に産業課商工観光グループ(0735-62-0557)と商工会の両方に相談してください。持続化補助金と組み合わせれば、「家賃は町の補助、集客用のホームページや看板は国の補助」という形で開業初年度の負担を抑えられます。
注目制度3:空家除却補助金は令和8年11月27日まで認定申請を受付
串本町内で1年以上使われていない空家を解体する所有者は、除却費の2/3(不良空家は上限50万円、老朽空家は上限25万円)の補助を受けられます。
令和8年度は「不良空家等除却補助金」と「老朽空家等除却補助金」の2本立てで、不良空家は不良度100点以上、老朽空家は50点以上という町の判定基準があります。申請できるのは登記簿または固定資産課税台帳上の所有者(個人)、相続人、同意を得た土地所有者などです。
スケジュールは次の通りです。
- 認定申請書:令和8年4月20日〜11月27日
- 交付申請書:認定日〜令和8年12月18日
- 除却完了報告書:工事完了後、令和9年2月26日まで
「公共補償の対象でないこと」「他の補助金を受けていないこと」「所有権以外の権利が設定されていないこと(または権利者の同意があること)」も条件です。担当は建設課空き家対策担当(0735-67-7262)で、不良空家と老朽空家で申請様式が異なる点に注意してください。

串本町で補助金を申請する共通の手順と落とし穴
どの制度でも「着手前に相談・申請する」「町税の滞納がない」「完了報告まで書類を残す」の3点を守れば、大きな失敗は避けられます。
共通の手順は次の5段階です。
- 公式ページで年度と締切を確認する(この記事の表の公式リンクから)
- 窓口に電話し、要件を満たすか確認する(事業者は商工会、住民は役場担当課)
- 申請書・計画書・見積書をそろえる
- 交付決定(または認定)の後に契約・工事・購入を行う
- 領収書・写真を添えて完了報告を出し、補助金を受け取る(後払い)
串本町ならではの落とし穴を3つ挙げます。1つ目は窓口の場所で、産業課(商工観光・農林水産)はサンゴ台の庁舎、建設課・住民課は別の番号が案内されているため、電話で確認してから訪問してください。2つ目は商工会の推薦・書類発行の期限で、起業チャレンジ支援事業と持続化補助金はどちらも商工会が関与し、締切の1〜2週間前には相談を済ませておく必要があります。3つ目は後払いで、いずれの補助金も原則として事業完了後の支払いです。一時的に全額を立て替える資金計画が必要で、資金が不安な場合は商工会のマル経融資を併せて相談できます。
よくある質問
串本町商工会の会員でなくても持続化補助金を申請できますか?
商工会地区の小規模事業者であれば、会員・非会員を問わず申請できます。ただし申請には商工会が発行する様式4が必要で、第20回では令和8年12月4日が発行依頼の期限です。相談は原則無料とされています。
起業チャレンジ支援事業と持続化補助金は併用できますか?
補助対象経費が異なる(家賃と販路開拓費)ため、一般的には別の経費として整理できます。ただし同一経費への重複補助は認められないため、併用の可否は産業課商工観光グループと商工会に事前確認してください。
空家除却補助金は、すでに解体業者と契約していても使えますか?
認定申請と交付申請を経てから工事に着手する必要があるため、契約・着工済みの場合は対象外となる可能性が高いです。まず建設課空き家対策担当(0735-67-7262)に現状を伝えて確認してください。
移住就業支援補助金は大阪からの移住でも対象になりますか?
要綱では東京23区への居住または通勤の実績が要件となっており、大阪など東京圏以外からの移住は対象外です。県外からの移住であれば、県の空き家改修補助金(改修費の1/2・上限100万円。令和8年度分は募集終了)など別の制度を町の移住担当課で確認してください。
補助金の情報はどこで最新のものを確認できますか?
町の制度は串本町公式サイトの各課ページ、国の制度は串本町商工会のお知らせと中小企業庁のページで確認できます。この記事の各表に公式リンクを載せているので、申請前に必ず年度と締切をご確認ください。
まとめ:串本町の補助金は「商工会に相談する日」を先に決める
- 事業者の本命は持続化補助金第20回(令和8年12月15日締切・上限50万円+特例)と起業チャレンジ支援事業(家賃1/4・月25,000円上限)
- 住民の柱は空家除却補助金(11月27日まで認定申請)と移住就業支援補助金(単身60万円・世帯100万円)
- 農業は産業課農林水産グループの4区分から、浄化槽は住民課環境グループへ
- すべて着手前の申請と後払いが原則
串本町の補助金は数こそ多くありませんが、商工会と役場の距離が近く、相談すれば具体的に動きやすい町です。まずは串本町商工会(0735-62-0044・平日8:30〜17:15)に電話し、「持続化補助金と起業チャレンジについて相談したい」と伝えるところから始めてください。
この記事は2026年9月29日時点の公式情報に基づきます。最新の公募状況は各公式ページでご確認ください。
