【令和8年度】広島県の介護補助金|介護テクノロジー定着支援事業の補助率・上限・締切・申請の流れ完全ガイド

広島県の介護施設で介護記録ソフトを使う職員のイメージ

「人手が足りないのに、介護ロボットや記録ソフトを入れる予算まで回らない」——広島県内で介護事業所を運営していると、生産性向上への投資が後回しになりがちと感じる場面は少なくありません。ですが、機器の購入費を県が最大で数百万円規模まで補助してくれる制度があることは、意外と知られていません。それが広島県の「介護テクノロジー定着支援事業」補助金です。

本記事は、広島県で介護補助金を活用したい事業者向けに、補助率・上限額・締切・申請の流れ・注意点を一次情報ベースで整理したものです。国(厚生労働省)の介護テクノロジー導入支援事業を広島県が実施する形の補助金で、令和8年度は申請期間が令和8年7月13日(月)〜8月7日(金)。この記事を最後まで読めば、いくら・何に・いつまでに・どう申請するかが一枚の地図のように分かります。数値はすべて公式情報にもとづき、出典と最終確認日を明記しています(最新は必ず公募要領・窓口でご確認ください)。

広島県の介護補助金「介護テクノロジー定着支援事業」とは(結論)

結論として、広島県の介護補助金は県内の介護サービス事業所が介護テクノロジー(介護ロボット・ICT機器)を導入するときの経費を補助する制度です。介護ロボット・見守り機器・介護記録ソフトなどの導入費が対象で、要件を満たせば補助率は原則の2分の1から最大4分の3〜5分の4まで引き上がります。まず全体像だけ押さえたい方は、この結論ボックスで十分です。

制度名 令和8年度「介護テクノロジー定着支援事業」補助金制度
実施主体 広島県(事務局=一般社団法人日本福祉用具供給協会 中国支部 広島県ブロック)
対象 広島県内の介護保険サービス事業所、養護老人ホーム・軽費老人ホーム(訪問介護・居宅介護支援を含む)
対象経費 介護ロボット・見守り機器・介護記録ソフト等の介護テクノロジー導入経費
補助率 原則2分の1/要件充足で4分の3/協働化・大規模化等と併用で最大5分の4
上限の目安 パッケージ型導入で最大1,000万円規模(機器区分ごとに上限が異なる)
申請期間(令和8年度) 令和8年7月13日(月)〜8月7日(金) ※事前研修の受講が必須
主な要件 令和5〜7年度に本補助金の交付を受けていないこと 等

制度の背景や国全体の枠組みから理解したい方は、介護テクノロジー導入支援事業の全体像を先に読むと本記事の内容がより立体的に理解できます。より網羅的な要件確認には介護テクノロジー補助金の完全ガイドも役立ちます。

広島県の介護施設で介護記録ソフトを使う職員のイメージ
広島県の介護施設で介護記録ソフトを使う職員のイメージ

令和8年度 広島県の補助率・補助上限額(機器種別ごとの早見表)

補助率と上限額は「どの機器を・どんな体制で導入するか」で変わります。ここでは、補助率の決まり方と機器区分ごとの上限額を一表で整理。広島県は国の制度枠組みを実施しているため、機器区分ごとの上限は下表の全国共通の考え方が基本となります(最終的な金額は広島県の交付要綱で確定します)。

補助率は「取り組み内容」で3段階

補助率 適用の主な条件
2分の1(原則) 下記の上乗せ要件を満たさない場合の標準の補助率。
4分の3 収支改善分を職員賃金へ還元する旨を導入効果報告に明記し、人員体制の効率化・ケアの質向上・職員負担軽減の取り組み(入所系は委員会設置、在宅系はケアプランデータ連携システムの利用開始等)を行う場合。
5分の4(最大) 介護テクノロジー定着支援事業に加え、協働化・大規模化等の事業を併せて実施する場合(パッケージ型導入)。

同じ機器でも、賃上げ還元や体制改善への取り組みを明記できるかどうかで、実質負担が半分になるか4分の1で済むかが変わります。単に機器を買うだけでなく、生産性向上の取り組みとセットで申請することが、補助率アップの鍵になります。

機器区分ごとの補助上限額(全国共通の枠組み・令和8年度)

機器区分 補助上限額の目安
移乗支援・入浴支援の機器 100万円/台
見守り機器・その他のロボット等 30万円/台
介護記録ソフト(職員1〜10人) 100万円
介護記録ソフト(職員11〜20人) 150万円
介護記録ソフト(職員21〜30人) 200万円
介護記録ソフト(職員31人〜) 250万円
情報端末(タブレット等) 10万円/台
ケアプランデータ連携の加算 5万円
パッケージ型導入 400万円〜1,000万円

補足 上表は国(厚生労働省)の介護テクノロジー導入支援事業における全国共通の上限額の考え方です。広島県が最終的に適用する区分・金額は、公募開始時の交付要綱・別紙で必ず確認してください。金額は「対象経費×補助率」と「区分ごとの上限」を比較し、少ない方が交付されます。

見守りセンサーやベッドセンサーの機種を具体的に比較したい方は見守りセンサーの比較・選び方、介護記録ソフトの選定は介護記録ソフトの比較が参考になります。国の枠組みの一次情報は介護テクノロジーの利用促進(厚生労働省)で確認できます。

補助対象となる介護テクノロジー・重点分野とTAIS要件

すべての機器が対象になるわけではありません。補助対象は国が定める重点分野に該当し、テクノエイド協会の福祉用具情報システム(TAIS)等に掲載された介護テクノロジーであることが基本。ここを外すと不採択に直結するため、機器選定の最初のチェックポイントです。

重点分野は、移乗支援・移動支援・排泄支援・見守り及びコミュニケーション・入浴支援・介護業務支援(介護記録ソフト等)などが含まれます。導入予定の機器がこれらの分野に該当し、かつカタログ・TAIS等で「介護テクノロジー」として確認できるかを、見積もり取得前に必ず確認しましょう。

確認先 対象機器がTAISに掲載されているかは、テクノエイド協会 TAIS(公益財団法人テクノエイド協会)の福祉用具情報システムで検索できます。掲載の有無・型番は導入前に必ず確認してください。

「この機器は対象になるのか」を判断する前提として、介護テクノロジー補助金の完全ガイドで補助対象の全体像をつかんでおくと、機器メーカーとの打ち合わせがスムーズになります。

広島県独自の申請スケジュール・締切逆算表(令和8年度)

広島県の補助金で最も見落とされがちなのが「研修受講が申請の前提」という点です。令和8年度は申請期間が7月13日(月)〜8月7日(金)と約4週間しかなく、しかも申請前に研修の受講が必須です。下表は締切から逆算した準備スケジュールで、これは他サイトにない広島県版の独自早見表です。

時期 やること 注意点
〜6月中旬 「介サポひろしま」等が実施する必須研修(6/16・6/25・6/26の各セミナー)のうち少なくとも1つを受講。動画配信版の視聴でも可。 必須。未受講だと申請不可
6月〜7月上旬 導入機器の選定・TAIS掲載確認、複数社から見積取得、事務局(介サポひろしま)への事前相談。 見積は交付決定前でも取得OK
7月13日(月) 申請受付開始。書類一式を準備して早めに提出。 先着・予算上限に注意
〜8月7日(金) 申請書・研修受講証明・見積書・導入計画等を提出し締切。 締切厳守
交付決定後 交付決定通知を受けてから契約・発注・購入を行う。 決定前の発注は対象外
導入後(年度内) 実績報告・導入効果報告(賃金還元の記載等)を提出。 3/4適用時は特に重要

令和7年度との締切比較

過去の傾向を知っておくと来年度以降の準備にも役立ちます。令和7年度は7月14日(月)〜8月8日(金)、令和8年度は7月13日(月)〜8月7日(金)とほぼ同時期。おおむね毎年7月中旬受付開始・8月上旬締切のリズムなので、次年度も6月までに研修受講・機器選定を終えておくのが安全

年度 申請期間
令和7年度(参考) 令和7年7月14日(月)〜8月8日(金)
令和8年度 令和8年7月13日(月)〜8月7日(金)

申請書類そのものの詳細や共通の手続きは、補助金申請の流れ・必要書類にまとめています。あわせて確認しておくと、締切前に慌てずに済みます。

【計算例】広島県の事業所が導入した場合の補助額シミュレーション

数字で見るとイメージが一気に具体化します。ここでは特別養護老人ホームと小規模通所介護の2ケースで、補助額の目安を試算します(あくまで制度枠組みに基づく試算で、実際の交付額は交付要綱と審査によります)。これも広島県版の独自試算です。

ケース1:定員30名・職員25名の特別養護老人ホーム

導入項目 対象経費(例) 上限の考え方
移乗支援機器(非装着型)2台 160万円 上限100万円/台の範囲内
見守りセンサー10台 300万円 30万円/台×10台
介護記録ソフト(職員21〜30人) 150万円 上限200万円の範囲内
情報端末5台 50万円 10万円/台×5台
対象経費 合計 660万円

この対象経費660万円に対し、補助率4分の3なら495万円、補助率2分の1なら330万円が補助額の目安となります(いずれも区分ごとの上限内での試算)。同じ導入内容でも、賃金還元や体制改善への取り組みを明記できるかで、自己負担が165万円か330万円かに分かれます

ケース2:職員8名の小規模な通所介護

小規模事業所でも活用できます。例えば記録のペーパーレス化から始めるケースなら、介護記録ソフト(職員1〜10人区分・上限100万円)+情報端末で対象経費80万円、補助率4分の3で60万円が目安です。まずソフト1本からでも、負担軽減と加算取得の両面で費用対効果が見込めます

移乗支援機器を活用する介護現場のイメージ
移乗支援機器を活用する介護現場のイメージ

広島市・東広島市など政令市・市町村での扱い

「広島市は政令指定都市だから、県ではなく市に申請するのでは?」という疑問はよくあります。結論として、広島市には介護ロボット・ICTに特化した市独自の補助制度は見当たらず、市内の事業所も広島県の「介護テクノロジー定着支援事業」に申請する形が基本です。市町村ごとの扱いを下表で整理しました。

自治体 申請先の基本 ポイント
広島市(政令市) 県事業を利用 市独自の介護ロボット・ICT補助は確認されず、県の定着支援事業で市内事業所も申請可能。
東広島市 市独自制度あり 市独自の「介護ロボット・ICT機器等導入支援補助金」を実施。県事業との併用可否・要件は市の手引きで要確認。
その他の市町 県事業を利用 基本は広島県の定着支援事業。市町独自の上乗せがある場合は各市町へ確認。

広島県の場合、政令市であっても窓口は県(事務局=日本福祉用具供給協会 広島県ブロック)に一本化されているのが特徴。東広島市のように市独自の補助を持つ自治体もあるため、所在地の市町にも独自制度がないか一度確認するのがおすすめ。他の政令市の運用も参考になります——例えば東京都の介護補助金大阪府の介護補助金愛知県の介護補助金の記事では、県と政令市の役割分担を整理しています。

交付決定前の契約・購入はNG(具体例で解説)

この制度で最も多い失敗が「交付決定前に発注・購入してしまう」ミスです。交付決定通知を受け取る前に契約・発注・購入した機器は、原則すべて補助対象外。「良い機器が見つかったから先に契約」は、そのまま補助対象外の原因になります。

対象外になりやすい具体例

  • 申請中に「早く導入したい」と先に発注してしまった
  • 年度が替わる前(令和8年4月1日より前)にすでに導入・支払いを済ませていた
  • デモ機をそのまま買い取る形で、交付決定前に売買契約を結んでいた
  • リース契約を交付決定前に開始していた

一方で、見積取得・機種選定・事前相談・研修受講は交付決定前でも問題ありません。「決定通知が届いてから契約する」——この順番さえ守れば大きな失敗は防げます。手続きの前後関係を間違えないために、補助金申請の流れ・必要書類で全体フローを確認しておきましょう。

広島県でよくある不採択・対象外になる理由と対策

採択率を上げる近道は、「落ちる理由」を先に潰しておくこと。広島県の要件と国の枠組みから、つまずきやすいポイントを対策とセットで整理しました。

つまずきポイント 対策
必須研修を受けていない 6/16・6/25・6/26等の研修(動画配信含む)を1つ以上受講。受講証明を保管。
過去に同補助金を受けている 令和5〜7年度の交付実績があると対象外。自事業所の受給履歴を確認。
対象外の機器を選んでいる 重点分野・TAIS掲載の介護テクノロジーか、見積前にTAISで確認。
交付決定前に発注・購入 決定通知後に契約。年度開始前の導入は対象外。
事前相談をしていない 「介サポひろしま」等への事前相談を済ませ、書類の不備を防ぐ。
見積・計画の整合が取れていない 導入計画・効果と見積金額・機器を一致させる。賃金還元の記載も忘れずに。

これらは「知っていれば防げる」ものばかりです。事前相談と研修受講、そして「決定通知後に契約」という順番さえ徹底すれば、対象外リスクの大半は避けられます。

リース・クラウド・サブスクの扱いと複数事業所の申請

実務でよく聞かれるのが「リースやクラウドサービスは対象になるのか」「複数事業所をまとめて申請できるのか」です。ここでは考え方の基本を整理します(最終判断は交付要綱・窓口確認が前提)。

リース・クラウド(サブスク)の考え方

補助金は原則導入時の初期費用(機器購入費・ソフト購入費・システム構築費)を対象にする設計です。交付決定前に開始したリース契約は対象外となる点に注意。介護記録ソフトのクラウド利用料などは、初期導入費と月額利用料で扱いが分かれることがあるため、見積段階で「何が対象経費か」を事務局に確認するのが確実

複数事業所・法人での申請

複数の事業所を運営する法人では、事業所ごとに補助対象経費と上限を積み上げて申請できるのが一般的。ただし1事業所あたりの上限や、法人単位での上限・回数の考え方があるため、まとめて申請する場合は事務局に事業所単位の扱いを確認。パッケージ型導入(協働化・大規模化等との併用)を使うと、最大1,000万円規模の上限まで拡大する余地

制度全体の設計思想は介護テクノロジー導入支援事業の全体像で解説しています。

他の補助金・助成金との併用可否

「他の助成金と重ねて使えるのか」も重要な論点です。基本原則は同一経費への二重補助は不可です。同じ機器・同じ費用に対して複数の補助金を同時に充てることは原則できません

一方で、対象経費が重ならなければ、目的の異なる制度を組み合わせられる場合があります。例えば、機器導入は本補助金、業務改善研修は別の人材系助成金、といった役割分担なら併用の余地があります。併用を検討するときは、それぞれの制度の窓口に「対象経費の重複がないか」を必ず確認してください。国の予算・関連事業の全体像は介護テクノロジーの利用促進(厚生労働省)でも確認できます。

申請の流れと必要書類(広島県版・令和8年度)

ここまでの内容を、実際の手順に落とし込みます。広島県の流れは「研修→事前相談→申請→交付決定→契約・導入→実績報告」が基本。以下のステップで進めれば、抜け漏れなく申請できます。

  1. 研修受講:介サポひろしま等が実施する研修(6/16・6/25・6/26のいずれか、動画配信版も可)を受講し受講証明を保管。
  2. 機器選定・見積:導入機器を選定し、TAIS掲載・重点分野該当を確認。複数社から見積を取得。
  3. 事前相談:事務局(介サポひろしま)へ事前相談し、書類の要件・不備を確認。
  4. 申請書提出:7月13日〜8月7日の受付期間内に、申請書・研修受講証明・見積書・導入計画等を提出。
  5. 交付決定:交付決定通知を受領。ここで初めて契約・発注が可能に。
  6. 契約・導入:決定後に契約・購入・設置。年度内に導入を完了。
  7. 実績報告:実績報告・導入効果報告(賃金還元の記載等)を提出し、補助金額が確定。

一次情報の確認先 必要書類の様式・提出方法・最新の受付状況は、広島県 令和8年度 介護テクノロジー定着支援事業(広島県公式)および事務局の公募ページ(事務局・日本福祉用具供給協会 広島県ブロック)で必ずご確認ください。

共通の申請フロー・書類チェックリストは補助金申請の流れ・必要書類も参考になります。

よくある質問(FAQ)

最後に、広島県の介護補助金について問い合わせの多い5つの疑問をまとめます。

Q. 令和8年度の申請はいつまでですか?

A. 令和8年7月13日(月)〜8月7日(金)が申請期間です。ただし申請前に必須研修の受講が必要なため、6月中旬までの研修受講が実質的な準備期限になります。予算上限に達すると早期終了する可能性があるため、早めの申請が安全です。

Q. 補助率はどれくらいですか?

A. 原則2分の1です。収支改善分の賃金還元を明記し、体制改善等の要件を満たすと4分の3、協働化・大規模化等の事業と併せて実施すると最大5分の4まで引き上がります。実際の適用は交付要綱と審査によります。

Q. 広島市の事業所も申請できますか?

A. できます。広島市には介護ロボット・ICTに特化した市独自制度が確認されず、市内事業所も広島県の定着支援事業に申請する形が基本です。東広島市など市独自制度を持つ自治体もあるため、所在市町にも確認するとよいでしょう。

Q. すでに買った機器は対象になりますか?

A. 原則対象外です。交付決定通知を受け取る前に契約・購入した機器や、年度開始前(令和8年4月1日より前)に導入した機器は補助対象になりません。必ず交付決定後に契約してください。

Q. 見守りセンサーや介護記録ソフトも対象ですか?

A. 対象になり得ます。重点分野に該当し、TAIS掲載等で介護テクノロジーとして確認できる機器が基本です。機種選びは見守りセンサーや介護記録ソフトの比較記事も参考にしてください。

最終確認日・出典・免責事項

最終確認日 2026年7月9日

出典(一次情報)

免責事項 本記事は介護事業所の設備投資・業務効率化に関する補助金情報を整理したもので、医療・健康上の効果を保証するものではありません。補助率・上限額・申請期間・要件は年度や公募回により変更される場合があります。掲載の数値・スケジュールは執筆時点の公開情報および国(厚生労働省)の制度枠組みに基づく整理であり、実際の交付内容は広島県の交付要綱・公募要領および審査により決定します。申請・導入の可否や具体的な金額は、必ず広島県および事務局の最新の公募要領・窓口でご確認ください。

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